- お役立ち記事
- データロガー(Data Logger)の技術と製造業での利用方法
データロガー(Data Logger)の技術と製造業での利用方法
目次
データロガー(Data Logger)とは
データロガーは、特定の環境条件や物理的パラメータを継続的に記録する電子機器です。
温度、湿度、圧力、振動、電流、電圧など多岐にわたるデータを収集し、後から分析可能にします。
そのため、製造業をはじめとしたさまざまな分野で使用されています。
データロガーの基本的な仕様と構成
データロガーは一般的に、センサー、メモリ、電源、通信インターフェースの4つの主要な構成要素から成り立っています。
センサー
センサーは、環境変数や物理的パラメータを検出するための要素です。
たとえば、温度ロガーではサーミスタや熱電対が使用されます。
圧力ロガーでは圧力センサーが使われることが多いです。
メモリ
メモリは、収集したデータを一時的、または長期的に保存するための部分です。
一般的にはフラッシュメモリが使用され、これにより電源が切れてもデータが保持されます。
電源
多くのデータロガーはバッテリー駆動であり、長時間の記録が可能です。
一部の高性能なデータロガーはソーラーパネルや外部電源供給にも対応しています。
通信インターフェース
収集したデータを外部とやり取りするためのインターフェースも重要です。
USB、Bluetooth、Wi-Fiなどが一般的です。
これにより、データ収集後にコンピュータやサーバーに素早く転送できます。
製造業におけるデータロガーの利用方法
製造業では、データロガーの利用が品質向上、生産効率の改善、設備の保全など、多岐にわたる利点をもたらします。
以下に具体的な利用方法を説明します。
品質管理
品質管理において、データロガーは極めて重要です。
例えば、工程ごとの温度や湿度を制御することで、製品の一貫した品質を保つことができます。
温度データロガーを利用して、製品が適切な温度環境で製造されているかを常時監視することが可能です。
これにより、温度による品質劣化を防ぐことができます。
生産管理
生産工程におけるデータ収集と解析は、生産効率を向上させるために不可欠です。
例えば、生産ラインの各段階でデータを記録し、ボトルネックとなる工程を特定します。
これにより、生産フローを最適化し、無駄を減らすことができます。
設備保全
設備の保全においてもデータロガーは大いに活躍します。
振動や音、温度などのデータを収集することで、機器の劣化や故障の早期発見が可能です。
これにより、予防保全を行い、計画外のダウンタイムを最小限に抑えることができます。
最新のデータロガー技術の動向
データロガーの技術は日々進化しており、特にIoT(Internet of Things)技術との融合が進んでいます。
これにより、リアルタイムでのデータ収集と解析が可能になり、さらなる効率化が期待されています。
リアルタイムモニタリング
今や多くのデータロガーがインターネットに接続できます。
これにより、遠隔地にある設備や工場の状況をリアルタイムで監視可能です。
異常が発生した際には即座に通知されるため、トラブルの早期対応ができます。
クラウドデータ管理
データロガーの収集データをクラウドに保存することで、世界中どこからでもデータへのアクセスが可能です。
これにより、複数の工場や製造ラインのデータを統合管理することが容易となります。
ビッグデータとAIの活用
大量のデータを管理・解析するためのビッグデータ技術や、異常検知や予測保全に役立つAI(人工知能)技術が広く利用されています。
これにより、データの活用価値が一段と高まります。
データロガー選定時のポイント
データロガーを選定する際には、いくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。
測定対象と精度
最も重要なのは、何を測定するのかという点です。
温度、湿度、圧力などの測定対象に対して、高精度なセンサーを選定することが不可欠です。
データ収集の頻度
データロガーの性能によって、収集頻度が異なります。
高頻度でデータを収集できるモデルが必要な場合もあれば、長期間にわたって断続的に収集するモデルが適している場合もあります。
通信インターフェース
収集データの転送方法も重要です。
USBポートでの直接接続が便利な場合もあれば、無線通信でのデータ転送が適している場合もあります。
まとめ
データロガーは製造業において、品質管理、生産管理、設備保全の分野で極めて有用です。
最新の技術動向としては、IoTとの融合やビッグデータ・AIの活用が進んでおり、これらの技術を用いることでさらに高精度、高効率なデータ管理が可能になります。
適切なデータロガーを選定し、効果的に活用することで、製造業の競争力を向上させることができます。
資料ダウンロード
QCD調達購買管理クラウド「newji」は、調達購買部門で必要なQCD管理全てを備えた、現場特化型兼クラウド型の今世紀最高の購買管理システムとなります。
ユーザー登録
調達購買業務の効率化だけでなく、システムを導入することで、コスト削減や製品・資材のステータス可視化のほか、属人化していた購買情報の共有化による内部不正防止や統制にも役立ちます。
NEWJI DX
製造業に特化したデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現を目指す請負開発型のコンサルティングサービスです。AI、iPaaS、および先端の技術を駆使して、製造プロセスの効率化、業務効率化、チームワーク強化、コスト削減、品質向上を実現します。このサービスは、製造業の課題を深く理解し、それに対する最適なデジタルソリューションを提供することで、企業が持続的な成長とイノベーションを達成できるようサポートします。
オンライン講座
製造業、主に購買・調達部門にお勤めの方々に向けた情報を配信しております。
新任の方やベテランの方、管理職を対象とした幅広いコンテンツをご用意しております。
お問い合わせ
コストダウンが利益に直結する術だと理解していても、なかなか前に進めることができない状況。そんな時は、newjiのコストダウン自動化機能で大きく利益貢献しよう!
(Β版非公開)