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干し里芋粉は、里芋をスライスまたはダイス状に加工し、乾燥後に粉砕した粉末調味料です。
独特のとろみとやさしい甘味を持ち、味噌汁やポタージュ、離乳食、グルテンフリーの焼き菓子まで幅広く活用できます。
保存性が高く、常温で長期保管できる点も魅力です。
里芋粉の最大の特徴は、水と混ぜたときに生まれる自然な粘度です。
粘度が高すぎるとダマになりやすく、低すぎるととろみづけ効果が弱まります。
適切な粘度を保つことで、調理の再現性、食感、口溶け、栄養吸収効率が安定します。
乾燥温度は、デンプン構造と酵素活性に影響し、最終的な粘度を左右します。
里芋に多く含まれるデンプンは、加熱によって糊化しやすい性質があり、乾燥中に糊化が進むと粉が水分を抱き込みやすくなります。
一方、高温すぎるとデンプン鎖が切断され粘度が下がる原因にもなります。
里芋デンプンの糊化開始温度は65℃前後です。
乾燥温度がこの値に近づくと部分的な糊化が起こり、微妙なとろみが粉内部に固定されます。
里芋には粘度を低下させるアミラーゼ酵素が含まれます。
50℃付近で活性が最も高まるため、乾燥温度を55℃以上に保つと酵素失活が進み、粘度低下を防げます。
最終水分が8%以下になると、粉砕しやすく、保存性が向上します。
水分が残ると結着して団子状になり、結果的に粘度測定値がばらつきます。
総合的に見ると、55〜60℃が干し里芋粉の粘度を最も安定させる温度帯です。
この温度範囲なら、部分糊化によるとろみ確保と、酵素失活による粘度維持が両立します。
風味や色は良好ですが、アミラーゼが活性化しやすく粘度が20〜30%低下する傾向があります。
粉にしてから冷蔵保存しても、再水和時のとろみが弱い仕上がりになります。
もっとも推奨されるレンジです。
平均粘度は水10倍希釈で1500〜1800mPa·sとなり、スープやソース用途に最適です。
短時間で乾燥できますが、デンプン鎖の切断とメイラード変化により粘度が急激に低下し、色も茶色味が強まります。
業務用には適さない場合が多いです。
実験では、55℃で8時間乾燥したサンプルの粘度が基準値を100%とした場合、
50℃乾燥で80%、60℃乾燥で98%、70℃乾燥で60%という結果が得られました。
風味スコアでも55〜60℃群が最良で、総合評価が高くなりました。
家庭用フードドライヤー
包丁、まな板
キッチンペーパー
ミルサーまたはフードプロセッサー
1. 里芋の皮をむき、5mm厚にスライスします。
2. 酸化を防ぐため、塩水に5分ほど浸けてから水気を拭き取ります。
3. フードドライヤーを55〜60℃にセットし、トレイに重ならないよう並べます。
4. 8〜10時間乾燥し、途中で上下段を入れ替えると均一に仕上がります。
5. 乾燥後すぐにミルサーで粉砕し、70メッシュ以上にふるい分けます。
完全に冷めてから粉砕すると、静電気が少なくダマになりにくいです。
密閉袋に乾燥剤を同封し、湿度30%以下の暗所で保存すると1年間品質を保てます。
業務用では連続ベルト式熱風乾燥機を使用し、入口温度65℃、出口温度55℃で調整する方法が一般的です。
原料厚を8mm以下に均一化し、水分計で出口水分を7%以下に制御することで粘度バラつきを±5%以内に抑えられます。
水10倍希釈したサンプルを90℃で5分間加熱後、25℃に冷却します。
B型粘度計の回転数60rpmで読み取った値を記録し、ロット基準値±10%を合格範囲に設定します。
水100mLに対し里芋粉10gを混ぜ、中火で加熱しながら木べらですくいます。
糸を引く長さが5cm以上あれば、通常のとろみが得られる目安となります。
水分8%以下、酸素濃度1%以下の窒素充填パックで保管すれば、1年後でも粘度低下は5%未満です。
開封後は湿気を吸いやすいため、ジッパー袋に乾燥剤を入れ冷蔵保管し、2か月以内に使い切ると安心です。
Q. 乾燥前に下茹ですると粘度はどう変わりますか。
A. 下茹でによって完全糊化が進むため、粉末にした際の粘度は約1.3倍に高まりますが、溶解時にダマになりやすいので推奨しません。
Q. 電子レンジ乾燥は可能ですか。
A. 部分的な高温スポットが発生しやすく、粘度のばらつきが大きくなるため、できれば熱風乾燥機を使用してください。
Q. 里芋粉を増粘剤として他の粉類にブレンドする比率は。
A. スープ用途であれば全粉量の5%、ベーカリー用途でグルテンフリー生地に10%加えるとしっとり感が向上します。
以上のように、干し里芋粉の粘度を安定させる鍵は55〜60℃の乾燥温度設定です。
適切な温度管理と水分制御で、家庭でも業務でも高品質な里芋粉を再現できます。

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