原価のつかみ方
原価の分け方/見積の中身が見えない理由/仕様書の書き方/数量と単価/表計算の限界 ― 値段の中身を読む
- 29,800円税込・買い切り
- 56 ページ本編・全 5 章
- 2 点付属テンプレート(印刷用+Excel)
対象: 調達・購買の実務担当に/付属テンプレート: 購買仕様書の様式/原価積算シート
「高いので下げてください」。中身が見えないまま言うと、返ってくるのは「では数量を増やしてください」だけです。本書は、値段の中身を読み、どこを動かせば下がるのかを順に確かめられる形にした教材です。
本書の構成
全 5 章・109 見出し。買う前に中身をすべて見られるようにしています。
第1章原価管理とは——材料費・労務費・経費をどう分けて、何に配るか
- 「原価管理」と「原価計算」は同じ言葉ではない
- 制度としての原価計算と、その外側
- 製造原価は材料費・労務費・経費に分かれる
- 三区分は税法の側でも同じ
- 直接費と間接費——分ける基準は「製品にひもづくか」
- 「賦課」と「配賦」の違い
- 配賦は「正しい答え」が一つに決まらない
- 原価に入れなくてよい費用がある
- 製造の後に発生する費用の扱い
- 費目別 → 部門別 → 製品別という三段階
- 製品別まで到達している会社は多くない
- 原価の数字は社外との交渉にも使われる
- 原価の扱いで迷う 5 つの場面
- 原価管理は決算のためにやるものか
- 材料費・労務費・経費のうち、どこから手をつけるべきか
- 間接費の配賦基準は途中で変えてよいか
- 標準原価は中小企業でも必要か
- 製品の原価に一般管理費まで入れるべきか
- 配賦に唯一の正解はない。基準を決めて、変えたら記録する
- 参考資料(原価管理の基礎)
第2章見積の中身が見えない——「一式いくら」をどう開けるか
- 見積の中身が見えないと、何が起きるか
- ブラックボックス化するコストの正体
- ブラックボックスコストの構造とは
- なぜブラックボックス化するのか?業界構造から考える
- バイヤー・サプライヤー間で生じる「不信・疲弊」
- 不透明さを支えている現場の状態
- 長い付き合いを前提にした商習慣
- 紙と Excel に閉じたコスト計算
- システムの導入が進まない理由
- コストの透明化がもたらすメリット
- バイヤー側:価格妥当性の判断と付加価値交渉が可能に
- サプライヤー側:正当な利益確保と技術PRの武器になる
- 双方に信頼・生産性向上という副次効果
- コスト透明化を阻む“現場の壁”を打破する方法
- どこまでを共有するかを決める
- 見積書の様式を変えるところから
- システムは対象を絞って入れる
- 値引きの交渉から、同じ数字を見る関係へ
- TCO の観点で見る
- 他業種の手法を持ち込む
- 透明化で迷う場面
- 一律の開示ではなく、着眼点を共有する
第3章購買仕様書の書き方——「図面どおり」で伝わらない五つの項目
- 仕様書とは何を書く書類か
- 「図面どおり」で伝わらない五つの項目
- 1. 試験方法・検査方法と合否の判定基準
- 2. 防せい・表面処理と、その保証期間
- 3. 包装と荷姿
- 4. 表示(ラベル・銘板・ロット)
- 5. 出荷条件と付帯書類
- 仕様が曖昧なままだと、発注側が負担を負う
- どこまで書けば「明示した」ことになるか
- 詳細設計を相手に任せるときの書き方
- 検査方法を書かないと、権利の期限が先に来る
- 図面と購買仕様書の分担を一覧にする
- 外注の管理は品質マネジメントの一部として求められる
- 仕様変更をどう扱うか
- よくある不備と、その直し方
- 書かなかった項目の負担は、発注側に返ってくる
- 参考資料(購買仕様書)
第4章MOQ と単価の関係——小ロットでも成り立つ発注の設計
- MOQと単価の「見えにくい連動構造」から読み解く
- コスト構造の数式:MOQと単価を結ぶ方程式
- 具体例で確認する:ロット数を半分にすると単価はどこまで跳ね上がるか
- EOQ(経済的発注量)理論が教える「最適ロット数」の求め方
- 数量割引の数式モデル:バイヤーが本当に得をするロット設計
- 費目別に分解する価格交渉:中小企業庁ハンドブックが示す実務フォーマット
- 小ロット発注が引き起こす「隠れたコスト転嫁」問題
- ロット設計の判断マトリクス:業態・製品特性別の使い分け
- 「MOQを下げてほしい」交渉の前に整備すべき3つの武器
- 武器①:コスト費目別の原価分解シート
- 武器②:EOQとTCO試算書
- 武器③:ロット共有スキームの提案
- 受発注DXがMOQ交渉を変える:データが武器になる時代
- 発注設計を「破綻させない」ための損益分岐点計算
- 現場で起きるMOQ設計の典型的な失敗パターンと対策
- 失敗① セットアップ費の見落とし
- 失敗② 需要予測を過大評価してロットをまとめすぎる
- 失敗③ MOQを下げた代わりに品質保証コストが増える
- 失敗④ 価格転嫁の認識ズレを放置する
- 式で当たりを付け、現場の条件で決める
- 出典・参考文献
第5章原価管理をエクセルでやる——どこまでできて、何が壊れるか
- 表計算で原価を扱うと、たいてい三つの表になる
- 配賦表が壊れる四つの理由
- 基準を変えると、過去の月まで書き換わる
- 部門や工程が増えると、表の形が変わる
- 按分のもとになる数字が、別のファイルにある
- 補助部門から製造部門への配賦が、循環してしまう
- 工数が現場から上がってこない
- 締め日と入力のあいだに時差がある
- 合計だけが合っている工数
- 一人が複数の指図を掛け持ちしている
- 段取りと加工を分けていない
- 月末に締まらない三つの原因
- 壊れていることに気づくための検算
- 表計算で成立する範囲と、苦しくなる境目
- 法令の側から見ると、表計算はどこまで認められているか
- 手で打ち直した集計表は、保存すべきデータの代わりにならない
- 取適法の記録を電磁的記録で持つ場合
- 表計算のまま持たせるための設計
- 細かくしないという判断も持っておく
- 表計算で迷う 5 つの場面
- マクロを組めば解決するか
- クラウドの表計算にすれば同時編集の問題は消えるか
- 工数を取らずに製品別原価を出せるか
- 会計ソフトの部門別集計だけで足りるか
- 過去にさかのぼって原価を作り直せるか
- 壊れていることに気づける形にしてから、細かくする
- 参考資料(原価管理と保存)
- 本書の各章は、newji が製造業の実務者向けに蓄積した知見を、印刷・社内配布用に再編集したものです。出典は各章末と巻末に記載して
- います。
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