製造業の購買担当者がAIにかわることってあり得るの?
販売計画に基づく購買の
原材料調達の話の続きをします
実際には様々な営業情報
それからマーケティングの市場の予測
様々な情報が入ってきて営業企画ですとか
販売会議でどうするんだということが決まり
どのぐらいの数量、どういうモデル
どういうオプションだっていうことが分かった段階で
それが工場で生産計画のスケジュールを組むということになります
お客様一人一人から注文を受けて
内装ですとかオプションですとか
さまざまな装備が確定していきます
実際に注文が入ってから1ヶ月で完成して
納車されるというわけなんですけれども
常にサプライヤーは候補となっている
原材料部品を常に一定量を確保しているか
ということなんですけれども
注文を受けてから1か月で納品するということになっているので
様々な原料についてはあたりは付けている
常に在庫をしているという状況になっていないわけです
ただこれまでの経験則
ずっと何十年もやってきていることから供給体制とか
原材料の加工とかさまざまなもので
BMWが取っているリスク回避
三社購買です
1社が検品症になった時に
2番手3番手がいつでも取って代われる状態になっています
このような形でリスクマネージメントが行われていて
更に注文を受けてから完成品に至るまでの約1か月の間で
原材料部品を確保して出荷します
部品センターは補修部品用のオーダーをしてきます
そして工場からは
新車用の生産計画が購買に情報が伝わって
それが発注するという形になっていくんですけれども
今はグローバルパーチェシングシステムということで
ドイツ本社だけではなくて
世界各地に様々な工場があります
アメリカのサウスカロライナには
スーパーティンバーグというところで
Xシリーズの車を作っていますし、
それから南アフリカでは右ハンドル車の組み立てをしています
それから今は中国の瀋陽で中国仕様の車両を作っています
特にロングバージョン
ボディや実際にホイルベースの長い車両
中国でモテはやされているので
それは中国の特別仕様ということで
そこで作られています
当然ボディのパーツも中国の国内で調達している
ということなんですけれども
日本については日本国内で完成品の
生産ラインは持っていないので
あくまでもサウスカロライナ
それから南アフリカ、それからドイツのドルフィン
こういった所の工場で作られた
車両が海上輸送で運ばれてきて
千葉の港で陸揚げされ千葉のちょっと奥にある
松尾の新車整備センターで整備されて
出荷されるということになるんですけれども
新車整備センターでも当然
日本で後付けになるナビゲーションですとか
いくつかの装備が日本で装着されます
これは当然、生産計画、販売計画
日本の場合ですと、いつ船が到着して
新車整備センターに入庫になるのでそのタイミングで
原材料部品、必要な物、工場の消耗品ですとか
化学薬品も含めて納入されるということになるわけです
ミュンヘン、ドイツの工場では
1年間を通じて52週に分かれて
ずっと生産計画きちっと組まれているんですけれども
実際には当然、夏休み、それからクリスマスシーズンの休暇
これは外されています
これは工場休みますのでこのとき以外は
ずっとコンスタントにものを作るということなので
1年間を通じて標準化、平準化は進んでいます
実際に中国では
春節と国慶節の休みは完全に工場止まってしまいますので
この時期を外した生産になっているということで
ドイツの本社とはまた違った
生産のスケジュールを組んでいるということになります
実際には顧客からの様々なオプション、ボディカラー
さまざまなものがカスタマイズで選べるので
それが決まってからの生産ということになるんですけれども
これ無限大に出来上がった完成車は
1台1台のカスタマイズなんですけれども
選べる部品の選択肢、ボディパーツ、ボディカラー、オプション
これは有限なのでその中からの組み合わせで無限大になるだけで
実際には3シリーズ5シリーズ7シリーズで
共通するエンジンですとか
ボディパーツってたくさんあるので
実際は部品点数、車種が多いほど
実際にはそんなに部品点数は
無限大にあるわけではないです
ということでサプライヤーの
在庫管理というものもグローバルパーチェシングシステムの中で
当然在庫の数量ですとか発注残だとか
生産途上がどこまで進んでいるんだというのが1台1台
シリアル番号で車両ごとに追えるということになっていますので
車両がデータに登録された段階
どんなオプションがいつ
何のために必要だということが分かったら
それが自動集計されて
それがサプライヤーに飛ぶということになっています
かなりこれももう20年30年と進化を遂げている
発注システムになっているので購買が実際にやるのは
このスケジュールが変更になったときに
急にお客様、キャンセルになったとか
延期になったとか、変更になった
ボディカラー変えたい
間に合う、間に合わないという問題があります
当然発注してしまった後に
変更というのはできないので
そこは慎重になるんですけれどもそれでも
どうしてもたっての希望で買いたいということであれば
出来上がってしまう車を転売するということとか
他のお客さんを見つけるという
営業の努力になるんですけれども
そういった様々な問題も当然あるので
いかに購買の中でその出来上がった製品は
営業の仕事になるんですけれど
購買部門としては調達した原材料部品が
長期在庫として無駄にならないようにするために
常に在庫管理
それはパーツセンターと連携しながらやっていきます
サプライヤーにも常に仕様の変更ですとか
さまざまなクレームだとか問題があれば
即時に対応するような
コミュニケーションを取っているということになります
基本的には受注
それに合わせて補修部品
そして更にパッケージ商品のキャンペーンの分
様々なものがあって
1台1台に200万台の内訳としては
基本的には顧客1人1人の
オーダーメイドということなんですけれども
やはりそれだけでは済まされないという現実はあります
様々なスケジュール変更
当然ありますし
海上輸送もスケジュール通りに船が動かない
というようなこともあります
そういったリスクを常に追いながら
どうやってそれを回避するかということも
常日頃、購買部門と物流部門、生産部門
連携を取っておこなっています
ここまでできてそれでもまだまだ計画通りにいかないことは
非常に多いです
特に日本ですと日本国内で
原材料部品の組立から完成品に至っていないので
海外に生産を頼ってる分
なかなかスケジュールのコントロールって非常に難しいです
更に日本では日本のメーカーで
欧米各国の工場で作って逆輸入される部品も非常に多いです
例えばブリヂストンのタイヤですとかシートベルト
それから伝送のプラグ
様々なまだ川島のシート生地だとか
神戸製鋼の部品だとかいっぱいいっぱい
日本の優秀なメーカーの部品が
日本の工場ではなくてヨーロッパの工場だったり
東南アジアの工場だったり
そういったところで生産されて
ヨーロッパに輸出されてそこで組み込まれて
完成品が日本に届くというようなことになっています
様々な部品が世界各国で作られて
完成品になっているという点では
もうグローバルな購買の中で日本の購買も
そのへんに組み込まれた形で
仕事をしてるということになります
あともう1回このBMWの生産管理、営業の受注データ
に基づく原材料の調達についてのお話をしようと思います
調達購買業務の効率化だけでなく、システムを導入することで、コスト削減や製品・資材のステータス可視化のほか、属人化していた購買情報の共有化による内部不正防止や統制にも役立ちます。