投稿日:2025年2月14日

ロウ付けの基本!アルミやステンレスの溶接方法・強度・道具・資格を解説

はじめに

ロウ付けとは、金属部品同士を接合するための方法の一つです。
特にアルミやステンレスなどの素材を扱う際には、ロウ付けが非常に重要な技術となります。
本記事では、ロウ付けの基本的な方法、使用する道具、必要な資格、そして接合の強度について詳しく解説します。

ロウ付けの基本とは?

ロウ付けは、異なる金属を接合する際に用いるプロセスで、接合部分に溶融温度の低い金属(ロウ)を流し込む方法です。
この技術は比較的低い温度で行われ、接合する母材自体は溶けません。
そのため、母材の特性を損ねることなく接合できるというメリットがあります。

ロウ付けの種類

ロウ付けには大きく分けて「ハードロウ付け」と「ソフトロウ付け」の2種類があります。

– ハードロウ付け(高温ロウ付け):600℃以上の温度で行う手法です。
強度が必要な部品に適しており、ステンレスやアルミの接合に多用されます。

– ソフトロウ付け(低温ロウ付け):450℃未満の温度で行います。
主に電子機器の基盤などに用いられる方法で、精密機械などに適しています。

アルミやステンレスのロウ付け方法

アルミとステンレスは性質が異なるため、それぞれ適したロウ付け方法があります。

アルミのロウ付け

アルミは酸化しやすく、ロウ付けには酸化被膜を除去するためのフラックスの使用が不可欠です。
アルミ専用のフラックスを使用し、ロウとしてはアルミニウムシリコン合金が一般的です。
作業温度は通常580℃から620℃ほどです。

アルミロウ付けの手順は以下の通りです。

1. 接合面を研磨し、きれいに清掃する。
2. フラックスを接合面に塗布する。
3. 加熱を開始し、ロウ材を融かし込む。
4. 冷却後、フラックス残渣を洗浄する。

ステンレスのロウ付け

ステンレスは熱伝導率が低いため、加熱しやすいプロセスが求められます。
ニッケル合金や銀合金のロウを使うことが多いです。
ステンレス専用のフラックスも、酸化被膜を効率的に除去します。

ステンレスロウ付けの手順は、アルミの場合とほぼ同様ですが、接合面の研磨にはより注意が必要です。
また、温度の管理が重要で、一般に600℃から770℃の範囲で作業を行います。

ロウ付けに使用する道具

ロウ付けには以下の道具が主に使用されます。
適切な道具を選ぶことで、作業効率が向上し、接合の品質も向上します。

トーチ

トーチは、ロウ材と母材を加熱するための器具です。
プロパンガスやアセチレンガスを使用するものが一般的です。
精密な温度調整が可能なものを選ぶと良いでしょう。

フラックス

フラックスは、接合面の酸化被膜を除去し、ロウ材の濡れ性を向上させるための化学剤です。
素材に応じた専用のフラックスを選ぶことが大切です。

ロウ材

ロウ材は、接合部分に流し込む金属です。
用途や素材に応じた合金を使用します。
例えば、アルミのロウ付けにはアルミニウムシリコン合金、ステンレスには銀やニッケル合金が用いられます。

耐熱手袋と保護メガネ

高温での作業になるため、必ず耐熱手袋と保護メガネを着用する必要があります。

ロウ付けの強度について

ロウ付けは、適切な騒音管理と言うよりも、接合の性質上、強度に関する特性が異なります。
母材そのものを溶かさないため、溶接と比べて強度が劣る場合もありますが、これは設計や用途によっては問題ない場合が多いです。

ロウ付けの強度を高めるには、以下のポイントを押さえると良いでしょう。

– 接合面の清潔を保つこと。
– ロウ材と母材の適切な選定。
– 温度管理の徹底。

ロウ付けに必要な資格

製造業において、ロウ付けの技術を習得するために資格取得が推奨される場合があります。
特に職場や業界によって必要とされる資格は異なるため、各種専門の資格が存在します。

溶接技能者資格

溶接技能者資格には、各種基準に応じた資格があります。
特に、アルミやステンレスの専門資格が必要な場合があります。

JIS認定

日本では、日本工業規格(JIS)が制定する認定資格があり、製品の安全性と品質を保証する役割を提供します。

まとめ

ロウ付けは、製造業において非常に重要な技術であり、適切な知識と技術を習得することが求められます。
アルミやステンレスといった素材に応じた技術により、信頼性の高い接合が可能となります。
適切な道具の選定・使用、温度管理、そして資格取得を通じて、製造現場にて高品質な作業を実現することが重要です。
製造業に携わる方々が、ロウ付けの知識を深めることにより、さらなる技術向上と製造現場の発展が期待されます。

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