製造業の購買担当者がAIにかわることってあり得るの?
製造業におけるPdMの活用は保全コスト削減と生産性向上につながります。
最近では機械のセンサーから取得できるデータをAIなどを駆使して分析し、機械の状態を常にモニタリングできる技術が発達しています。例えばベアリングなどの摩耗状況から今後の故障予測が可能になり、緊急な部品交換に備えることができます。
ある自動車部品メーカーでは主力設備のベアリングにセンサーを取付け、1日に100万回超の回転数データをAIに学習させました。AIはデータからベアリングの状態変化を予測し、特定の周波数帯の振動が増大した時点で交換時期を予知することができるようになりました。これによってプランタイムメンテナンスからコンディションベースドメンテナンスへと移行し、保全時期の判断ミスによるラインストップを防ぎ生産性向上につながりました。
また、部品一つ一つの性能低下を個別にモニタリングすることで、特定 lotの部品から発生が危惧される不具合を予防することも可能になっています。部品メーカー各社は競合他社に先駆けてPdM技術を導入し、品質管理力と信頼性を核とした差別化を図っています。製造業者にとってPdMはコスト競争力向上の重要な武器の一つとなりつつあります。
以上、製造業におけるPdMの活用事例を交えながら、保全策と生産性向上への影響について紹介しました。
調達購買業務の効率化だけでなく、システムを導入することで、コスト削減や製品・資材のステータス可視化のほか、属人化していた購買情報の共有化による内部不正防止や統制にも役立ちます。