投稿日:2022年10月7日

国際調達と共同購買の考え方を伝授!

建設機械のコスト削減の手法 

今日は私が2015年から2019年まで勤務しておりました 

三一重工の中で取り組んできた 

購買におけるコスト削減の手法 

これについてさらに詳しくお話をします 

これまでも部品の標準化、共通化という話をしましたけれども 

今日の話は国際調達とそれから 

共同購買に関する考え方についてお話をしていきます 

私が実際に中国の企業として 

日本から色んな現在原材料、部品を買ってきましたけれども 

中国から見て日本の原材料、部品 

場合によってはロボットという工場の設備を買うわけですけれども 

基本的にはメイドインチャイナと比べると 

品質がいい分、値段も高いです 

さらには日本からの輸入するとなれば 

海上輸送、通関費用、関税、様々なコストがかかってまいります 

なので非常に高い買い物になるので 

慎重に取り組むという必要があります 

日本企業もかなり中国へ進出していて 

中国から調達する 

調達できるというものもあります 

  

それはそこそこの品質とコストということなんですけれども 

やはり日本の品質管理というものが素晴らしいものがあって 

似たような製品でメイドインチャイナがあっても 

圧倒的に日本のほうが優れているます 

不良率が低いということになります 

耐久性ももちろん長いです 

色んな例えばエンジンから始まって 

電子部品、センサー、ショックアブソーバー 

様々な原材料、部品調達していました 

  だとかことごとく電子部品、高性能が求められる 

高圧の油圧    

そういったものもメイドインジャパンの技術でした 

  

これから中国、東南アジア、インドも含めて 

どこまで国際調達を進めるかということになるんですけども 

製品がどこで売られるかによって 

調達する部品、工場がどこにあるかによって 

できるだけそのそばで調達をしたいというもの 

特に運送費がかかるもの 

重たいもの軽薄短小 

電子部品のようなものは 

輸送コストもそんなにかからないんですけれども 

大型の金属部品はできるだけ長期輸送を避けたいということで 

例えば三一重工の場合 

インドにも組み立て工場があって 

実は重たい部品を上海から船に乗せて運んで 

インドに陸揚げして、そこで組み立てるということをしていました 

  

私が提案した内容としてはインドの国内にも耐え得る 

品質管理ができている会社があるということで 

そこを取引先に選定するということを検討しました 

実際には日本のメーカー 

コマツや日立建機がインドに生産工場を持っていて 

特に日立建機はインドの中では 

地元の財閥タタグループと組んでいろんな部品メーカーを持っていました 

小松も自分たちの部品会社を 

日本から呼び寄せて部品を作る工場を自分たちの工場のそばに作る 

というような取り組みをしてできるだけコストを削減する 

という取り組みをしていました 

  

なので三一重工としてもコマツや日立建機の 

部品メーカーから調達することが可能じゃないか 

ということでいろいろ調べたりしました 

それぞれの部品協力会社のネットワークを調べて 

どこまで調達可能かということを調べた訳ですけれども 

なかなか情報の問題があったり、仕様の問題があったり 

そう簡単に進まないということになるんですけれども 

クリアするためには価格優先なのか、品質優先なのか 

当然両方とも大事なんですけれども 

事業戦略として既存の部品の調達 

海外輸送をするのがいいのか 

現地調達する方がより有利なのか 

そういったコスト比較をきちっとしたうえで 

さらに納期管理ですとか 

色々な問題を比較した上で 

単純に調達の購入単価の比較だけではない 

別の品質管理の問題を含めた上で 

総合評価をしていかないと正しい比較にはなりません 

  

さらに共同購買の話なんですけれども 

中国で小松と日立が部品の共通で買って安くなるというものに関して 

一部共同購買を始めています 

これは中国の三一重工 

ジョコ、チューレンといった国営メーカー 

こういった中国も安くて 

なおかつ品質もだんだんだんだん向上して競争力が付いている 

企業と戦っていく上に 

もともと高品質だけれども 

価格も高い日本製品が中国でも売っていくためには 

それなりの価格の部分も勝負しなければいけない 

 

