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リスクを先読みしろ!調達購買リスクの対応方法
最近さまざまなことが世の中で起きていますが今回は企業におけるリスクマネジメント。
購買における原材料の調達や品質の問題について、欠品だとかさまざまなリスクという切り口でお話をしようと思います。
本記事の最後に動画での解説も掲載しております。ご興味のある方はぜひご覧ください。
この2022年2月の中旬以降、起きていることだけでもさまざまなことがあります。
政治情勢だけじゃなくそれに付随して、ないしはそれに便乗して、ないしは全く違うところでさまざまなことが起きています。
一番直近でいけばトヨタの関連会社がサイバー攻撃を受けてシステムダウン。
データが取り出せないということが起きた結果、何が起きたかというとサプライチェーンマネジメントがシステムコントロール不能になりトヨタの生産ラインが全世界で丸一日停止しました。
一日の生産台数でいくと一万台を超える生産が止まってしまったわけで、トヨタに限らずトヨタの関連であると日野ですとかダイハツですとかそういったところにまで影響が及んでしまいました。
すぐにシステムを切り替えて復旧、翌日に操業を再開したということでありますけれども関連会社のシステムダウンだけでもこれだけのリスクがあるのです。
その他政治情勢の不安の問題も今あります。
ロシア、ウクライナの問題もありまして特にウクライナで産出されるパラジウム。
それから生産が盛んなアルミ関係の製品、そしてロシアから調達している天然ガス、こういったものおよびその流通。
例えばロシアを超えて上空が飛べないとか、シベリア鉄道が使えないとか、北極海周りの航路が使えないとか、いろんなことが起きています
その他にもスペイン沖で自動車線が火災を起こして、四千台の高級車の中にはポルシェですとかベントレーとかが積まれていたんですけれども最終的には昨日沈没してしまいました。
せっかく完成した四千台の高級車が海の中に沈んでしまった訳ですね。
更にはトヨタだけではなくて、いろいろな企業でいろいろなことが起きています。
ウクライナからパラジウムが調達できないとなると例えば歯科治療。
例えばパラジウムという金属が使われているわけですけれども、他にもこのレアメタルはいろんな用途に使われているのでそういったところへの生産に影響が出てくると思います。
更にはいろいろな原材料の高騰
特に戦略物資、ガソリン、電線の材料となる銅、こういったものの高騰。
ウクライナの問題もあって今アルミまでが高騰してしまいました。
昨年アルミと銅の比較で、銅が高騰していればアルミへ代替するという話をしましたが、
今は両方が高騰している中でどうやって金属の胴体を少量で目的を果たすか。
長い電線はできるだけ短くするとか、発電と駆動の部分を距離を短くするとか、そういった設計変更をするような工夫も必要になってくると思います。
SDGs、地球温暖化対策でさまざまな豪雨だとか自然災害に加えて今、新型コロナウイルスの関係で衛生管理、さらにはロシアとウクライナの問題に発展した政治情勢、戦争、こういったリスクも加わってきている状態です。
以下、リスクマネジメントとして十数項目列挙しました。
製品に関するリスク
原材料間接資材購買に関するリスク
製品の販売に関するリスク
第三者に関するリスク
法令違反に関するリスク
安全に関するリスク
会社の経営に関するリスク
支払いに関するリスク
入金に関するリスク
社員の事故災害に関するリスク
自然災害に関するリスク
社会経済に関するリスク
国際政治に関するリスク
伝染病などの生命に関わる衛生管理のリスク
生産製造に関するリスク
機密保持に関するリスク
システム運用に関するリスク
ずらっと並べたんですけれどこれほとんどが、今現実起きているものばかりです。
順不同になりますが、いくつかのリスクについて以下に詳細を記載します。
目次
製品に関するリスク
例えば製品でいけばリコール。
品質の問題で顧客に危害があるとか、車の場合だと事故して人の命が失われるというようなリスク。
過去でいけばタカタのシートベルトの問題とか、安全性に関する数値データの改ざんですとか、いろんなことがありました。
原材料、間接資材の購買に関するリスク
今購買で起きている原材料、間接資材の購買に関するリスクはこれだけの政治情勢、為替に関してもいろいろな制限。
例えばロシアの通貨ルーブル、それから中国の人民元、アメリカのドルの力関係、こういった変動が想定を超える幅で動いたりしています。
原材料費高騰でいけば銅、アルミといった戦略物資、電気製品、電子部品に絶対欠かせない銅やアルミという胴体の金属材料だけではなくてレアメタル。
特にロシアやウクライナ、こういった地域で産出される、ないしは生産されているものだけではなくて、その周辺各国も含めて原材料が高騰しています。
食料不足ということも懸念されていて、様々な農産物の価格もこれから上がっていくということが予想されています。
このようなことから戦略物資となると勝手に輸出、輸入できないという国務の法的規制がありましたけれども、更に今はそれも強まっている状況にあります。
例えばロシアにあるトヨタの工場が生産を停止したとか、シベリアの方には日立建機さんの工場もありますけれども生産がこのまま続けられるかどうかっていうのは非常に難しい。
東ヨーロッパにおいては例えばBMW、フォルクスワーゲンも部品工場があるんですけれども、生産量を落とす、ないしは操業を一時停止するという報道も伝えられています。
サプライヤーの倒産とか工場の閉鎖は今のトヨタや BMW、フォルクスワーゲンにとどまらず、他の工業製品についても言える話です。
更には製品の販売に関するリスクに関しては申し上げたリコールや製品のクレーム、製品の不具合による事故故障、それによって使っている人ないしはその周辺で怪我、ないしは人の命が奪われるというようなことが起きたりするのは非常に大きなリスクです。
それが調達した原材料部品の品質に関わるであれば購買に責任を取ってもらうと、ないしはサプライヤーの責任をどのようにみんなで分担するかというような話にも及んでいきます。
