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EC販売を前提としたOEM消耗品の写真撮影と商品ページ設計

目次
はじめに:製造業とEC市場の接点
製造業、とりわけOEM消耗品を取り扱うメーカーやサプライヤーにとって、EC(電子商取引)市場での販路拡大は新たな成長戦略の一つです。
オンライン販売を前提にした場合、写真撮影や商品ページの設計は、現場経験だけでは対応が難しい新しい領域かもしれません。
しかし、製造業ならではの現場視点を活かすことで、競合と差別化し、分かりやすく信頼性の高い製品紹介が可能となります。
この記事では、長年の現場経験とデジタル知見を融合させ、EC販売を前提としたOEM消耗品の写真撮影と商品ページ設計の実践ノウハウを徹底解説します。
現場目線で捉えるOEM消耗品の特徴と課題
OEM消耗品の典型的な特徴
OEM消耗品とは、他社ブランドの製品として供給される部品・補修部品・材料などを指します。
これらは汎用性や規格性を持ちながらも、使用現場では,「本当にこの部品で合うのか」「正規品と変わりない品質か」「交換作業が面倒ではないか」など、実際の利用に即した実感が商品の価値を左右します。
昭和のまま止まる業界とデジタル化のギャップ
製造業は伝票やFAXが今なお生き続ける極端なアナログ体質を持った業界です。
「カタログから型番をFAX注文する」といったプロセスが普通であり、デジタルで製品の魅力を伝えるノウハウや意識が希薄なことも多くあります。
しかし、コロナ禍をきっかけにEC需要が急拡大し、バイヤーもサプライヤーもデジタル対応力が問われるようになりました。
OEM消耗品だからこそ必要な写真撮影のポイント
1. 忠実な再現性・マクロ撮影でディテールを強調
OEM消耗品は、外観が似通っている場合が多く、製品選定には細かな違いが重要です。
たとえばパッキンやベアリング、ノズルなどは微妙な形状や寸法が決定的な分かれ目です。
そのため、マクロ撮影(接写)で製品表面の加工精度や、ネジピッチ、刻印などを明瞭に映し出す写真が必要となります。
単なる「全体写真1枚」ではOEM消耗品の良さは伝わりません。
2. 作業プロセス・取付シーンも可視化する
製造業の現場では「実際の取付け方が分からないから困る」「部品を交換したけど不具合が再発した」など、不安や疑問が現実として生じます。
そこで、「誰が・どうやって・どのように交換するか」を示した手順写真や動画を掲載することが、購買判断に大きな安心感を与えます。
現場作業者の手元、装着時の向きや注意点など、実際の現場に即した写真が他社との差別化に直結します。
3. サイズ比較・相対写真でイメージギャップを無くす
パッケージサイズや、他の部品とのサイズ感がECでは伝わりにくいという課題があります。
定規やよくある工具と並べた写真は、実用目線のバイヤーや現場作業者に分かりやすい訴求ができます。
商品ページ設計の鉄則:見せ方・伝え方の最適化
1. 型番だけではなく「使えるシーン」「対応機種」を明確に
従来のカタログやアナログ発注では、型番・仕様だけの記載が主流でしたが、ECでは「この商品が自分の現場で本当に使えるのか」がすぐに判断できる情報が必須です。
・対応している機種リスト
・推奨される使用環境や用途例
・代替可能な他社品との比較
こうした情報を、バイヤーや現場目線で明確に記載すると、「間違った注文」のリスクも減り、信頼感の向上につながります。
2. 品質の根拠や現場目線のアピールポイントを盛り込む
OEM消耗品は、一歩間違えると「安かろう悪かろう」と見なされがちです。
そこで、現場での評価や品質試験データ、ユーザーレビュー、採用実績など、品質の裏付けを客観的事実とともに載せましょう。
「月間●万個供給」「有名メーカー●●社に採用」「ISO 9001認証工場製」など、業界内で通じる信用できるワードを適宜活用すると良いです。
3. 交換・購入後のサポート体制も見せる
製造現場では「部品が急に必要」「不具合が生じて相談したい」などアフターサポートへの期待が大きいです。
例えば、商品ページに「平日15時までのご注文で当日出荷可能」「交換方法の電話サポートあり」など、バイヤー・現場目線の即応体制を明示します。
これがリピートにつながる重要ポイントです。
ECでOEM消耗品が選ばれる時代背景と業界動向
EC対応は新たな製販一体化の象徴
「在庫一括管理」「受発注の自動化」「定期納入契約」など、EC対応を軸にメーカーと現場バイヤー、サプライヤーの関係も大きく変革しつつあります。
単なる「部品供給業者」から、「現場ニーズをくみ取る伴走者」となれるかどうかが、メーカーやサプライヤーの勝敗を分け始めています。
バイヤーの視点で求められる価値とは
バイヤーは「間違いなく適合すること」「安定的に調達できること」「緊急時の対応が早いこと」を重視します。
ECでのOEM消耗品選定においては、誰が見ても間違いなく・速やかに・安心できる情報設計が必須となります。
現場視点に立った商品ページには、バイヤー心理を把握した一歩踏み込んだ訴求を盛り込むべきです。
サプライヤーがバイヤー心理を知るメリット
サプライヤーの立場では「自社の製品をどう伝えれば選ばれるか」「適合不一致などのトラブルを未然に防ぐにはどうするか」といった悩みがつきまといます。
この記事でご紹介したように、実際の現場目線・バイヤー目線で設計された写真とページ構成は、商談ロスの削減や新規取引機会の拡大に直結します。
現場を知る者だからできる!EC商品ページ設計のラテラルな付加価値
現場QA・組立・協働現場の知見を活かす
製造現場では、定型的な規格情報だけでなく、些細な現場のコツや注意点がノウハウとして蓄積されています。
それを写真キャプションや説明文、図解などで惜しみなく公開しましょう。
例えば「取付時に緩みやすい箇所はこう押さえてください」「純正よりこちらの方が作業時間短縮につながった」といった、生々しい現場知見はライバルとの差別化に直結します。
動画活用・FAQ・フィードバックの仕組みづくり
写真や文章だけでなく、短い手順動画、よくある質問へのQA、カスタマーレビュー(声)を反映する仕組みを設けましょう。
これにより、AI文章やカタログ記載だけでは伝わらない現場リアリティを購買者に届けることができます。
まとめ:OEM消耗品EC化は「現場目線✕デジタル」で勝てる!
従来の製造業の「昭和的」アナログ文化に、現場で培ったノウハウとEC/デジタルの「伝え方革命」をクロスさせることで、新たな地平を切り開くことができます。
OEM消耗品の写真撮影や商品ページ設計には、必ず現場目線を取り入れることで、精度の高い商品選定とバイヤーの信頼を勝ち取ることができます。
デジタルだからこそ伝わる“現場の声”と、末端作業者まで届く“使いやすい情報設計”をこの機会に徹底追求してください。
製造業に従事する方、バイヤーを目指す方、サプライヤーの立場でEC販売を本気で成功させたい皆様に、この記事が新たなビジネスチャンスと現場改善のヒントになることを願っています。
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