製造業の購買担当者がAIにかわることってあり得るの?
製造業におけるDXの最重要課題の1つが、生産データなどの情報資産の管理と活用だ。
これらのデータは生産性向上や品質改善に活かすことができるが、今や単体の工場内だけでなく、サプライチェーン全体で共有する必要が出てきた。
しかし、情報セキュリティの問題などデータ共有の課題も多い。
IoT化や生産ラインの自動化が進んでいく中、生産データの量と種類は急速に拡大している。
製品の仕様変更や部品調達・生産計画に活用できるデータも増えており、正しく管理・解析されれば情報資産としての価値は高まる。
しかしながら、データの記録媒体や形式は多岐に渡り、管理が複雑化しているのが現状だ。
情報資産の価値を最大限生かすためには、データガバナンスが不可欠となる。
データの収集から解釈、活用までを統合的に管理しなければならない。
生産データは生産工程や機器・設備の情報も含み、企業秘密となる部分も少なくない。
したがって、アクセス権限の管理やセキュリティ対策を厳格にする必要がある。
一方で、サプライチェーン全体で安全にデータを共有・活用できる環境も整備していかなければならない。
多岐に渡る生産データを総合的に管理できるデータ統合プラットフォームの構築が望まれる。
クラウドコンピューティングにより、データの安全な取り扱いと共有が可能になってきた。
生産データだけでなく、品質データやメンテナンスデータも含め、一元管理しながら適時分析できる仕組みを構築することで、DXの推進が実現できるだろう。
セキュリティ面でのリスクマネジメントも含め、データガバナンスの体制整備が今後の課題となろう。
調達購買業務の効率化だけでなく、システムを導入することで、コスト削減や製品・資材のステータス可視化のほか、属人化していた購買情報の共有化による内部不正防止や統制にも役立ちます。