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恐るべし、潤滑油1つでここまで変わる!侮れない潤滑油購買
今日は潤滑油の話について少し詳しい話をしていきたいと思います
購買の中で原材料、部品
色んなものを買っていると思うんですけれども
潤滑油これは間接資材だとか消耗品だとか言われていて
製品本体には絶対必要不可欠なものなんですけれども
本体そのものではないので
生産ラインで原材料が届くという形とはちょっと違います
潤滑油も色々ありますし、この油関係
例えば私が勤めていた建機メーカーですと
いわゆるこのエンジンオイルという潤滑油と
さらには例えば油圧シャベル
これ穴を掘るという動作をさせるためには
やっぱり作動油という油が必要になるんですけども
全然性格、役割、目的が違います
そもそも潤滑油に求められるスペック
使用目的、環境からいって
低温から高温まで
幅広く対応しなければいけないということですね
例えば乗用車やバス、トラックの求められる性能と
建設機械では更に違いますし
レンジ、どこからどこまでといった時に
低温はどこから、高温はどこまでっていう
この温度
環境とそれからエンジンそのものを
どこまであったまっている
冷めているっていうことを色々考えて
仕様というものが決められてますし
いろんな開発というものが進んでいます
実際にはそのエンジンオイル
どんなものがあるんだと言った時に是非知っておいてほしい
基礎的な話をしておきますと
例えば5W30とか10W40とかまあ
いろんな表示がエンジンオイルの缶に
数字とかアルファベットの記号が書かれています
これ左側の数値
例えば5Wとか10Wとか
これが低温時の粘り気、粘度
それから右側の数字
これは高温時の粘度、粘り気ですね
この低温時の数値が小さいほど
1番小さければ0ですが
この数値が小さいほど低温時に力を発揮します
寒い時にきちっと動いてくれます
それから右側の数字
この数字が大きいほど暑さに強い
高温時でも粘りけがあって
エンジンを守ってくれます
摩耗しないようにこの潤滑油が金属同士
ピストンでシリンダーとそれが合うときに
摩耗が起きないように
表面を膜で油の膜で覆って
保ってくれるということになるんですけれども
私が勤めていた建機メーカーでは
この10Wとか15W
右側の数字が大体30とか40とかこういうレンジです
建機全てが全部同じではないですし
それからお客さま
実際に建設作業をするのがどこかによって
使い分けをしてもらってます
寒冷地仕様っていうのと
それから熱帯雨林
ジャングルの中で道を開いて工事作業をする
では両方
どちらにもオールマイティなエンジンオイルって
ないわけじゃないんですけど
それ開発大変ですし
そういうスペックのエンジンオイルって凄く高くなっちゃうんですね
なので低温に強いエンジンオイルと高温に強いエンジンオイルは
別々に開発されて別々に売られています
なので別々に仕入れて
別々にお客様用に提供しています
なので暑い寒いが同時に瞬間に両方起こり得るっていう場面は非常に少ないですね
だからシベリアのような極寒の地
日本でいけば北海道とか寒い地域と
それから九州や沖縄、結構夏でいけば
日本全体が今、熱帯雨林化してますけれども
そういう暑い地域で対応できるエンジンオイル
これは常にお客様
北海道
今の夏の北海道は難しいですけど
沖縄でそう頻繁に雪が降る訳でもないので
寒冷地仕様のエンジンオイルはなかなか使わないです
ということでどこでどれだけ使えますか
両方持ってるお客さんだとか
寒冷地仕様をメインで
夏場のほんのちょっと暑い時だけ
高温対応のエンジンオイルでいいです
っていうお客さんと色々だと思うんです
なので購買部門がこのエンジンオイルを仕入れるとき
お客様が寒冷地仕様を望みなのか
それとも高温のところで使いたいのかっていう比率が
どのぐらいあるのかっていうことを
やっぱり知っとかないとダメですね
乗用車だって北海道の寒冷地仕様って
結構、他の地域と違ったりすることが非常に多いです
それからエンジンオイルだけじゃなくて
ワイパーグレーだとかいろんなもの
ゴム製品だとか
寒さに強いっていうことが大事なのか
いやそうじゃない
標準の温度の中で作動すればいいんだっていうこととか
全て全く同じスペック
耐久性、温度の使用っていうことではない
