ラティス状桐コアドローンプロペラガードと墜落衝撃吸収試験
ラティス状桐コアドローンプロペラガードの特徴とは
ドローンの飛行安全性向上のため、プロペラガードは欠かせないアイテムです。
特に、プロペラに接触した際の事故や損傷を避けるため、素材や形状の研究開発が盛んに行われています。
その中でも、近年注目されているのが「ラティス状桐コア」を採用したプロペラガードです。
このガードは従来のプラスチックや金属製のものとは一線を画す構造と素材特性を持ちます。
ラティス構造とは、三次元の格子状パターンで設計された内部フレーム構造を指します。
この構造は強度と軽量性を両立しやすく、衝撃エネルギーを効率よく吸収する特性があります。
桐(キリ)は日本古来の木材であり、非常に軽い一方で十分な強度と独特の弾性を有しています。
また、振動吸収性にも優れており、環境負荷が小さい再生可能素材としても注目されています。
この二つの特徴を組み合わせたラティス状桐コア・プロペラガードは、ドローン自体の重量増加を最小限に抑えつつ、優れたプロペラと周辺機器の保護能力を発揮します。
墜落衝撃吸収試験で求められる性能
ドローンは、飛行中に思わぬ接触や墜落をしてしまうことがあります。
その際、プロペラやモーター、カメラといった重要部品が損傷すると、修理コストや安全性確保の観点から多大な負担となります。
墜落時の衝撃エネルギーをいかに吸収し、本体や周辺パーツを守れるかは、プロペラガードにとって最も重要な評価項目の一つです。
墜落衝撃吸収試験は、一定の条件下でドローンを自由落下させ、その際のプロペラガードの変形量や、本体へ伝わる衝撃値を計測するものです。
材料による違い、構造ごとの耐久性、複数回の衝撃に耐えられるか等、ユーザーやメーカーは様々な視点で注目します。
ラティス状桐コアを用いたプロペラガードは、その特殊なフレームと中空構造のおかげで、衝撃吸収能の高さを期待されています。
ラティス状桐コアドローンプロペラガードの設計と製造工程
ラティス構造の設計思想
ラティス状構造の設計は、強度、変形特性、耐久性のバランスが求められます。
空気抵抗を増やさず、十分な保護範囲を提供しなければなりません。
このため、格子の太さや間隔、節点配置は慎重にシミュレーションされます。
CADやCAE解析を用い、最適なパターンが導き出されます。
桐材の選定と加工
桐材は湿度や温度変化で若干の寸法変化が起こりやすいので、乾燥や含水率調整が必要不可欠です。
木材としての安定性を得るため、厳選された材料だけが使われます。
ラティス状のフレームは非常に繊細な形状ですが、レーザーカットやCNC切削などの精密加工機を用いることで量産が可能となっています。
結合・仕上げ工程
完成したラティス状桐コアは、樹脂やカーボンなど軽量な外皮パーツと複合されることが多いです。
これにより、構造材の桐コアが持つ衝撃吸収力と、外部からの摩耗・損傷への耐性を同時に実現できます。
接合には専用接着剤や、場合によってはビス固定も利用され、全体として高精度なガードが完成します。
ラティス状桐コアプロペラガードの墜落衝撃吸収試験
試験方法の概要
墜落衝撃吸収試験では、標準的なフライト環境を想定し、代表的なドローン(小型~中型)にガードを搭載した状態で特定の高さから自由落下させます。
落下高さは概ね1m~3mの範囲。
衝突面はコンクリート、木材、アスファルトなどさまざまです。
衝撃発生時には、加速度センサーや歪みゲージを搭載してガード自体の変形挙動、本体への衝撃波伝播、プロペラやモーターへの直接的ダメージの有無などを詳細に観測します。
何度も繰り返し落下させ、繰り返し耐久性もテストします。
試験結果と従来品との比較
従来のプラスチックや金属製プロペラガードと比べて、ラティス状桐コアは軽量でありながら衝撃エネルギーの分散・吸収に優れた結果が出ています。
桐材の持つ微細な空隙が力を分散し、瞬間的な破損を抑えます。
同じ厚さや重量ならば、プラスチック製よりも本体への伝達加速度が30%以上低減した事例も報告されました。
また、桐コアは一度大きな衝撃を受けても復元力が高く、ガードとしての再使用性やメンテナンス性も高評価です。
一方で非常に強い一点集中荷重には割れやすさもあるため、設計時の補強やカバーリングが重要となります。
環境への配慮とメリット
桐材は植林や早生管理が容易なため、SDGsの観点や環境配慮を意識する消費者・企業にも支持されています。
金属製品やオイル由来樹脂に比べて、製造段階、廃棄段階それぞれで炭素排出量が少なく、カーボンニュートラル社会づくりにも貢献します。
今後の展望と課題
ラティス状桐コアドローンプロペラガードは、今後ますます需要が高まると考えられます。
とくに、ドローンの軽量化が求められる物流、測量、農業、映像撮影現場では、その性能が役立つ場面が多いです。
一方で、高温多湿環境や長期間の屋外使用、大型ドローンへの適用など、桐材固有の限界を克服する技術的課題も残ります。
加えて、量産化時のコスト競争力や、部品ごとの規格化、修理部品の供給体制づくりも重要です。
近年は、桐材以外の木質材料やリサイクル資源とラティス構造との組み合わせ研究も進んでいます。
将来的には、スマートセンサーやAIによる衝撃解析と組み合わせ、破損予兆をリアルタイムで通知するIoT連動プロペラガードも開発が期待されています。
まとめ
ラティス状桐コアドローンプロペラガードは、軽さと強さ、そして優れた衝撃吸収性を両立した最新の安全部品です。
墜落衝撃吸収試験でも優秀な結果を残しており、環境負荷も抑えられるという大きなメリットがあります。
今後は、その設計や製造技術のさらなる進化によって、多様なドローン用途や安全性向上を後押しするキープロダクトになることが予想されます。
ドローンユーザーや開発者にとっては、ラティス状桐コアプロペラガードの採用を検討する価値はますます高まっていくでしょう。