投稿日:2024年9月26日

オフセット印刷機のフィーダーとデリバリーセクションの操作方法

はじめに

オフセット印刷機は高品質な印刷を実現するために多くの技術が詰め込まれた機械です。
その中でも重要な役割を果たすのが、フィーダーとデリバリーセクションです。
これらのセクションの操作方法を正しく理解し、実践することで、印刷作業の効率を大幅に向上させることができます。
この記事では、オフセット印刷機のフィーダーとデリバリーセクションの操作方法について詳しく解説します。

フィーダーセクションの基本

フィーダーセクションは、印刷機に紙を供給する重要な役割を担っています。
紙がスムーズに供給されないと、印刷品質が損なわれるだけでなく、機械の故障やトラブルの原因にもなります。

フィーダーの位置設定

フィーダーの位置設定は、用紙が適切に供給されるための基本的な作業です。
まず、フィーダーテーブルに用紙をセットします。
紙の山が均一になるよう調整し、紙の端がフィーダーのガイドに正確に沿うように位置を合わせます。
これにより、紙がまっすぐに取り込まれ、印刷位置がずれないようにします。

フィーダーの速度調整

フィーダーの速度は、印刷のスピードと連動して調整する必要があります。
速度が速すぎると紙が重なって取り込まれてしまうリスクがありますし、遅すぎると印刷速度に追いつかないことがあります。
機械の設定ガイドを参照し、適切なフィーダー速度を設定します。

用紙の種類に応じた調整

印刷する用紙の種類によって、フィーダーの設定を調整する必要があります。
例えば、薄い紙やコーティングされた紙は、供給時にしわが寄りやすいため、フィーダーの圧力を低く設定します。
逆に、厚い紙や特殊な紙は、フィーダーの圧力を高めることで安定して供給されるようにします。

紙送りローラーのメンテナンス

フィーダーの紙送りローラーが汚れていると、用紙の供給がスムーズに行われなくなります。
定期的にローラーを清掃し、摩耗している場合は交換します。
これにより、用紙の供給の安定性を保つことができます。

デリバリーセクションの基本

デリバリーセクションは、印刷された用紙を受け取り、積み重ねる役割を持っています。
この工程がスムーズに行われないと、印刷された製品に傷がついたり、ずれたりするリスクが高まります。

デリバリーテーブルの設定

デリバリーテーブルの高さや位置は、印刷された用紙がスムーズに積み重なるために重要です。
印刷機の設定ガイドを参照し、適切な高さと位置に調整します。
特に、紙の端がそろうように注意を払います。

用紙スタッカーの調整

デリバリーセクションには、印刷された紙をスタッキングするためのガイドやバリアがあります。
これらを用紙のサイズに応じて調整し、紙がまっすぐに積み重なるようにします。
スタッカーのガイドが緩すぎると用紙がずれてしまいますし、きつすぎると紙が傷つく原因になります。

デリバリーの速度調整

印刷速度に応じてデリバリーの速度も調整が必要です。
遅すぎると印刷された用紙がバックログを起こし、速すぎると紙が飛び散る可能性があります。
印刷機の設定ガイドを参照し、適切な速度を設定します。

用紙の排出方法

デリバリーセクションには、用紙の排出方法がいくつかあります。
例えば、エアーブローによる助勢や、ベルトを使った排出などです。
これらの方法を、印刷する用紙の種類や枚数に応じて使い分けることで、用紙の取り扱いがスムーズになります。

トラブルシューティング

フィーダーやデリバリーセクションの操作中に発生するトラブルは、早急に対応することが重要です。

紙詰まりの予防と対処法

紙詰まりは、フィーダーとデリバリーセクションで発生しやすいトラブルの一つです。
紙をセットする前に、用紙の状態を確認し、紙の角が折れていないか、静電気が発生していないかをチェックします。
万が一紙詰まりが発生した場合は、機械を停止し、慎重に詰まった紙を取り除きます。
機械の内部を清掃し、再度動作確認を行うことが重要です。

印刷品質のチェック

フィーダーやデリバリーセクションの設定が不適切だと、印刷品質が低下することがあります。
定期的に印刷物をチェックし、用紙がしわになっていないか、印刷位置がずれていないかを確認します。
問題が発生した場合は、フィーダーやデリバリーセクションの設定を見直します。

定期的なメンテナンス

機械のトラブルを未然に防ぐためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。
ローラーの清掃、ガイドの調整、潤滑油の補充などを定期的に行います。
また、消耗部品の交換も忘れずに行うことで、機械の安定稼働を維持します。

最新の技術動向

オフセット印刷機のフィーダーとデリバリーセクションにおいても、最新の技術が導入されています。

自動化技術の導入

最近では、フィーダーとデリバリーセクションに自動化技術を導入することで、作業効率が向上しています。
例えば、自動紙送りシステムや、デリバリーセクションの自動整列システムなどが挙げられます。
これにより、作業者の負担が軽減され、印刷品質も向上します。

センサー技術の活用

センサー技術を活用することで、紙の供給状態や排出状態をリアルタイムで監視することが可能です。
異常が発生した際には、自動的に機械が停止して警告を発するため、トラブルの早期発見と対処が容易になります。

まとめ

オフセット印刷機のフィーダーとデリバリーセクションの操作方法について解説しました。
適切な設定とメンテナンスを行うことで、印刷品質の向上と作業効率の向上が期待できます。
また、最新の技術動向を取り入れることで、さらに効率的な作業が可能となります。
ぜひ、今回の内容を参考にして、現場での作業に役立ててください。

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