ということが少しでもコストを下げて
その特性に合ったものを提供する
これレンジが広くなると
ものすごくハイスペックなエンジンオイルと
お値段が高くなってしまいます
購買として買う側としても少しでも安く買いたいと思えば
このレンジの幅をできるだけ狭い中で
使い分けをしてもらうというような形で
お客様に提供する
購買としてはオイルメーカーと共同開発
それは研究開発部門だとか
エンジンの設計部門とか
色んな所と協力しながら考えていかないといけない
さらにこのエンジンオイルで
これからの課題としては大事なのが
更に排気ガス規制だとか
燃費の向上だとか
そういうためにいろいろなことを気にしていかないといけないですね
当然基本的には
理論的に言われてることをちょっと読み上げますと
理論的にはエンジンオイルの粘度が高いと
摩擦による損失が起こります
そのため低粘度に越したことはありません
粘り気が低い方がいいと
粘度が高いときには
エンジンパワーが損なわれる時があると
低粘度のオイルは抵抗が小さいので
エンジン負荷が小さくなると
そのため燃費を稼ぐことができる
しかし粘度が低いと温度に弱く
高回転などでエンジンが高温になった時は
オイル膜が切れてしまって
これで高回転のスポーツカーなんかは
適当ではないと
そういうことが起きたりします
なかなか難しいですね
高い温度が要求されるのか
低温度、低回転の方を要求するのかによって
それだけ欲求の幅があるので更に
古いエンジンは細かいキズがあるため
低粘度だと普通に走っていて
膜切れが起きたり、シームレス作用が
走るって密閉ですね
そういう効果が効きづらいため
高年度のオイルを使ったりします
ということで新しい古いというエンジンの状態によっても
この潤滑油、エンジンオイル
使い分けるということになってきます
更には排気ガス
例えばよくエンジンが焼き付いて
それエンジン音の関係で黒い煙が出るとか
というようなことがあってはならないので
さらにはガソリンの中に含まれている
いろんな不純物とか
そういったものを少しでも取り除くために
いろいろなエンジンオイルの中に含まれている成分だとか
それから粘り気こういったものを工夫をされてきています
さらにもう1つ
その数値とともに規格
この業界の規格というのがあって
私が勤めてた建設機械では
例えばDH1とかDH2とか
色んな呼び方があってそれは
小型トラック向けなのか大型で
高負荷のエンジン用なのかっていう区別があります
DH2は大型なので まさに私が三一重工で作られていた
建設機械のエンジンオイルなんかはそういったものがメインになってます
三一重工ではこのDH2とか
コマツや日立建機なんかもキャタピラなんかも
このDH1、DH2
このあたり
小型の建設機械なのか大型の機械なのかによって
使い分けをしているということです
さらにその温度による変化のグラフもお見せしますけれども
結局エンジンオイル
常に一定温度ではなくて
動き始めた時って
まだ温度が低くて粘り気が強い状態から
だんだんだんだんエンジン回転があがって
エンジンが温まってきて
エンジンオイルもどんどんどんどん高温になってくると
粘り気がどんどんどんどんなくなってくるということで
一定の範囲内
どの状態で1番よく使うのか
どこまでエンジンの回転
それからエンジンの温度が上がってきて
エンジンオイルがだんだんだんだん粘り気なくなって
サラサラしてくると
ある程度の粘度が必要ですけれどあんまり
この粘り気が強すぎちゃうと
負荷が掛かって燃費を悪くするので
どこが1番いいのかっていうのが
エンジンオイルのメーカーの開発
それから営業部門が求めている
お客さまがどこのレベルを1番求めているかっていうこと
いろんなグレードがあります
そういった顧客のニーズに従って
色んなラインナップのあるエンジンオイル
自分たちが購買として買うべきグレード
1種類じゃないと思うんですね
色んな種類の中でどこがメインなのか
これはその性能と
ボリュームによって交渉していくと
っていうことになります
このエンジンオイル、アドバンスコースでは
さらにもっと詳しく私もBMWで
乗用車のエンジンオイルを扱っていましたので
この話をさらに詳しく別の機会にしたいと思います
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