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OEMパーカーのマーケティング視点――売れるデザインと機能性の関係

目次
OEMパーカー市場を勝ち抜くために必要なマーケティング視点
OEMパーカーの需要は年々増加しています。
アパレル業界の中でも、パーカーはシーズン問わず多様なシーンで活用でき、企業ロゴやオリジナルデザインを施すことでプロモーションやチームウェアとしても人気です。
しかし、OEMとして売れるパーカーを開発・提案するには、単なる製造品質だけでなく、デザインと機能性、そして最新のマーケティング動向への深い理解が不可欠です。
製造現場で長年培った経験をもとに、OEMパーカーの成功ポイントを現場目線・バイヤー目線・サプライヤー目線から掘り下げ、時代に対応した売れる商品作りのヒントを考察します。
OEMパーカーのマーケット最新動向
なぜ今OEMパーカーが人気なのか?
パーカーは、カジュアルファッションの定番として老若男女に支持されています。
また近年では、従来のファッション性だけでなくワークウェアや企業ユニフォーム、ノベルティ、スポーツチーム、イベント向けアイテムなど、さまざまな用途への展開が目立ちます。
背景には、「個性的なアイテムを小ロットから作りたい」「ブランド訴求したい」といったクライアント側の要望、そしてデジタルプリント技術の進化による多品種少量生産・短納期化が挙げられます。
さらに、コロナ禍でリモートワークや在宅時間が増え、着心地・機能性を重視したパーカー需要が大きく伸びたことも見逃せません。
昭和的アナログ業界の進化とデジタル化の波
日本のアパレル製造業は、長年「職人技」や「現場主義」といった昭和的なモノづくり文化が根強く残っていました。
しかし、グローバル競争の激化やEC隆盛、さらにSDGsの浸透によるサステナブル志向の高まりもあって、デジタル活用による自動化・合理化が急速に進んでいます。
とはいえ、現場でのヒトの手による細かな対応力や、アナログ的な「現物を見て判断する」確かさも、OEM製造の価値として未だ重要です。
この絶妙なバランスをどう活かしてバイヤーとサプライヤーが協業していくかが、今後のOEMパーカー開発の鍵といえるでしょう。
売れるパーカーデザインとは?市場ニーズを見極める
ターゲット選定が全ての出発点
マーケティングで最も大切なのは、ターゲットユーザーの明確化です。
OEMパーカーの場合、「若年層向け」「スポーツ用途」「プロモーション向け」「高級ブランドライン」など、求められる機能やデザイン、価格帯が大きく異なります。
バイヤーの立場からすると、「この用途ならこういう素材・機能が必須」「他社製品との差別化にはここを特化」といった明確なイメージを持つこと。
サプライヤー側は、その想いを的確にキャッチし、素材選び、製造工程、コスト設計に反映させる必要があります。
トレンド追従 vs 普遍性――勝つのはどっち?
アパレル業界では「今どきのトレンド感」を取り入れるのが売上アップの鉄則と思われがちです。
確かに短期的なヒットにはトレンド色が不可欠ですが、OEMで安定したリピートを生むためには「どんな年代や用途でも繰り返し選ばれる普遍的なデザイン要素」が強力な武器となります。
たとえば、ベーシックなシルエットにさりげないワンポイントアクセントを加える、カラーバリエーションやサイズ展開で幅広いニーズに対応するなど。
常に「流行」と「定番」の両輪で商品企画を行うことが、OEMパーカーのマーケットで長く生き残る秘訣です。
ブランディングとデザインの相乗効果
企業や団体がオリジナルパーカーを作る最大の動機は「ブランド訴求力の強化」です。
ただロゴやスローガンをプリントするだけではなく、その団体の世界観やストーリー、価値観をデザインにどう込めるかが差別化の決め手です。
たとえば、エコ志向の企業なら有機コットンやリサイクル素材を積極的に採用して「素材からブランドメッセージを伝える」。
スポーツブランドなら「吸汗速乾性」「軽量化」などの機能性訴求、ファッションブランドなら「洗練されたシルエット」「独自のカッティング」など、そのブランド独自の強みをデザイン化することが重要です。
機能性とデザイン性を両立させるための現場発想
現場が知っている着心地・耐久性のリアル
長年工場で働いてきた立場だからこそ、本当に着用者が求める「機能」に徹底的に向き合うことができます。
パーカーの生地選定では、肌触り・伸縮性・耐摩耗性・形状変化(パイル脱落、型崩れ)まで緻密に考慮しなくてはいけません。
特にOEMでは、ターゲットユーザーの「目的」「着用シーン」に合わせて最適な生地や縫製仕様を提案するスキルが問われます。
たとえば、飲食品工場の作業員用パーカーでは「防塵性」「耐洗濯性」「動きやすさ」。
