投稿日:2024年9月9日

眼鏡フレームの製造プロセスとレンズ加工の手順

眼鏡フレームの製造プロセス

眼鏡フレームの製造プロセスは多岐にわたりますが、大きく分けるとデザイン、素材選定、切断・成型、仕上げ、組み立てに分かれます。

デザイン

眼鏡フレームの製造プロセスは、まずデザインから始まります。
デザイナーは最新のトレンドや顧客のニーズを考慮しながら、独自のフレームデザインを作成します。
デザインが確定したら、CAD(コンピュータ支援設計)ソフトを用いて詳細な図面を作成します。
この図面は、後続の製造工程で使用される重要なガイドラインとなります。

素材選定

次に、使用する素材を選定します。
眼鏡フレームの素材には金属、プラスチック、アセテート、チタンなどが使用されます。
各素材にはそれぞれ特性があり、フィット感や耐久性、重さに影響を与えます。
素材の選定はデザインや目的に応じて行われます。

切断・成型

素材が選定されたら、次に行うのは切断と成型です。
金属フレームの場合、選定された金属をレーザーカッターで切断し、所定の形に成型します。
一方、プラスチックやアセテートのフレームの場合、素材を熱で柔らかくし、専用の成型機で形を作ります。
この工程では、非常に高い精度が求められます。

仕上げ

成型が完了したフレームは、次に仕上げ工程を経ます。
ここでは表面の平滑化やバリ取り、磨きが行われます。
金属フレームの場合、塗装やメッキ加工が施されることもあります。
プラスチックフレームは、光沢を出すために研磨されます。
仕上げ工程は、製品の見た目や耐久性に大きく影響を与えるため、非常に重要なステップです。

組み立て

最終的な製造工程は組み立てです。
ここでは、鼻パッドやヒンジ、テンプル(フレームの腕部分)などのパーツが取り付けられます。
各パーツが正確に取り付けられているか確認し、調整が行われます。
フレームが完成したら、厳しい品質チェックが実施されます。

レンズ加工の手順

眼鏡のフレームが完成した後は、レンズの加工が必要です。
レンズ加工の手順も多段階にわたりますが、設計、素材選定、カット、研磨、コーティング、組み込みに分かれます。

設計

レンズの設計は、使用者の視力や目の特性に基づいてカスタマイズされます。
眼科医または視能訓練士による詳細な測定結果をもとに、レンズの度数や光学的特性が決定されます。
その後、CADソフトを用いてレンズの詳細な設計図が作成されます。

素材選定

レンズには、ガラス、プラスチック、ポリカーボネートなどの素材が使用されます。
素材の選定は、目的や使用環境、予算に応じて行われます。
例えば、耐衝撃性を重視する場合はポリカーボネートが選ばれます。

カット

素材が選定されたら、次にレンズのカットが行われます。
特定の度数や形状に合わせて、レンズブランク(未加工のレンズ)がカットされます。
この工程では、最新のCNC(コンピュータ数値制御)マシンが用いられ、高精度でカットが行われます。

研磨

カットされたレンズは、次に研磨工程を経ます。
研磨機を用いてレンズの表面を滑らかにし、光学的にクリアにします。
この工程で、レンズの度数や厚みが正確に調整されます。
研磨は複数段階で行われ、最終的には高精度の研磨機で仕上げられます。

コーティング

研磨が完了したレンズは、次にコーティングが施されます。
コーティングには反射防止、UVカット、ブルーライトカットなどの種類があります。
これにより、レンズの機能性が向上し、耐久性も増します。
コーティング工程は、真空蒸着装置やスプレー装置を用いて行われます。

組み込み

最後に、加工されたレンズをフレームに組み込みます。
この工程では、レンズとフレームの組み合わせが正確に行われているか確認されます。
特に度付きレンズの場合、視軸の位置が重要です。
組み立てが完了したら、最終的な品質チェックが行われ、製品が完成します。

最新の技術動向

眼鏡フレームおよびレンズの製造技術は日々進化しています。
ここでは、最新の技術動向について紹介します。

3Dプリンティング技術

最近では、3Dプリンティング技術を用いた眼鏡フレームの製造が注目されています。
3Dプリンティングは、複雑な形状のフレームを迅速かつ正確に製造することが可能で、試作や少量生産にも適しています。
さらに、個々のユーザーにカスタマイズされたフレームを簡単に製造することができるため、個別対応が求められる分野で非常に有効です。

高性能コーティング技術

レンズのコーティング技術も進化しています。
例えば、ブルーライトカットコーティングや反射防止コーティング、耐傷コーティングなどの機能性コーティングが進化し、高い視覚中立性を実現しています。
これにより、ユーザーの快適性が向上し、目の負担を軽減することが可能です。

自動化とロボティクス

眼鏡の製造プロセスにおいても、自動化とロボティクスの導入が進んでいます。
例えば、CNCマシンや自動研磨機、ロボティックアームを使用することで、製造工程の効率化と精度向上が図られています。
さらに、データをリアルタイムで解析し、生産プロセスの最適化を図るためのIoT技術も導入されています。

まとめ

眼鏡フレームの製造プロセスとレンズ加工の手順は、多岐にわたる高精度な工程を経て行われます。
デザインから始まり、素材選定、切断・成型、仕上げ、組み立て、そしてレンズのカットや研磨、コーティング、組み込みまで、すべてのステップで精度と品質が求められます。
さらに、最新の技術動向である3Dプリンティングや高性能コーティング技術、自動化とロボティクスの導入により、製品の品質と生産効率が向上しています。
これらのプロセスと技術により、高品質な眼鏡がユーザーに提供されるのです。

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