投稿日:2022年6月22日

三菱自動車リコール、ホンダ・GM提携拡大のついて、一体何が起きているの?

今日はちょっと旬な話をいたします。

昨日、今日と日本の自動車メーカーで大きな話が2つありました。

一つは三菱自動車の軽のバンのリコールの話、もう一つはホンダのアメリカの現地法人がアメリカの大手自動車会社GMと共同で開発をするという話。

購買にとって非常に大きい、重たい話なのでぜひ皆さんにお届けしたいと思いますし、この件については購買の立場からこの情報をどう普段の自分の仕事に活かすかということも考えてお話をしたいと思います。

三菱自動車の軽のパンがリコール

まず一つ目のリコールの話。

これはエンジンの一部分の耐久性に関わる話です。

リコールとなってしまった原因がどこにあるのか。どうして走ってる途中でエンジンが止まってしまって動かなくなってしまうというリスクがあるのか。

どういう故障が起きてしまったのか。

これは非常に難しい話ですね。

背後にある原因というのはギリギリまでのコスト削減、それからギリギリの研究開発、スケジュールのもういっぱいいっぱいのところでどんどん新製品を出していかなきゃいけない、

燃費を向上させなきゃいけない、排気ガス規制もクリアしなきゃいけないなど、いろんな規制や基準があり、

その中でも車は軽量化しなきゃいけないし、利益を出さなきゃいけないんで原価低減は行わなければいけないというころとです。

じゃあ品質は、耐久性はどこまでOK?

どうしても会社の利益を確保するために調達する原材料、部品の品質の理想を追うとどんどんコストアップになってしまうところをどこで線を引いて OKを出すのか、この判断が非常に難しい。

さらに設計変更だとか改良のために形状を変えるとか素材を変えるとかいろんな取り組みをしている中で、本当にこの形状やこの組み合わせこの設計で本当に長距離長時間走って問題ないのかっていうテストもやってはいるんですけれども、

果たして本当にそれで十分かどうか、本当にギリギリのところを狙った結果としてのリコールだと思うんですね。

購買部門が研究開発部門や生産部分、設計部門、営業部門からこれだけのコストで調達してくださいと言われた時にどこまで自信を持ってこれで大丈夫ですと言えるかどうかです。

サプライヤーが自信を持ってこの原材料、部品で間違いなく普通に車検を通して8年、10年動きます、故障ないです、事故もないですと言えるかどうかですよね。

みんなギリギリのところで追い込まれてこのコストでこれでやるんだったらどうしてももうこれで作るしかないよね、

そういうことがあった結果そのギリギリのところでやっぱりだめだったねっていう結果が出てしまった、そのためのリコールだと思うんですよ。

最初、あれ故障があるね?不具合があるね?

組み立ての問題だったんだろうかとか、いろんなところでダメージがあったんだろうかとか、

いろんなことを原因を究明しながら改良改善はずっとし続けてたと思うんですけれども、だんだんそれが積み重なってこれ限界に達した、

だからいつどのタイミングでリコールを届け出るかというのも非常に難しい。

品質管理部門の責任も重たいと思います。

決断も非常に大事だと思います。

早めに決断をしないと走行中に止まってエンジンが再稼働しないとなると、これ高速道路で起きたら非常に危険ですよね

というように人の命がかかわる原材料、部品の仕様、設計、購買部門だけの責任ではありません。

どれだけみんながこの責任を分担し合って事故を防ぐ、再発を防止するのか。

さらなる改善策を取るかっていうことになると思います。

是非普段自分が調達している原材料、部品が本当にこれでいいだろうか、値下げの要求が本当に妥当なんだろうか、

いろんなことを考えながら仕事をしていると思うんですけれども、もう一回見直しをしてほしいなと思います。

 

