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投稿日:2026年1月23日

ノベルティを安くするより数を絞る方が効果的な場合

ノベルティ戦略、安さより「数の絞り込み」が効く理由

ノベルティといえば、展示会や新製品発表、セミナーなど製造業のさまざまな場面で利用されるプロモーション施策の一つです。
一見すると、「できるだけコストを抑えて多く配る」ことが正解に思えます。
しかし、実際の現場では“ノベルティを安くするより、数を絞る”方がはるかに大きな効果を生み出すケースが増えてきました。

本記事では、20年以上の製造業現場での経験をもとに、「なぜノベルティは安く大量配布するより、数の限定に価値があるのか」をひも解き、実践的な戦略や業界の動向、昭和的アナログ文化が根強く残る現場でも成果を上げるノウハウをお伝えします。

ノベルティ施策における従来の“常識”

製造業においてノベルティを配布する目的は、「企業名や商品ロゴを覚えてもらう」「見込み客をブースに足止めする」「記念品として残して話題化を狙う」など、多岐に渡ります。
従来は“とにかく安いものを、できるだけ多く”配ることで、なるべく多くの人にメッセージを届けることが重視されてきました。

そのため、ボールペンやクリアファイル、メモ帳など、値段が安く汎用性の高いアイテムが好まれる傾向にありました。
大量配布による訴求効果やブランド認知を期待したプロモーションといえます。

安く大量配布するデメリット

一方で、安いノベルティを大量配布することには下記のような“現場ならでは”のデメリットが存在します。

・相手の印象に残りにくい
・廃棄されやすく、環境コストやブランドイメージを損なう
・ノベルティ目当てだけで来場する“温度の低い”潜在顧客の対応コストが増える

つまり、「とりあえず安く大量に」といった考え方は、時代や現場の変化に合わなくなりつつあるのです。

なぜ数の絞り込みが効果的なのか

今、ノベルティ施策で重視されているのが「量より質」――つまり、安さで勝負するのではなく、「誰に・どのような価値・メッセージとともに」届けるかを設計することにあります。

ノベルティの数を絞り込むことには、製造業の現場目線から見て以下のような効果があります。

限定感・特別感で高いリーチ力を生む

「先着100名」「特定の商談成立者のみに提供」など、条件付き・数量限定配布にすることで、受け取る側にブランドの価値や想いが伝わります。
結果的に“貰えた体験自体が印象に残る”ことになるため、ロイヤリティも高まります。

また、現場では「本当に価値あるバイヤー」に集中してアプローチできるのが大きいです。
ただ配るよりも、狙ったターゲット層(例:購買決定権を持つ工場長やバイヤー)にピンポイントで刺さるノベルティ設計ができます。

本当の意味で“営業効率”が上がる

ノベルティを数で押す場合、配布や来場者対応などの工数が増大します。
しかし“数を絞る”ことで、「本気度の高い人」とだけじっくり商談やヒアリングに時間を使うことができるため、本来の営業活動へリソースを割きやすくなります。
現場の人的リソースの観点からも、効率化が進むわけです。

ブランド・サステナビリティへ配慮できる

大量廃棄による無駄や環境負荷の削減は、現代の製造業にとって避けては通れない課題です。
限定ノベルティはこうした懸念の回避に役立つばかりか、エコやSDGsへの意識が高いブランドとしての評価にも繋がります。

昭和から抜け出せない“アナログ文化”が根付く現場での現実

とはいえ、製造業の現場では未だ「ノベルティは安く大量配布」が根強く支持されています。
なぜなら、営業現場の“肌感覚”として「ノベルティはバラまいてナンボ」という価値観が残り続けているからです。

“紙文化”と“現場至上主義”の壁

紙のカタログ配布やFAX文化、高齢化が進むバイヤー層、アナログ重視の社風など、昭和から続く現場構造では「ノベルティ=集客数」という発想をなかなか脱却できません。
また、現場の「上長が喜ぶから」「前年踏襲でOK」など、根拠のない習慣が続いてしまいがちです。

“バイヤー心理”の変化を掴むのが差別化のカギ

しかし、実際のバイヤーや購買担当者の立場から見ると、「どこでも貰える安い品」よりも「限定で高品質」「自分のために用意された」と感じられるノベルティの方が、確実に記憶や信頼につながります。
特にサプライヤー側は「バイヤーの本音」をつかみ、価値ある接点づくりを目指すべき時代です。

具体的なノベルティ戦略の立て方

では実際に数と質を重視したノベルティ戦略を立てるには、どのような視点が必要なのでしょうか。

ターゲティングの精度を高める

最初に明確にするべきは「誰(どのポジション/どの業界層)へ届けたいか」です。
たとえば、最終購買決定者や現場の工場長、もしくは若手世代のエンジニアなど、狙うターゲット層ごとに“小ロットでも価値あるギフト”を選定します。

ストーリー・体験を紐付ける

ノベルティそのものに御社の技術やSDGs、市場ニーズへの対応といった“ストーリー”を組み込むのも有効です。
たとえば、「廃棄部品のリサイクルを活用したオリジナルグッズ」「工場の最新IoT技術を体感できる小型ツール」「限定生産番号入りマグカップ」など、唯一無二の体験を提供することで、競合他社とは明確な差別化が図れます。

配布条件・タイミングを工夫する

先着・厳選商談・アンケート回答・課題解決型ワークショップ参加者限定……など、ノベルティの配布条件そのものを設計しましょう。
「このブースで商談してくれてありがとう」「現場課題を相談してくれた方だけに」といった“努力へ報いた特別感”も、バイヤー心理に刺さります。

未来志向のノベルティ:現場で今すぐできる実践例

これからの製造業現場は、以下のような「数より質」を重視したノベルティにシフトすべきです。

・QRコード付きデジタルギフト(技術解説動画や招待ページ)
・職人の手仕事や現場独自素材を活用したオリジナルグッズ
・商談テーマごとに絞った限定ノベルティ(技術提案書+専用ペンなど)

昭和的な人数至上主義ではなく、“それぞれの現場課題”に寄り添う姿勢をノベルティで伝えましょう。

サプライヤー視点:バイヤーの考えを知って提案力を磨く

サプライヤーとしては、「バイヤーが“どんなノベルティなら印象に残るのか”“どういう条件なら受け取りたくなるのか”」という本音部分を掴む努力が欠かせません。
営業や調達担当者との会話内容から現場の困りごとや重点テーマを聞き出し、それをピンポイントで解決するノベルティを設計することで、提案の差別化と“選ばれる理由”が明確になります。

まとめ:ノベルティは「安さ」で勝負しない時代へ

これからの製造業ノベルティ施策は、「コストを削って大量配布」でなく、「数を絞って体験価値を最大化」することが正解へとシフトしています。

現場目線での本質的な効果や、サプライヤーの立ち位置からバイヤー心理を捉えた工夫が、競争力の源泉となるでしょう。

“数を減らす決断”は勇気がいるかもしれません。
しかし、その先にバイヤー・顧客との本質的な信頼関係、御社ブランドへの確かな記憶とロイヤリティ向上があるのです。

明日からのノベルティ施策を、「数の絞り込み」という新しい発想で見直してみませんか。
製造業の未来は、現場の“知恵ある工夫”から変わり始めます。

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