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おしぼり包装業務を効率化する横シール包装技術と受託製造の最適化

目次
はじめに:おしぼり包装現場の課題とは
おしぼり産業は外食産業やホテル、医療業界をはじめとする幅広い分野で欠かせない存在です。
おしぼりの清潔感や安全性が求められる一方で、包装工程は依然としてアナログな部分が多く、効率化や自動化の遅れが顕著です。
この背景には、昭和時代から続く伝統的な作業手順や職人技への依存、そして小ロット多品種生産への対応といった業界独特の事情があります。
こうした事情は工程ごとの無駄や、人の手作業による品質のバラつきを生み出しやすく、現場では「もっと効率化できないか」「高品質を保ちつつコストダウンは?」という声が絶えません。
とりわけ包装分野で注目されているのが、横シール包装技術とそれを受託製造へ最適化していく取り組みです。
長年現場目線で業務改善と向き合ってきた筆者が、この分野の最新動向と実践ポイントをまとめて解説します。
横シール包装とは:基本構造と業界のニーズ
横シール包装機の構造とメリット
横シール包装とは、フィルム素材の両端を「横」にシール(熱圧着)してパッケージを作る工法です。
おしぼり包装の場合、ロールに巻かれたフィルムを連続的に送り出し、おしぼり本体を1本ずつ投入して端部(左右)をシール。
必要に応じて長手方向(天地)も封をしながらカットして製品化します。
横シール包装の最大のメリットは、連続生産性の高さにあります。
一度セッティングすれば、一定の品質で同じ作業を高速で繰り返すことができ、人手作業に比べ生産能力が飛躍的に向上します。
また、パッケージの美しさ、衛生性、異物混入リスク低減といった点でも有利です。
おしぼり業界で多品種対応が求められる背景
一方、ユーザー現場では従来品に加え、抗菌・消臭加工や香料入り、滅菌レベルのおしぼり、さらにはブランドロゴ入りなど「多品種&小ロット対応」の需要が増えています。
このため機械設備にも、セット替えや微調整のしやすさ、フィルム・おしぼりサイズ・仕様のバリエーション対応力が求められます。
ここにアナログ工程依存の工場は苦戦しがちです。
1ライン1品種では非効率、突発の納期変更や異物クレームにも柔軟に対応できません。
この課題を解決するカギが「横シール包装の最適化」「受託製造工場の生産体制刷新」なのです。
現場で生まれるムダと課題 – アナログ工程のままでは危険?
多くのおしぼり工場では、いまだ手作業の比率が高い現実があります。
例えばフィルムのカットやおしぼり投入、目視だけの仕上がり検品、梱包資材のセット替えなど、熟練作業員の経験に依存している場面が多いのです。
こうした運用のままでは、
– 人による品質のバラつき
– 生産能力の伸び悩み
– 繁忙期の人手不足
– 作業者の安全リスク
– 新人・不慣れ担当者によるヒヤリハット
といった現場課題が形を変えて繰り返されます。
また、職人技への依存は技術継承問題や属人化リスク(人が辞めるたびにノウハウが失われる)にもつながります。
これからの時代、安全衛生や食品の衛生基準がますます厳格化していきます。
ギリギリまで「アナログの手作業」で回していた工場こそ、横シール包装技術への投資と運用高度化が成長の分岐点を迎えているのです。
横シール包装技術の最新トレンド
自動化・デジタル化の進展
最近の横シール包装機は、サーボ制御で精密な位置決め・タイミング制御が可能です。
フィルムロールの自動交換や、おしぼり供給部の自動化、金属検出&異物自動排除など、IoTやセンシングによる工程モニタリングも進化しています。
さらに受注内容に応じて品種を切り替える「段取り自動化」、トレーサビリティを考慮したロット管理・シリアル印字、パッケージデザインの可変印刷(デジタル印刷連動)など、ソフトとハードを融合させた高効率化も現実味を帯びています。
これにより人手比率を劇的に下げつつ、安定品質とスピード対応の両立が実現するのです。
業界特化型のカスタマイズ対応
外食チェーン向け、ホテルや高級旅館向け、医療向けなど、用途・納入先別のニーズも高度化しています。
専用成形フィルム、エコ素材(バイオマスフィルム等)、有効成分の封入や二重包装など「現場事情に寄り添ったカスタマイズ」が差別化要素です。
包装機メーカーや資材サプライヤーとの連携による開発力も、今後ますます問われます。
受託製造(OEM)工場の最適化とは?
