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プリント基板実装・マイクロ接合・はんだ接合における不良防止技術

目次
プリント基板実装における不良防止技術
プリント基板実装に関連する不良は、製品の信頼性を低下させるだけでなく、企業に多大な損失をもたらします。
そのため、製造工程の各ステップでの厳重な管理が求められます。
今回は、プリント基板実装における不良防止に役立つ実践的な技術について解説します。
部品供給の精度向上
部品供給の精度は実装品質に直結します。
正確な部品供給を実現するためには、以下のポイントに注意が必要です。
まず、部品供給装置の定期的な校正とメンテナンスを行い、供給精度を維持することが重要です。
部品の保持状態を定期的にチェックし、不適切な保持によるミスフィードを防止します。
また、部品を供給する際の圧力や速度も適切に設定し、部品の損傷や誤供給を回避します。
さらに、材料管理の工夫も重要です。
例えば、部品トレイの取り扱いや保管については、湿気対策や静電気対策を講じることが必要です。
部品の収納方法やラベリングについても標準化することで、供給ミスを防ぎます。
はんだ印刷工程の管理
はんだの印刷品質は、はんだ接合の信頼性を左右します。
不良を防止するためには、はんだ印刷工程での精密な管理が必要です。
スクリーン印刷の際には、スクリーンテンプレートの清掃と保管を徹底します。
汚れたテンプレートは印刷不良を引き起こす可能性があるため、定期的な洗浄と点検は必須です。
さらに、印刷パラメータの管理も重要です。
スクリーン印刷条件(圧力や速度、温度等)は安定したはんだ量を供給するために最適化されるべきです。
これを実現するためには、印刷条件の変動を最小限に抑える工夫が求められます。
マイクロ接合における不良防止技術
マイクロ接合は特に精密機器や半導体製品の製造において重要な工程です。
高精度を要するため、わずかな不具合も製品全体の信頼性に大きな影響を及ぼします。
ここではマイクロ接合の不良防止に向けたポイントをいくつか紹介します。
接合材料の選択
接合材料の選択は接合品質に直結します。
使用する材料は、接合に要求される機械的特性や熱的特性に応じて選定する必要があります。
例えば、接合プロセスに適したフラックスやはんだペーストの選定は、接合の信頼性を高めるために重要です。
また、接合材料の純度や合金組成は、接合強度や耐熱性に影響を与えることがあるため、材料サプライヤーと協議しながら材料を調達することが望ましいです。
接合プロセスの標準化
接合プロセスの標準化は、不良の発生を防ぐうえで有益です。
プロセスの標準化を図ることで、操作ミスやばらつきを減少させることが可能になります。
具体的には、接合温度や時間、圧力といったプロセスパラメータを適切に管理し、製品ごとのばらつきを最小限に抑えるのが望ましいです。
また、作業者に対する訓練や、プロセスを容易に再現できる作業指示書の整備も推進すべきです。
先端の制御技術の活用
マイクロ接合には、先端の制御技術を活用することも考慮されます。
たとえば、レーザーや超音波を用いた無接触型の接合技術は高精度な接合を実現します。
これにより、不良率を低減し、プロセスの品質を向上させることが可能です。
近年では、AI技術を活用したプロセスモニタリングが普及してきており、リアルタイムでの不良検知や工程改善が行えるようになっています。
このような技術を導入することで、さらなる不良防止効果が期待されます。
はんだ接合における不良防止技術
はんだ接合は電子製品製造の生命線とも言える技術です。
不良を防ぐために、はんだ接合の工程での管理と改善が求められます。
フラックスの管理と選定
フラックスははんだ接合の過程で重要な役割を果たします。
はんだの濡れ性を改善し、不良を防ぐためにフラックスの管理と選定は重要です。
適切なフラックスを選定することで、酸化膜の除去や接合部の浸透性を高める効果が期待できます。
フラックスの種類や濃度は接合条件に応じて調整する必要があり、選択を誤ると接合の信頼性が低下してしまう恐れがあります。
温度管理の徹底
温度管理ははんだ接合品質の肝です。
温度プロファイルをしっかりと設定・管理することで、はんだ本来の特性を活かすことが可能です。
温度プロファイルの最適化には、事前にサンプル検証を行うことが求められます。
理想的な温度特性を把握し、本番においてもそのプロファイル通りに接合が行えるよう、機器の精密な制御を行います。
はんだペーストの管理と適用
はんだペーストは保管温度や保存期限があらかじめ決まっており、それを逸脱することで劣化し不良の原因になります。
したがって、はんだペーストの管理は怠らないようにすべきです。
適正な量とはんだペーストを塗布するために、専用のディスペンサーや、オペレーション技術を磨くことも重要です。
過不足無くペーストを使用することで、接合の信頼性を向上させることができます。
まとめ
プリント基板実装、マイクロ接合、はんだ接合における不良防止は、製品の品質と信頼性を向上させるために不可欠です。
部品供給から工程管理、温度や材料管理など、それぞれのプロセスでの徹底した管理が求められます。
このような技術と管理手法を駆使することで、製造業における不良防止を実現し、製品の競争力を高めることが可能です。
日々の技術革新や管理手法の見直しを通じて、ますます高度化する製造現場に適応することが必要でしょう。
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