コーティングが薄いとすぐに白化する塗膜劣化の壁

コーティングが薄いとすぐに白化する塗膜劣化の壁とは

コーティングが薄いと、外壁塗装の劣化症状の一つである「白化(チョーキング)」が早期に発生しやすくなります。
建物の美観が損なわれるとともに、防水性や耐久性も大幅に下がるため、住まいや建築物の寿命に大きく関わる問題です。
なぜコーティングが薄いと白化しやすいのか、その原因や対策まで詳しく解説します。

塗膜の白化とは何か

白化(チョーキング)現象とは

塗膜の白化、すなわちチョーキング現象とは、外壁や屋根などの塗装面を手でこすると、白い粉状のものが付着する現象です。
これは塗装に含まれる顔料や樹脂などが分解され、粉状になって表面に現れる現象を指します。

なぜ白化が発生するのか

塗膜が紫外線や雨、風、熱などに長時間さらされることで、塗膜に含まれるバインダー(結合剤)が劣化し、顔料が結びつきを失って露出し、粉になることで白化が発生します。
特にコーティングが十分な厚さで施工されていない場合、塗膜自体の劣化が促進され、短期間で白化症状が現れやすくなります。

コーティングの厚みと塗膜劣化の関係

厚い塗膜が持つ耐久性

正しい厚みで塗装された塗膜は、その分だけ紫外線や雨水から躯体を守るバリアとしての機能を発揮します。
厚みがある塗膜は、バインダーが十分に存在し、顔料の分離や浮き上がりが起こりにくくなります。
その結果、白化の進行も遅く、塗装面の保護効果が長期間維持されるのです。

薄いコーティングが招く問題点

一方で、適切な厚みが確保されていない「薄いコーティング」の場合、上記のバリア機能が極端に低下します。
バインダーの量も少ないため、顔料が早期に露出しやすく、外的要因によって塗膜劣化が進みます。
このため、施工後数年で塗膜表面に白化現象が見られるようになり、建物の見た目が悪くなるだけでなく、躯体の保護能力も著しく低下します。

なぜコーティングが薄くなるのか?

施工不良による影響

コーティングが薄くなる最大の原因は、塗装時の施工不良です。
これは、規定の塗布量または塗布回数を守らずに工事を進めた場合に起こります。
例えば、工程省略や一度に広い面積を刷毛やローラーで塗ってしまい、必要な膜厚が得られないことが主な原因とされています。

コスト削減などの理由

また、悪質な施工業者がコスト削減や工期短縮を優先して、推奨されない薄塗り施工を行うケースも存在します。
これでは材料本来の性能を発揮できず、塗り替え直後は美しく見えても、短期間で劣化が表面化してしまいます。

経年劣化による膜薄化

本来の施工後、年数が経過することで徐々に塗膜が摩耗し、自然に薄くなっていくこともあります。
塗膜本来の保護期間が過ぎてしまった場合は、どうしても劣化症状(白化など)が目につくようになり、再塗装のサインとなります。

劣化した塗膜の放置リスク

防水性の低下

白化が顕著になった塗膜は、すでに防水機能が著しく低下しています。
このまま放置すれば雨水が外壁内部に侵入し、建物の耐久性が脅かされます。

建物の寿命短縮

防水性を失った壁は内部の構造体にも影響を与えます。
湿気や水分が原因でカビの発生、木材の腐食、鉄筋のサビなどが起こりやすくなり、建物そのものの寿命が短くなる恐れがあります。

美観の悪化・資産価値の低下

白化は見た目にも明らかで、建物全体の印象を悪くします。
特に賃貸物件や分譲住宅では、資産価値の低下にもつながりかねません。

白化を防ぐための対策

正しい施工と業者選びの重要性

白化を未然に防ぐ最も有効な方法は、信頼できる業者による正しい施工です。
適切な下地処理、塗料選定、規定された塗布量や塗布回数の厳守が不可欠です。
業者選びの際は、施工実績や口コミ、アフターフォロー体制もチェックしましょう。

高耐久性塗料の選択

近年では、フッ素樹脂塗料や無機塗料など、従来のシリコン塗料に比べて格段に耐候性が高いものも多く出回っています。
これらの高耐久性塗料を選択することで、白化発生までの期間をより長くすることが可能です。

定期的な点検とメンテナンス

定期的な目視点検やプロによる外壁診断も、白化の初期兆候を見落とさないためには有効です。
チョーキングが現れたら、早めの再塗装を検討しましょう。

再塗装の際の注意点

下地処理の徹底

白化が進んだ場合、そのままの上から塗り重ねても、塗膜自体の密着性が低く再劣化しやすくなります。
高圧洗浄や専用薬剤でしっかりと古い粉・劣化部分を除去することが絶対に必要です。

適正な下塗り・中塗り・上塗り工程の遵守

各工程を飛ばさず、メーカー指定量を守って塗装することで、しっかりとした膜厚を確保することができます。
塗装後の仕上がり確認や、膜厚チェック(試験用板の作成)も品質維持に役立ちます。

まとめ:適切なコーティングが建物を守る

コーティングが薄いと塗膜がすぐに白化し、塗装の耐久性や美観が著しく損なわれます。
原因は施工不良や定期メンテナンス不足、使用塗料の性能不足など多岐にわたりますが、いずれも適切な施工と管理で防ぐことができます。
大切な建物と資産を長く守るために、信頼できる業者選びや定期点検、正しいメンテナンスを心がけましょう。
白化現象が確認された場合は早めの対応をすることで、建物の耐用年数と価値を維持することが可能です。

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