変動する注文・小ロット多品種時代への対応
おしぼり業界でも増えているのがOEM(受託製造)です。
バイヤー側は在庫リスク回避とともに独自ブランドのおしぼり供給を求め、一方のOEM工場は多品種少量・短納期・高品質という難題に直面しています。
最先端のOEM工場は、以下のような取り組みで業務を最適化しています。
– 生産管理システム(MES等)で工程全体を「見える化」、納期や進捗をリアルタイムで把握
– サプライチェーン全体のリードタイム短縮(フィルム・薬液・包材調達の効率化)
– バリューチェーン全体を意識したコストダウン(原価低減だけでなく品質バリュー向上との両立)
– 業界特化マニュアルの整備と教育
– 段取り替えの標準化
– サプライヤー(フィルム・薬液メーカー等)との連携・共同改善、共同開発
バイヤー目線では、「どの委託先が自社の課題解決に最も適しているか」「工場側はどこまでカスタマイズ・コスト対応できるのか」といった視点が重要です。
現場リーダーと工場長が果たすべき役割
受託製造工場のマネジメント層にとって重要なのは、単なる人海戦術から脱却し、工程の標準化と自動化、トレーサビリティ確保を推進することです。
現場リーダー・工場長は「人」「設備」「情報」の全体最適を考える視点が欠かせません。
そのためには各部門の垣根を越えてプロジェクト型で改善活動を進めたり、3現主義(現場・現物・現実)で現場のリアルな課題を捉え、実効性ある施策を迅速に回す力が求められます。
人手作業との付き合い方、失敗の許容・再発防止、リーダーが現場の説得力あるロールモデルになることも重要です。
この積み重ねが、お客様と「共創」できるOEMパートナー工場として生き残るカギになります。
バイヤー視点で見るおしぼり横シール包装の選定ポイント
購買・バイヤー業務の現場からは、おしぼり包装業務委託先の選定時に「品質」「納期」「コスト」だけでなく、「柔軟性」「リスク対応力」に関する要望が寄せられます。
横シール包装技術の発展は、こうした要求に応えるうえで大きな武器となります。
選定ポイントとしては
– 横シール包装機の導入水準(設備投資・自動化率・稼働実績)
– 変更対応力(多品種・ロゴ印刷・フィルム素材のバリエーション等)
– 品質・衛生管理体制(工程内異物検出・トレーサビリティ・異常時対応)
– 業界・用途への理解度(現場への提案力・改善提案実績)
– 物流・納品ルートや緊急時対応(BCP)
などがあります。
サプライヤー側はこれらに応える黙々とした姿勢と、バイヤー現場の事情への共感力・課題発見力が強みになります。
まとめ:アナログから最新横シール包装技術へ、変革の時代
おしぼり包装の横シール技術は、従来のアナログな手作業や属人的な工程から脱却し、効率化・高品質化とカスタマイズ性の両立を実現する道筋です。
受託製造工場は、自社設備の自動化・デジタル化と現場力強化の両輪で真の最適化を進めるべき時代に来ています。
バイヤー・購買担当者側も、ただ「安い」「早い」ではなく、現場との共創姿勢、提案力、多様化リスクに柔軟対応できるパートナーを選ぶ視点が欠かせません。
昭和のやり方を引きずり続けるのか、最前線の技術と人の知恵を組み合わせた全体最適工場に進化するのか。
現場の一人ひとりが改革の主役となり、日本のモノづくりに新しい地平線をひらく――。
製造業の発展は、現場から始まります。
横シール包装と受託製造の最適化を切り口に、ぜひ次の一歩を踏み出してください。
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