屋外イベントや物流現場向けなら「防水・撥水」「夜間の反射材」。
こうした具体的な現場要望を、迅速に商品設計や量産体制に落とし込むのは現場経験の豊富さが生きるポイントです。
製造現場と営業・設計が持つべき“設計力”
実務面では、バイヤーのニーズや業界動向をいかに素早く製造プロセスへ反映できるかがビジネススピードに直結します。
現場主導で素早くプロトタイプを作成し、試着・洗濯テストや耐久評価を行い、現実的な改善策を提案する。
また、場合によっては「この仕様なら〇円コストダウン可能」「この形状だと大量生産が難しい」といった“忖度のないアドバイス”も求められます。
営業・設計担当には、「現場を知らない机上論」だけでなく、現場知と理論を組み合わせた“ラテラルシンキング(水平思考)”も必須スキルとなります。
これにより、従来の枠組みにとらわれない新しいパーカーの価値を生み出すことができるのです。
OEMパーカーにおけるバイヤーとサプライヤーの最適な関係構築
バイヤーは工場の「現場力」をどう評価するか
バイヤー側が信頼できるサプライヤーを探す際、単なる価格や納期だけでなく「柔軟な対応力」「安定した品質管理体制」を重視する傾向があります。
特に、工程ごとの品質管理やトラブル時の迅速なリカバリー対応力は、OEMでは命運を分けます。
現場の職人技術とデジタル管理のハイブリッド化により、どこまで高効率かつミスのない生産体制を築けるか。
この点を見抜けるバイヤーこそが、安定した製品供給とコストパフォーマンスを実現できます。
サプライヤーはバイヤーの「本音」をどう読み取るか
サプライヤーの立場では、カタログや発注仕様書の「表面上の要件」だけでなく、「なぜその仕様なのか」「真のゴールは何か」というバイヤーの奥底のニーズを読み解くことが重要です。
時には「コスト削減が最重要」「納期優先」あるいは「ブランドイメージを大切にしたい」など、それぞれの現場事情があります。
この本音を的確に掴むためには、何度も打ち合わせを重ねて小さな懸念事項も遠慮せず質問する、現場を実際に見学する、既存パーカーの使用状況をテストしてみるといった「1歩踏み込んだ提案力」が決め手となります。
互いの強みを活かす“共創”の発想
OEMパーカー開発では、バイヤーとサプライヤーが「二人三脚」で商品を作り上げていく協業体制が理想です。
バイヤーはマーケット・ブランド価値・用途に関するビジョンを、サプライヤーは製造現場の技術基盤・効率化ノウハウなどを持ち寄り、「どうすればお互いの強みを最大限に発揮できるか」を本音ベースで議論する。
これまでの日本の製造業では、その壁が厚くなりがちでしたが、今後のOEMビジネス成功には“共創志向”が不可欠と言えます。
“売れるOEMパーカー”のこれから――業界を変えるラテラルシンキング
「機能+デザイン+物語」でブランド価値を高める
製造業はいまだに「品質とコスト」だけがバリューとされがちです。
しかし今後のOEMパーカー事業では、そこに「デザイン」「機能性」「その背景となる物語」を組み合わせて新たな市場価値を創出する発想が求められます。
たとえば「〇〇町の障がい者福祉施設で1点ずつ刺繍されたパーカー」「地域間連携で再生したご当地綿を使用」など、製品そのものだけでなくプロジェクト全体でストーリーを作り、消費者に訴求する戦略です。
また、サステナビリティを意識したエコ素材の採用、トレーサビリティ管理、工場のCO2削減取り組みの“見える化”なども不可欠になってくるでしょう。
デジタル×アナログで生み出す新たな現場力
AIやIoTによる工場内オートメーション化が進む一方、現場で培ったアナログの知見の重要さは変わりません。
短納期・多品種・個別対応の複雑化が進む今こそ、「デジタルとアナログ双方の強みを融合させる」現場ラテラルシンキングが生きてきます。
たとえば、デジタルで効率化した型紙出力や在庫管理と、最終工程の手作業による検品や微調整を組み合わせて「高い自由度」と「安定した品質」の両立を実現するなど。
製造現場の“生きた知恵”をどうマーケティングにつなげるかが、今後のOEMパーカー成功のカギといえるでしょう。
まとめ
OEMパーカーを売れる商品へと育てるには、市場ニーズと顧客視点、現場力、そして共創の姿勢が不可欠です。
従来の昭和的モノづくりから新たな時代へ――バイヤーもサプライヤーも枠にとらわれず、ラテラルシンキングで柔軟に新たな価値を創出できた時、OEMパーカー事業は一段上のステージに進化するでしょう。
あなたもぜひ、「売れるパーカー」の本質を、現場のリアルとマーケティングの融合から考えてみてください。
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