アメリカの自動車会社GMと共同開発、ホンダ提供拡大

それからもう一つ、ホンダとGMなんでこういうことをしようとしているのか。

これはネットの記事にはありましたけれども、コスト競争力を高めるということがこのホンダとGMの結びつきの基本的な目的の一つと書かれていました。

実際にアメリカ地域限定となっているんですけれども、ホンダとGMが組んで戦う相手はどこにいるかっていうとテスラとか中国がこれから進出しようとしてきていて、

日中それから中米の政治的な関係で今なかなかうまくいってませんけれども、今後、電動化がどんどん進んでいく中で中国のbydだとかいろいろなところが台頭してくる。

それに迎え撃つ対抗策、事業戦略だと思うんですね。

実際にアメリカでもテスラという電気自動車ありますけれども、ホンダもGMもこれからのハイブリッドや電動化に先頭に立って開発する力があるかどうか、

一社だけでできるかっていうと非常に微妙な生産数。

生産効率を高めるためにはそれだけボリュームが増えれば当然つくわけで、一社よりも二社で組み合わさったほうが確実に戦いに勝てるという判断だったと思うんです。

でもこの二社のボリュームだけで本当に勝てるかっていうのは疑問だと思うんです。

他にいろんな共同開発のアライアンスの戦略を探ってたと思うんですけれども、各社やっぱりいろんな戦術を練っていて、人的なつながりだとか技術的なつながりとか、

もう水面化でいろんな形が行われている中でどうやって自分たちが生き残るかっていうのは非常に難しい時代に入ってます。

BMWとトヨタも86とZ4で共同開発、プラットフォームを共有化しました。

結局上に乗せたボディの部分とかエンジンの部分とか、全然トヨタとBMWのレベルが違い過ぎて共通ができたのは一部だけだった。

この2つのボリューム合わさるだけでこのニッチなスポーツカーの分野の競争力ってものすごくつくはずだったんですけれど、必ずしも成功とは言い難い状態です。

今回のGMとホンダの結びつきというのは本当に真剣にやっていかないと生き残れないギリギリのとこだと思います。

アメリカ限定というのは私のものの考え方からするとまだまだ小さい。

本当にそれで10年後、20年後生き残っていられるだろうかっていうことは厳しいと思います。

できればグローバル、全世界レベルで。

それも二社の結びつきではなくて、もう少し大きいレベルで、地球の環境の未来を考えて自動車メーカー全体で電動化なのかハイブリッドなのか水素自動車なのか、

さらにもっと違うものなのかっていうことも含めて共同で取り組む部分があっていいと思うんです。

競争する相手は自動車じゃないですよね。

家電製品だったり全く違う別の交通システムだったりすると競争相手は自動車メーカーではなくて電気メーカーだったり、予想もつかない会社が競争相手になったりします。

実際日本のトヨタで静岡県の裾野でやる実験にはパナソニックだとかいろんなところが組み合わさって共同で取り組んで開発をしていきます。

先日も自動運転の話でいろんな企業が共同で取り組もうとしています。

もっともっと自由な発想で電気メーカー、例えばGEとGMとホンダとかないしはボーイングだとか、更にはシーメンスとかキャノンとかいろんなところといろんな形で組み合わさって次の新しいサービス、製品開発してていいと思うんですよね。

それにはいろんな準備が必要だと思うんですけれども、昨日今日飛び込んできたニュース、これで購買部門がやるべきこと、

これだけいろんな企業の購買部門が一緒になって取り組むという話あるのであれば自分たちがどこと一緒になって取り組むことが、

ドラスティックなコストダウン、業務の効率化につながるかということを考えて、時間のかかるプロジェクトに関しては早くに着手をして、準備をして取り組んでいってほしいなと思います。

そんなことを感じましたので是非このニュースを自分たちの仕事に活かしてほしいと思います。

 

三菱自動車のリコールホンダとGMの共同開発これは全く違う購買にとっては両極端な攻めの情報と守りの情報と品質に関わる情報とボリュームでディスカウントを目指すグローバルな大きな話。

両方、昨日今日続けてありました。

非常に興味深いところですね。

こういった日頃の購買に関わるいろんなニュースもどんどん情報としてお伝えしていきたいと思います。

お伝えするだけではなくて、そこから何を自分の仕事に活かすかっていう情報の活かし方それについても私はコメントをしていきたいと思いますので、

これからもぜひこのNEWJIチャンネルで私の話、それから代表者の話を聞いて学んでいってほしいと思います。

資料ダウンロード

QCD調達購買管理クラウド「newji」は、調達購買部門で必要なQCD管理全てを備えた、現場特化型兼クラウド型の今世紀最高の購買管理システムとなります。

ユーザー登録

調達購買業務の効率化だけでなく、システムを導入することで、コスト削減や製品・資材のステータス可視化のほか、属人化していた購買情報の共有化による内部不正防止や統制にも役立ちます。

NEWJI DX

製造業に特化したデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現を目指す請負開発型のコンサルティングサービスです。AI、iPaaS、および先端の技術を駆使して、製造プロセスの効率化、業務効率化、チームワーク強化、コスト削減、品質向上を実現します。このサービスは、製造業の課題を深く理解し、それに対する最適なデジタルソリューションを提供することで、企業が持続的な成長とイノベーションを達成できるようサポートします。

オンライン講座

製造業、主に購買・調達部門にお勤めの方々に向けた情報を配信しております。
新任の方やベテランの方、管理職を対象とした幅広いコンテンツをご用意しております。

お問い合わせ

コストダウンが利益に直結する術だと理解していても、なかなか前に進めることができない状況。そんな時は、newjiのコストダウン自動化機能で大きく利益貢献しよう!
(Β版非公開)