製造業の購買担当者がAIにかわることってあり得るの?
ここ最近、製造業の加工品の原材料コストは升高基調となっています。
原油価格の上昇やパンダミックによる物流混乱などの影響で、鉄鋼材料や樹脂材料、半導体材料などの価格は相次いで値上がりしています。
このような状況下で、購買部門に課されたのが「原材料コストの上昇分をなるべく吸収し、顧客に転嫁しにくい製品価格設定を」という大きな課題です。
購買部門ではこれまでの調達方法の見直しとともに、以下の点を重点的に取り組んでいます。
まず1つは、複数の原材料メーカーとの競争入札による価格交渉力の向上です。
安定供給が期待できるトップメーカー1社に依存するのではなく、交渉力を高めるために複数社に見積もりを取る仕組みを構築しています。
もう1つは、長期契約による価格ロックイン策です。
需要予測を踏まえた長期的な需要計画を提示し、価格設定の安定とともに、在庫リスクの分散も狙います。
さらに、原材料メーカーとの共同開発にも本格着手。
相互にメリットのある新製品や新素材の共同開発を進め、技術的な競争力向上とコストダウンを図っています。
最新技術の活用では、ブロックチェーンやAIを活用したサプライチェーン最適化も行っています。
これにより複雑な調達データを可視化し、需給見通しをより正確に把握できるようになりました。
以上の取り組みにより、原材料価格の上昇分を吸収するだけでなく、一部コストダウンにも成功しているそうです。
引き続きデジタルトランスフォーメーションも進め、調達競争力と製品コスト管理力を高めて行きたい、と語っていました。
調達購買業務の効率化だけでなく、システムを導入することで、コスト削減や製品・資材のステータス可視化のほか、属人化していた購買情報の共有化による内部不正防止や統制にも役立ちます。