当然アフターサービスとかでは絶対優位ではあるんですけれども 

そこもだんだんと改善されてきているのであれば 

どこまでそういった製品、原材料、部品アフターサービス、メンテナンス 

様々な比較ポイントで 

それぞれで戦っていける環境にあるか 

そのためにはボリュームディスカウントのために 

1社1社の個別の購買ではなくて共同購買 

こういった取り組み、当然 

どんな部品が使われているかは簡単に今手に入る状態です 

インターネットを確認すれば 

各メーカーの製品の仕様だとか 

諸元だとかいろんなデータが手に入ります 

  

おおよその製品の図面なんかも手に入ります 

細かい補修部品に関しては 

実際に顧客になれば手に入りますので 

試作品としてないしは調査用として 

購入することでいろんな情報は手に入るわけですけれども 

その中でお互いが情報交換して 

コンフィデンシャルではないものに関しては 

情報を共有することで競争しない部分の 

部品の共通化、標準化、差別化している部分はそれぞれ別々で 

それはコンフィデンシャルで 

そこまで共同購買する必要はないんですけれども 

できるところに関しては一緒になって取り組むということがあって 

しかるべきだということです 

 

三一はなかなかジョコ、チューレン 

やろうという話を持ちかけた事態があったんですけど 

なかなかそこは難しいということで今に至っています 

それではあっても私も場合によっては 

今まで競合、出会ったところと 

手を結ぶことだってあり得るということで 

そういった話もしてきました 

競合が嫌だったら全然競合しない 

別の業界の会社と共同で調達する 

ということもあるということを話して 

中国人スタッフにそういった教育指導をして 

実際に動いてもらいました 

残念ながらその優秀な人は 

共同購買のビジネスが完成する前に転職してしまったんですけれども 

とても優秀な人だったので 

私の考えをどんどんどんどん受け入れて 

実践してくれた訳ですけれども 

当然部品の標準化とか共通化とかどんどんどんどん進めてもらって 

コスト削減で成果を出してもらっていました 

だけど共同購買となると敵対するところとか 

一緒に取り組まなきゃいけない部門とか 

なかなか社内で非常に難しいと 

仕事がやりづらいということもあって 

そういう優秀な人材を 

要するに引っこ抜かれていってしまったわけですけれども 

なかなか難しい 

難しいからといってやらないと 

今、自動車業界ではそれがどんどんどんどん進んでいるので 

競争力が付いている会社とそうでない会社の差は 

どんどんどんどん広がっていく一方です 

  

そういったところ、競争相手に勝てる体力、ネットワーク、 

サプライヤー調達の品質管理、納期管理、在庫管理ができるようになるためには 

できるだけ業務をシンプルにする、ボリュームを増やす 

グローバルで展開するのであれば 

世界のどこへ行っても調達できる標準化 

世界各地に主要な部品のサプライヤーがあるという環境を作る 

ということが大事です 

  

当然今後アフリカだとか南米だとか 

東南アジアだとかまだまだ売れていく 

それは建設機械に限らず他の製品でもそうなんですけど 

市場が伸びている地域において 

どこまで売れるかということを考えていかなければいけません 

必要に応じて現地調達ということがありますし 

全然業界を超えた違う分野の会社との共同購買だって 

どんどん積極的に検討していく時代に入ったと思っています 

ぜひこのような取り組みを進めていって 

さらなる購買業務のレベルアップ 

そしてできるだけデジタル化、自動化、無人化を目指すということを考えて 

そのためにも今のサプライヤーの見直しだとか 

部品の標準化、共通化、様々な取り組みをして 

データベースを築いていってほしいと思います 

  

ぜひこれからもNEWJIチャンネルをよろしくお願いいたします 

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本日は以上になります 

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