シベリアンラーチテラス材のヤスリ仕上げ防滑性能と介護施設導入

シベリアンラーチテラス材の特長について

シベリアンラーチ(カラマツ)は、過酷なシベリアの気候で育った木材であり、耐久性と強度、そして美しい木目が特徴です。
日本国内でも最近、外構やエクステリア素材として注目が集まっています。
とくにテラス材として利用することで、ナチュラルな質感と高い性能を両立できるため、個人住宅はもちろん介護施設や商業施設でも採用事例が増えています。

このシベリアンラーチのテラス材は、湿度や気温の変化にも強い耐候性を持ち、腐朽しにくいことが大きなアドバンテージです。
また、節や木目が美しく、屋外空間に温かみと品格を与えることができます。

ヤスリ仕上げがもたらす滑り止め効果

テラス材として利用する場合、最大の課題となるのが「滑りやすさ」です。
とくに雨天時や霜が降りた朝は、木材表面が滑りやすくなり、転倒リスクが高まります。
シベリアンラーチテラス材では、表面仕上げとして「ヤスリ仕上げ」が多く採用されています。
このヤスリ仕上げにはどのような防滑性能があるのでしょうか。

ヤスリ仕上げの工程とその特徴

ヤスリ仕上げとは、木材表面を専用の研磨ヤスリで整える方法です。
粗い目のヤスリを使うことで、細かな凹凸や木目の起伏を意図的に残し、摩擦力を高めます。
仕上げ後の表面はサラリとした質感になりますが、実際には目に見えないほどの細かいざらつきがあり、グリップ力を発揮します。

さらに、滑り止め加工剤やコーティング剤を併用せずとも高い防滑性能を保てるのも、ヤスリ仕上げの大きな特徴です。

防滑性能を裏付ける数値

床材やテラス材の滑りにくさを示す指標に「C.S.R値(Coefficient of Slip Resistance/滑り抵抗係数)」というものがあります。
一般的なヤスリ仕上げのシベリアンラーチ材の場合、乾燥時で0.6~0.7以上、湿潤時でも0.5~0.6を保つことができ、「安全歩行が可能」とされる基準0.4を大きく上回ります。
この数値は、ノーマルなフローリングや無垢材に比べても優れた防滑機能といえます。

経年変化と防滑性能の維持

屋外に設置されるテラス材は、風雨や紫外線の影響により、経年で表面が徐々に摩耗しやすくなります。
しかし、ヤスリ仕上げの凹凸は完全に消えにくく、長期間にわたって一定の防滑効果を保持できます。
定期的なメンテナンスでごく軽く再研磨することで、新品同様のグリップ力を取り戻すことも容易です。

介護施設でのシベリアンラーチテラス材導入メリット

シベリアンラーチテラス材は、その優れた防滑性能から、転倒事故防止が特に重視される介護施設や高齢者施設で理想的な選択肢になりつつあります。

転倒事故リスクを大幅に低減

高齢者や身体が不自由な方にとって、床やテラスの滑りやすさは重大なリスク要因です。
シベリアンラーチ材をヤスリ仕上げで設置すれば、歩行時や車椅子移動時の突然のスリップや転倒事故を大きく減らせます。
これにより、施設全体の安全性や利用者の心理的負担を軽減することができます。

ナチュラルな美観とメンテナンス性

木材特有の温かみのある見た目と適度な弾力性は、施設の雰囲気を柔らかくし、リラックス効果も期待できます。
また、シベリアンラーチは樹脂分が多いため、汚れやカビにも強い素材です。
定期的な洗浄や簡単な再研磨だけで長期間清潔に使えるため、清掃やメンテナンスにかかる手間とコストも抑えられます。

環境への配慮とサスティナビリティ

介護施設では「環境に優しい素材選び」も重要なキーワードです。
シベリアンラーチは植林による持続可能な森林管理が進んでおり、無垢材としての利用は環境負荷が小さいのも魅力です。
合成樹脂やプラスチックデッキなどに比べ、リサイクル性にも優れており、時代のニーズにも合致しています。

シベリアンラーチテラス材の導入事例とその評価

実際にシベリアンラーチテラス材を導入した介護施設では、どのような利点と成果が報告されているのでしょうか。

事例1:デイサービスセンターの中庭

東京都内のデイサービスセンターでは、中庭テラスと通路にヤスリ仕上げのシベリアンラーチ材を全面採用しました。
導入後、足元が不安だった利用者が「滑りにくいから安心して外に出られる」と話すようになり、屋外プログラムへの参加率がアップしました。
施設スタッフからも「水掃除後も滑らず、毎日安心して案内できる」と高い評価を得ています。

事例2:特別養護老人ホームのウッドデッキ

北海道の特別養護老人ホームでは、冬季の凍結リスクを考慮し、ウッドデッキに防滑仕上げのシベリアンラーチを採用しました。
表面の凹凸のおかげで、積雪が溶け始めた際も滑りづらく、雪かき作業後も安全に使えるとのことです。
また、木材のぬくもりが積雪地域でも好評で、入居者の散歩やリハビリに日常的に活用されています。

導入にあたっての注意点やメンテナンス方法

いくら素材が優れていても、導入時のポイントや定期的なメンテナンス方法を理解しておくことが、長期にわたる効果発揮には重要です。

施工時のポイント

テラス材としてシベリアンラーチを導入する際は、適切な下地構造と排水勾配の確保が重要です。
木材表面に水が溜まらないように設計することで、カビや苔の発生を防ぎ、滑りにくさを長期間持続できます。

ビス止めやジョイント方法も、木材の膨張収縮に対応できるよう設計することが求められます。

メンテナンスの基本

普段の清掃は水拭きやブラシでの洗浄が基本です。
目に見える汚れが落ちにくい場合も、合成洗剤ではなく中性洗剤や木材用洗浄液を用いるのが安心です。
年に1回程度、軽く再研磨やトップコート材を塗布することで、美しさと防滑性を保てます。

傷や割れが出た場合は、部分的なサンドペーパー処理や木工パテで補修しても十分に対応可能です。

防腐・防虫対策も万全に

シベリアンラーチは比較的耐久性・耐腐性に優れていますが、屋外使用の場合は防腐剤や防虫剤(環境に配慮したもの)を適切に使用することで、さらに長い寿命を確保できます。

シベリアンラーチテラス材の将来展望

今後、少子高齢化社会が進むわが国で、バリアフリー設計や介護施設の安全対策はますます重要性を増します。
木材資源を活かしたテラス材の利用拡大は、施設利用者のQOL(生活の質)の向上とともに、建築業界における持続可能な素材選びを推進する大きな柱となっていくでしょう。

シベリアンラーチのような天然木材は、自然との調和や健康面への配慮に価値を見出す施設経営者や施主にも高く評価されています。
今後も新しい表面加工技術やナノコーティングの導入によって、さらに高機能・高耐久・高意匠性を追求したテラス材として進化することが期待されます。

まとめ

シベリアンラーチテラス材のヤスリ仕上げは、非常に高い防滑性能を発揮し、転倒やスリップリスク低減が最重要課題となる介護施設や高齢者施設への導入に理想的です。
さらに、自然な美しさやメンテナンスのしやすさ、環境への配慮といった複数のメリットが併存しているため、今後も導入が進んでいく素材といえるでしょう。
安全性と快適性を実現できるシベリアンラーチ材を、ぜひ介護施設やバリアフリー設計の新たなスタンダード素材としてご検討ください。

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