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輸送費削減を目指した購買部門と物流部門の連携の進め方
目次
はじめに
製造業において輸送費は重要なコスト要因の一つです。
原材料の調達から製品の出荷まで、輸送に関わるすべての段階でコストが発生します。
このコストを削減するためには、購買部門と物流部門の連携が不可欠です。
本記事では、両部門がどのように連携し、輸送費削減を実現できるかについて解説します。
購買部門と物流部門の現状
購買部門の役割と課題
購買部門の主な役割は、必要な原材料や部品を適正な価格で、適切なタイミングで調達することです。
しかし、コスト削減のプレッシャーから、短期的な価格交渉や契約に集中しがちです。
これが結果的に輸送コストの上昇を招くことがあります。
特に遠方のサプライヤーからの調達は、送料の増加につながりやすいです。
物流部門の役割と課題
物流部門は、製造現場への配送および製品出荷の最適化を図ることがその役割です。
しかし、発注から出荷までの情報がうまく連携されていない場合、急な配送要求や不適切な配送スケジュールを組むことになり、その結果、コストが増大することになります。
また、在庫管理の不備が輸送効率の低下をもたらし、無駄な輸送コストを生む原因ともなります。
輸送費削減に向けた連携の重要性
情報の共有と分析
まず、購買部門と物流部門が必要とする情報を共有することから始めます。
双方が持っているデータを活用し、正確な需要予測や調達計画を立てることが重要です。
たとえば、購買部門は物流部門に発送予定やサプライヤーの所在地、リードタイムなどを共有します。
それにより、物流部門は効率的な配車計画を立てることが可能になります。
協力体制の構築
部門間での定期的なミーティングや情報交換会を開催し、協力体制を築くことが重要です。
ここでの目的は、輸送費を含むトータルコストの最小化を目指すという共通の目標を持つことです。
特に、急な需要増加時にどのような対応を取るか、長期的な視点で双方の最適な役割分担を決めることが重要です。
共通KPIの設定
共通のKPIを設定し、どちらの部門もそれに従ってパフォーマンスを測定することが重要です。
輸送費削減を具体的な目標とすることにより、部門間での調整が容易になります。
具体的なKPIとしては、総輸送費用、配送の迅速性、納期遵守率などが考えられます。
実践的な連携の進め方
サプライチェーンの最適化
購買部門は単に最安値を追求するのではなく、全体コストを考慮したサプライチェーンの最適化を目指すべきです。
これには、安全在庫量の見直し、サプライヤー選定基準の再設定、輸送モードの選択などを含みます。
物流部門は、購買部門からのデータを基にルートの効率化やモーダルシフトの検討を行います。
デジタルツールの活用
最近では、多くの企業がデジタルツールを活用している事例があります。
物流管理システム(WMS)や輸送管理システム(TMS)を導入することで、リアルタイムでの追跡や自動化による効率化が図れます。
こうしたツールは、購買部門と物流部門の情報をシームレスに連携する役割を果たします。
共同購買の促進
グループ企業やサプライチェーン内の企業と共同で購買を行うことも、輸送費削減に寄与します。
これは、大口の発注が可能になるため、送料の単価が下がるだけでなく、トラックの稼働率も向上します。
物流の共同化は、環境負荷の軽減にもつながります。
成功事例の紹介
ある製造業企業では、購買部門と物流部門が共同で在庫管理システムを刷新し、情報の一元管理を実現しました。
このシステムにより、調達先サプライヤーからの入荷情報が直ちに物流部門に通知され、効率的な配送計画が立てられるようになりました。
結果として、5%の輸送費削減を達成し、さらには在庫過剰や欠品のリスクも低減しました。
まとめ
輸送費削減を実現するためには、購買部門と物流部門の連携が不可欠です。
情報の共有、協力体制の構築、共通KPIの設定、さらにはデジタルツールの活用や共同購買の促進など、多岐にわたるアプローチがあります。
これらを進めることで、長期的なコスト削減と持続可能な経営の実現が可能になります。
製造業の生産性向上に向けて、ぜひとも各部門が連携して取り組んでください。
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