メンピサンユニスプライン軒天と亜鉛メッキ金具接触腐食抑制

メンピサンユニスプライン軒天と接触腐食の基本

メンピサンユニスプライン軒天は、建築分野で人気の高い軒天材です。
その魅力は耐久性とデザイン性にあります。
しかし、施工時には「接触腐食」と呼ばれる現象に注意しなくてはなりません。

接触腐食とは、異種金属や他の材料が直接接触、あるいは雨水などの電解質を媒介にして接触することで、化学反応が進行し、金属部分が劣化する現象です。
特に建築分野で用いられる軒天と亜鉛メッキ金具は、この接触腐食が発生しやすい組み合わせと言われています。

これを防ぐ対策や知識を十分に理解していないと、せっかくの高性能な軒天も想定より早く腐食し、改修費用や安全面で問題が発生する可能性があります。

メンピサンユニスプライン軒天の特徴

高い耐久性と美観

メンピサンユニスプラインは、高密度の木材や特殊合成材料を使用しています。
そのため、湿気や紫外線、温度変化にも強いです。
また、木目調や様々な仕上げを選択できるため、戸建住宅から商業施設まで幅広く利用されています。

施工の柔軟性

ユニスプライン構造の採用により、現場での加工性や取付の自由度が高いです。
内装・外装双方で統一感のあるデザインを実現可能です。

亜鉛メッキ金具とは何か

亜鉛メッキ金具は、鉄やその他の金属素材に防錆効果を持つ亜鉛を表面処理したものです。
主にビスやボルト、金物として使用されており、コストパフォーマンスと耐腐食性のバランスに優れています。

しかし、表面の亜鉛層は無限に持つものではありません。
雨水や空気、そして他種材料(特に酸性やアルカリ性の成分を出す建材)が接触すると、腐食が進行しやすくなります。

接触腐食(ガルバニック腐食)のメカニズム

ガルバニック腐食の原理

異なる金属が濡れた状態で接触したとき、一方が他方よりも電子を放出しやすい(イオン化傾向が強い)ため、電子の流れが発生します。
このとき、腐食しやすい側(アノード)がより急速に劣化します。

メンピサンユニスプライン軒天の支持金具として、亜鉛メッキを使った金具を使う場合、木材側の抽出成分や軒裏の湿気が加わることで、ガルバニック腐食のリスクが高まります。

建築現場で多いトラブル

・短期間で亜鉛メッキ金具の表面が白く変色する
・金具の固定力が低下し軒天材がずれやすくなる
・腐食部から雨水が建物内部へ侵入しやすくなる
これらが重なると、軒天材の美観損失や建物全体の耐久性低下にも繋がります。

接触腐食抑制のための具体的対策

絶縁処理の実施

最も効果的な方法は、異種材料の直接接触を避けることです。
たとえば、金具と軒天材の間に絶縁用テープや樹脂製ワッシャーを挟みます。
これにより金属イオンの移動経路を遮断し、腐食が進行しにくくなります。

亜鉛メッキより耐食性の高い金具の使用

ステンレス製やアルミニウム合金製の金具を使用すれば、腐食リスクが著しく低下します。
多少コストは上昇しますが、メンテナンスや将来的な改修費用を考えれば長期的に見て大きなメリットがあります。

コーティングや塗装の活用

金具表面にさらに防食性に優れた塗装やコーティングを行う方法も有効です。
エポキシ樹脂や耐候性塗装をプラスすることで、湿気・化学変化からの保護効果を高めます。

換気と水切りの設計

軒天部で湿気が溜まりやすい状況は、腐食リスクを増大させます。
十分な換気や水切り構造を設け、常に乾燥した状態を維持できるよう設計することも有効な抑制策です。

実際の施工事例とそのポイント

事例1:高温多湿地域の戸建て住宅

軒天部の換気孔を十分増設し、金具には耐食性の高いステンレスを採用。
また、軒天材と金具の間に樹脂ワッシャーを挟んで絶縁処理を徹底しました。
結果、10年以上美観を維持し、腐食もほぼ発生していません。

事例2:コスト優先の集合住宅

コストを抑えるため亜鉛メッキ金具を使用。
絶縁テープの追加と、施工後の金具への防食塗装を実施しました。
初期コスト増はわずかですが5年以上経過しても軒天部への腐食進行がありません。

設計・施工時に注意したいポイント

材料選定を慎重に行う

発注時、単に「合うから」という理由だけで材料を決めるのではなく、組み合わせによる化学的相性や経年劣化のリスクを確認することが重要です。
製品メーカーのカタログや設計指示書には、推奨金具や防食処理についての記述がありますので、必ず確認しましょう。

現場での細かな配慮

現場施工時は、ビス・ボルトの頭が軒天材に露出しないよう注意しましょう。
塗装仕上げやシーリング材で保護するなどのひと手間を惜しまないことも重要です。

メンテナンスと長期的視点での対策

接触腐食抑制策を施したとしても、定期的な点検・メンテナンスは欠かせません。
軒天部の金具が白く曇る・変色する・錆び始めるなどの初期症状を見逃さないようにしましょう。
早期発見による補修で、腐食の進行を防ぐことができます。

また、将来的なリフォームや金具交換の際には、前回よりもさらに耐食性の高い製品や工法を採用することも視野に入れましょう。

まとめ:快適で長寿命な軒天を実現するために

メンピサンユニスプライン軒天と亜鉛メッキ金具の組み合わせはコスト・デザイン・耐久性のバランスに優れていますが、接触腐食への配慮を怠るとせっかくの性能が台無しになってしまいます。

・異種材料の絶縁
・耐食性の高い金具選定
・防食コーティングや塗装の活用
・水はけ・換気の確保
・定期的なメンテナンス

これらを意識することで、美観と耐久性の両立した軒天を長年にわたって維持できます。
新築やリフォーム時には設計段階から腐食対策を盛り込み、安全・安心で快適な住まいづくりを目指しましょう。

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