投稿日:2024年10月31日

品質保証部門の新任リーダー向け!なぜなぜ分析を効果的に進めるためのステップバイステップガイド

なぜなぜ分析とは?

なぜなぜ分析は、日本の製造業における品質管理手法の一つで、根本原因を明確にするための手法です。
問題が発生した際に、単に表面的な原因にとどまらず、深く掘り下げて真の原因を突き止め、再発防止につながる対策を導き出すことを目的としています。
特にトヨタ自動車によって広く普及したこの手法は、多くの企業において品質向上の鍵となっています。

なぜなぜ分析の基本的なステップ

なぜなぜ分析は、以下の5つのステップで進めることが一般的です。

ステップ1:問題の明確化

まずは、問題を正確に特定し、共有しましょう。
ここでは、「品質基準を満たしていない製品が発生した」などといった形で、可能な限り具体的に問題を定義します。
明確な問題定義は、分析の土台となるため、慎重に行う必要があります。

ステップ2:最初の「なぜ」を尋ねる

次に、その問題がなぜ発生したのか、最初の「なぜ」を尋ねます。
例えば、「なぜ品質基準を満たしていない製品が発生したのか」といった問いかけです。
ここでの回答は、通常、直接的な原因を示すものになるでしょう。

ステップ3:さらに「なぜ」を繰り返す

第2ステップで得た回答に対して、さらに「なぜ」を繰り返します。
これを少なくとも5回繰り返すことで、問題の根本原因にたどりつくことを目指します。
例えば、「なぜ適切な検査が行われなかったのか」など、その原因を再度問い続けるのです。

ステップ4:根本原因の特定

「なぜ」を重ねることで、最終的に根本原因が明確になります。
ここでは、根本的なプロセスの誤りや、人的要因、設備の問題などが特定されることが多いです。
具体的かつ継続的な対策を講じるためには、この部分での正確な分析が欠かせません。

ステップ5:対策の立案と実行

最後に特定された根本原因に対処するための対策を立案し、実行します。
対策は具体的かつ実行可能であることが重要です。
さらに、実行した対策が効果を上げているかの確認を欠かさないようにし、必要に応じた改善を行うことが求められます。

なぜなぜ分析を効果的に進めるためのポイント

チームでの協力

なぜなぜ分析は、一人で行うよりもチームで協力して進めることが効果的です。
異なる視点や経験を持つ人々が集まることで、より的確な根本原因の特定や多角的な対策の立案が可能になります。

客観的データの活用

分析には客観的なデータの活用が重要です。
根拠のある分析を行うためには、データに基づいて原因を検証することが必要です。
製造現場のデータのみならず、周辺環境や市場データも参考にすることで、精度の高い分析が可能になります。

思い込みの排除

現場の経験に基づいた思い込みや仮説が問題の本質を見逃す原因となることがあります。
仮定に基づく原因特定ではなく、実際のデータに基づく分析を心掛けましょう。

継続的な改善への取り組み

なぜなぜ分析は、一度行って終わりではありません。
継続的な改善活動の一環として、定期的に見直し、改善の余地を常に探すことが重要です。
変化し続ける市場や技術革新に柔軟に対応することで、さらに強力な品質保証体制を築きましょう。

なぜなぜ分析の成功事例

実際に多くの製造業で、なぜなぜ分析が活用された成功事例があります。
例えば、ある工場では、生産ラインでの不具合の発生率が高かったため、なぜなぜ分析を導入。
その結果、人的ミスが発端となるプロセスの問題を特定し、対策を講じたことで不具合率を半減させることに成功しました。
また、他の企業では、新製品開発に伴う不良品の発生原因を分析し、材料選定の見直しと技術指導の強化を行った結果、顧客満足度の向上を実現しました。

まとめ

なぜなぜ分析は、品質保証の分野で非常に有用な手法です。
問題の根本原因を特定し、効果的な対策を講じることで、品質向上や生産性の向上に大きく寄与します。
新任リーダーとしてこの手法を効果的に活用することで、組織全体の品質管理能力を向上させましょう。
また、通常業務においても、継続的な改善を推進するための重要な手段として、なぜなぜ分析を取り入れることをお勧めします。
これにより、製造業の現場における課題を一つずつ解決し、より良い製品とサービスを提供することが可能となります。

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