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オメガ6脂肪酸はリノール酸を代表とする多価不飽和脂肪酸で、家禽では必須脂肪酸として位置づけられます。
体内合成ができないため、飼料からの摂取が不可欠です。
とくに産卵鶏においては、卵黄中に直接取り込まれるため、飼料中の脂肪酸組成が卵の栄養価に大きく影響します。
卵黄は約33%が脂質で構成され、そのうち約65%がトリグリセリド、残りがリン脂質とコレステロールです。
オメガ6とオメガ3の比率は消費者の健康志向と直結し、理想比率は一般に4:1以下とされています。
しかし、標準的なトウモロコシ―大豆粕主体の飼料ではオメガ6に偏りやすく、卵黄中では10:1以上になることも珍しくありません。
適度なオメガ6は細胞膜の柔軟性維持や免疫調整に寄与しますが、過剰になると炎症誘発性エイコサノイドの産生が増加します。
その結果、動脈硬化やメタボリックシンドロームリスクが高まる可能性が指摘されます。
ゆえに飼料設計では、単にオメガ6を高めるのではなく、全体バランスを意識する必要があります。
ひまわり油、コーン油、綿実油などオメガ6に富む油脂原料を3〜5%添加する方法が一般的です。
一方でオメガ3源として亜麻仁油や魚油を0.5〜1%併用し、n-6/n-3比の過剰上昇を抑制します。
ビタミンEを飼料1kgあたり50〜100mg追加することで、多価不飽和脂肪酸の酸化を防ぎ、卵殻品質の低下を防止できます。
コーン油はリノール酸含量が約55%で価格も安定しています。
ひまわり油は80%前後と高く、卵黄色の向上にも寄与しますが、酸化しやすいため低温保管が必須です。
綿実油はゴシポールを含むため、脱ゴシポール処理済み油を選択することで苦味や毒性リスクを回避できます。
鶏は十二指腸でミセル化された脂肪酸を吸収し、肝臓でトリグリセリドに再合成します。
このトリグリセリドが極低比重リポタンパク質として卵巣に輸送され、卵黄へ組み込まれます。
摂取後24〜48時間以内に卵黄脂質組成に反映され、約2週間で平衡状態に達します。
産卵後30週齢のローマンレイヤー120羽を、対照区とオメガ6強化区に分け8週間給与しました。
強化区はひまわり油4%、亜麻仁油0.7%、ビタミンE80mg/kgを添加しました。
1羽1日当たりの産卵率は対照区92.1%、強化区93.4%で有意差はありませんでした(P>0.05)。
卵黄中リノール酸含量は対照区14.2%から強化区23.8%へ上昇し(P<0.01)、n-6/n-3比は11.5から4.2へ改善しました。
卵殻強度、ハウユニット値は両区とも基準範囲内で品質劣化は認められませんでした。
1. 油脂は飼料製造時にプレミックス化し、均一分散を確保します。
2. 給与初日は段階的に1%刻みで増量し、腸内環境の急変を避けます。
3. 産卵ピーク期はエネルギー要求が高く、油脂由来の代謝エネルギーで補うことで体重維持が容易になります。
4. 給与後2週間目から卵黄脂肪酸分析を実施し、目標比率を逸脱する場合は油脂配合比を微調整します。
タンク貯蔵中は窒素置換と遮光を徹底し、飼料製造後は30日以内に使い切るのが理想です。
ラディカルスカベンジャーとしてローズマリー抽出物を20ppm添加すると感応臭の発生を抑えられます。
オメガバランス改善卵は機能性表示食品制度の下、血中中性脂肪低下表示で差別化が可能です。
スーパーマーケットでは10個パックで標準卵より50〜80円高価でも購買率が維持されるとの調査結果があります。
SNSでは「美と健康」をキーワードにしたレシピ動画が拡散し、若年層の認知が拡大しています。
ひまわり油4%添加で飼料コストは1kgあたり6円上昇しますが、機能性卵として販売することで1個当たり10〜12円の上乗せが期待できます。
1万羽規模の農場で年間200日稼働と仮定すると、追加利益は約240万円に達し、混合機改修費を1年以内に回収できます。
オメガ6強化飼料の給与は、卵黄リノール酸を効率的に増加させつつ、オメガ3源と抗酸化物質を併用することで理想的な脂質バランスを実現できます。
適切な原料選択、段階的給与、品質モニタリングを行えば、産卵成績を犠牲にせず高付加価値卵を生産できます。
健康志向の高まりと機能性表示の追い風を受け、今後も市場拡大が見込まれるため、早期導入が競争力向上につながります。

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