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投稿日:2026年1月26日

コストダウン優先で選んだノベルティが現場で敬遠される理由

はじめに

コストダウンは、製造業において永遠のテーマです。
原材料や部品調達の現場では、毎日のように「もっと安くできないか」との要望が飛び交っています。
特に営業やプロモーションの一環として用意されるノベルティグッズについては、単価の安さが最優先とされがちです。
しかし現場視点では、その一方で「安かろう悪かろう」による問題が隠れています。
なぜコストダウンだけを最優先したノベルティが、実際の現場では歓迎されず、時には忌避されることがあるのでしょうか。
昭和時代から抜け出しきれていないアナログな業界慣習とともに、現場目線でその背景を紐解きます。

コストダウン最優先のノベルティとは

とにかく「安さ」を追求する風潮

バイヤーとして仕入れを担当していると、ノベルティ部材やグッズに関してしばしば「できるだけ単価を下げてほしい」「他社よりとにかく安く」というオーダーを受けます。
コストダウンは会社の収益に直結しますし、実際に大量発注ともなれば、1個単位で数円安くなっただけでも大きな成果として評価されます。

安価なノベルティが現場にもたらす実態

しかし、実際に安価なノベルティ・グッズが現場に届くとどうでしょうか。
「これは何に使うの?」
「正直、もらっても困る…」
「品質に問題があるのでは?」
といった消極的な反応が返ってくるケースが少なくありません。

価格重視が引き起こす主な問題点

安価を最優先することで、以下のようなリスクが発生します。

– 品質が想定より低い(壊れやすい、誤作動する)
– 実用性に乏しい(現場作業とは関連性が薄い、用途不明)
– 安っぽいデザインや包装でブランド価値が損なわれる
– 在庫として“お荷物化”され、結局ゴミになる

現場からすると、せっかく配布されたノベルティであっても、実際に使われず、処分に困るだけの“無用の長物”となるわけです。

昭和から続くアナログ業界の習性とノベルティ

「タダでもらえる=価値がある」の誤解

昭和の時代、ノベルティや粗品は「タダでもらえること自体が嬉しい」という価値観が根強くありました。
例えばティッシュやボールペンなど、ノベルティの定番品は大量生産・大量配布が前提でした。
しかし令和の時代、特に製造現場のプロフェッショナルは、「自分の業務や生活に実際に役立つか」を冷静にジャッジします。
安価なノベルティを大量に配っても、現場から「ありがた迷惑」と感じられがちです。

前時代的な“名入れ文化”の陥穽

これもまた昭和から令和に持ち越されたアナログ慣習ですが、「名入れノベルティ」を高頻度で見かけます。
確かに、自社のロゴやスローガン入りのグッズを使うことで統一感は生まれます。
しかし、あまりにも汎用的・画一的なアイテムーー例えば100円ショップでも手に入るようなものーーでは、自社ブランドどころか安っぽい印象だけが残りかねません。
「これなら、現場で既に普段使っている備品と変わらない」という声もよく聞きます。

現場が求める“本当の価値”とのギャップ

現場が望むのは、「実際の業務で何らかの付加価値や貢献をもたらすアイテム」です。
値段が高い必要はありませんが、「使ってみたい」「便利だ」「これがあったら助かる」という視点で選定されたノベルティであれば、現場からの支持を得やすくなります。
つまり価格だけでなく、「現場へのフィット感」が最も重視されるべき要素です。

なぜコストダウン優先で現場が敬遠するのか

現場のモチベーションを下げる副作用

現場作業者は、購買担当や企画担当が「何を基準にノベルティを選んだか」までしっかり見ています。
コストしか考えていない、きちんと現場で使う人のことを考えていない、という空気感が伝わると、「自分たちは軽んじられているのでは」と感じ、モチベーションが下がります。
特に自信と誇りを持って現場作業に携わっている人ほど、「使えないノベルティ=自分たちへの理解不足」と判断しやすいのです。

安さが生む品質リスク・安全リスク

例えば、工場の現場で配られるノベルティに安価なミニライトやペンライトがあったとします。
一見「便利そう」に見えても、すぐに壊れてしまったり、使用時に不具合が起きれば、逆に現場の信用を失うことになりかねません。
最悪の場合、「こんな安物を使ってケガをした」「不良品で誤作動が出た」となれば、ブランディングどころかリスクマネジメント上の課題にも発展します。

ファンクション最優先の現場文化とのミスマッチ

特に製造業の現場では、「見た目よりも実用性」「ブランドよりも使い勝手」が優先される文化が根付いています。
無駄な装飾や過剰なデザインよりも、「地味だけど機能性・耐久性に優れる」ことが重視されるのです。
こうした現場の価値観を理解せず、ただ安いノベルティを用意しても、現場とのミスマッチを招き、むしろ逆効果になりやすいのが現実です。

現場目線でノベルティを選ぶためのコツ

現場ヒアリングを徹底する

ノベルティを現場で本当に使ってもらうためには、現場担当者へのヒアリングが不可欠です。
例えば「どんな作業で、どんな困りごとがあるのか」「普段使う道具や小物は何か」などを具体的に聞いてみましょう。
現場で実際に使われているアイテムのアップグレード版や、効率化に資するミニグッズにヒントが隠れていることが多いです。

コストだけでなく“価値”で選ぶ

ノベルティは、単なる販促物や粗品ではなく、「現場コミュニケーションの媒体」や「現場理解の象徴」と位置づけるべきです。
100円の安物を1,000個配るのではなく、200円でも現場ニーズにピッタリと合うものを500個配った方が、結果的に満足度やブランドイメージアップにつながる場合が多いです。

機能性と耐久性の両立を考慮する

現場は過酷です。
油や水に強い、壊れにくい、手袋をしたまま使える…といった“タフさ”も重視しましょう。
例えば、タフな現場スタッフ向けに「耐油・耐溶剤型のペン」や、「強度の高いカラビナ付き名札」などは、驚くほど好評だった経験があります。

バイヤーやサプライヤーが知るべき現場心理

“選ばれる”ノベルティとは何か

バイヤー・購買担当、またはノベルティを提案・供給するサプライヤー側は、「現場で“選ばれる”ノベルティはどういうものか」を常に考える必要があります。
つまり
– 値段だけで差別化する時代は終わった
– “使ってみて良かった”実感が後の注文拡大につながる
– ノベルティそのものが「現場へのリサーチ機会」、「コミュニケーションツール」になりうる
こうした意識転換が、これからのものづくり業界には重要なのです。

本当に感謝されるノベルティ体験を設計する

「もらって嬉しい」
「仕事で助かる」
「改めて会社やメーカーの姿勢を感じる」
現場にそう思ってもらえるノベルティ体験は、企業ブランドのアップデートや顧客ロイヤルティの強化につながります。
サプライヤーも「現場の声を起点にした企画提案力」がこれまで以上に評価される時代です。

まとめ

製造業の現場で長年培ってきた実感として、コストダウン“だけ”を優先したノベルティ施策は、高確率で現場の無関心や反感につながります。
これからは、現場のリアルな課題や価値観に寄り添い、コストと機能性、実用性やブランドイメージのバランスを追求する視点が求められます。
購買・バイヤーの方も、サプライヤーの立場で現場への理解を深めたい方も、昭和流の「とにかく安いものを大量に」という価値観から一歩先へ。
“現場を動かす” “現場に根付く”ノベルティ選びを、これからの時代に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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