第三者に関するリスク
それから第三者に関するリスクですけれども、自社製品が第三者がお伺いした時に製造物責任の問題ですとか、販売した企業の責任ですとか、原材料を調達した企業の責任ですとか、誰がどのような形で責任を分担するのかということも今複雑な状況になっています。
法令違反に関するリスク
そして法令違反。
今は例えば輸出してはならないとか、いろんな法律がどんどん改正されています。
ロシア、ウクライナに関わる問題だけではなくて、新型コロナウイルスにおける問題ですとか、
これからはSDGs、地球温暖化対策ですとか、環境対策、リサイクルに関わる問題ですとか、さまざまな法的規制が更に厳しくなっていくと思います。
産業廃棄物の不法投棄や環境汚染、今までもかなり規制を受けて罰金を払ってきた企業も非常に多いと思うんですけれどもこれまた難しい問題です。
さらに不正の輸出輸入、ロシア、ウクライナ関連だけではなくて中東、それからアフリカ、中国、北朝鮮、多くの国でいろいろな問題を抱えていますので何がOKで何がダメなのか、一時は韓国に関してもそういった規制。電子部品だとか半導体の製造装置に関わる規制があったりいろいろなことが起きています 。
社員の違法行為
例えばテレビ朝日でもいろんな問題が起きていたりしますが必ずしもハードウェアだけじゃなくてソフトだとか、サービスだとかいろんなところにもリスクはあります。
そして安全に関わるリスクですが、製品の欠陥なのか設計による問題なのか、組立て加工途上のミスなのかさまざまな問題は生産設備の不備なのか、安全対策が行われていなかったのか そういった問題があると思います。
社会経済に関するリスク
社会の問題に関しては例えば会社の経営。
最近ですとなかなか売上が上がらない、顧客が離れていくといったことから政治情勢、戦争における問題だとか、新型コロナの問題だとか破綻の原因となるものは非常に多岐に及んでいます。
このようなリスクが更には事業の撤退ですとか縮小、例えば東芝のような企業が存続するかどうかとか分担するかとか、色々なことが起きています。
競合他社のシェア拡大
例えば中国企業が日本のシェアを今後奪ってくる、既に家電製品は奪われてしまいましたし自動車市場も特に電動化すると例えばBYDが電動バスを日本に輸出している状態です。
それから佐川急便が電動のトラックをメイドインチャイナの製品で数百台購入するという話にもなっています。
ダイハツ、スズキ、三菱、軽トラックを作っている会社がこの状態をどのように捉えているかですね。
競合の新技術や新製品
車の電動化に限らず環境対策、温暖化対策、リサイクルに関わる技術。
さまざまなことを企業としては取り組むということをしていますけれども、この競争もお客様がどれだけ期待しているかによって顧客が留まるのか、離れていってしまうのかということにまで及んでいきます。
例えば労働者の環境だとか賃金の問題だとかそれは新疆ウイグル自治区の強制労働の話ですとか、ガーナだとかアフリカのチョコレートの原料であるカカオの生産ですとか、インドのアッサム地方のプランテーションにおける紅茶の栽培ですとか、いろんなところにまで話は及んでいく訳です。
支払いに関するリスク
そして支払いに関するリスクですが、通貨、仮想通貨も含めて支払い、決済。
企業におけば残高不足で決済ができないから始まって今は取引停止、ロシアの問題もあってそういったこともリスクとしてうかがっています。
支払い口座に関わるミスがあれば、当日に振り込まれなかった。
情報、データに誤りがあったというだけで支払いがオンラインでやれるはずのものができない。
それによって支払いが滞るということが企業の信用になってくるといったことで、今まで人の手を介してきたものが自動化することによるチェックミスやシステムダウンで止まってしまうというようなリスクも起きたりするわけです。
このように金融に関わるリスクは支払いだけじゃなくて、入金、振り込んでもらえないとか、取引先が倒産して支払いができない、支払いが遅延するだけでもキャッシュフローがうまく回らないと黒字でも倒産するということが起きるリスクもあります。
購買としてはサプライヤーへの支払いが滞るとサプライヤーが倒産してしまうというようなことが起きかねない。
零細企業をどうやって管理するかということもあります。
社員の事故災害に関するリスク
実際に社員の事故や災害に関するリスクもあります。
例えば日本では自然災害、台風ですとか、土石流ですとか、地震ですとかさまざまな自然災害。
それから先日は九州で旭化成の火薬の工場が爆発したり、新潟では製菓工場が火災で人の命が失われています。
このような災害、火災や事故こういったこともリスクです。
購買はいかにそれに関わる安全設備の購入から始まって、生産設備やさまざまなサプライヤーのリスク、こういった事故、社員の命を守る安全を維持するというようなこととか、通勤途中の交通事故から始まって物流における事故。
豪雪で止まってしまったり、スリップ事故で横転して、先日も中央高速で産業廃棄物の金属を積んだ車が横転した結果それを踏んでしまった車がパンクするというようなことがありました。
いろんな事故が起きる訳ですね。
自分に責任がなくても降り掛かってくるということもあります。
自然災害に関するリスク
そして自然災害に関わるリスクは台風や水害と長野県で新幹線が水に浸かってしまったから始まり、岡山県で三菱ふそうのトラックの部品会社が水に浸かってしまって生産が出来なくなった話とか、いろんなことがあるわけです。
全てを事前に準備することはできませんが、少しでもこのリスクを回避するために、まず現状をどのようなリスクがあるかっていうのを全部洗い出すということが必要になります。
今回はここまでにしまして 、
リスクにまずどのようなものがあるかということ、現状今起きてることがどういうことなんだという刻々と変化している世の中について説明をしました。
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