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OEMトレーナーの量産立ち上げで必須の初回生産立会いポイント

目次
はじめに:OEMトレーナーの量産立ち上げでなぜ初回生産立会いが重要か
製造業の現場、とりわけOEM(他社ブランド製品受託生産)において、トレーナーなどの衣料品を量産する場合、初回生産立会いは避けて通れない重要なポイントです。
「サンプル通りに量産品も上がるだろう」と思い込むことは大きなリスクとなります。
昭和の時代から根付く“現場確認”の重要性も、デジタル技術が進んだ現代でも変わることはありません。
この記事では、OEMトレーナーの量産立ち上げにおける初回生産立会いのポイントを、現場目線の実践的ノウハウを交えて徹底解説します。
特にバイヤーを目指す方、サプライヤー側でバイヤーの考えを知りたい方、製造業に携わる全ての方の参考になる内容を目指しています。
OEMトレーナー量産立ち上げのプロセスと課題
OEMにおける量産立ち上げの一般的な流れ
OEMトレーナーの量産立ち上げは、一般的に以下の流れで進行します。
1. サンプル作成(ファーストサンプル、セカンドサンプル)
2. サンプル承認・量産指示
3. 資材手配・準備
4. 量産ラインのセットアップ
5. 初回生産立会い(プレ生産)
6. 本生産・量産出荷
サンプルまでのやりとりは設計・仕様面でのやりとりが多い一方、量産に入ると現場での加工や品質が重要なテーマとなります。
アナログな製造現場に漂う“油断”とそのリスク
長年の経験則や熟練工の勘が重視される製造現場では、「これくらい大丈夫」といった油断や、サンプル段階の感覚で量産に進めてしまうケースがよくあります。
しかし、現実には量産工程に入ると下記のような“ズレ”が顕著に現れます。
・小ロットサンプルと本番資材の物性違い
・現場作業員の理解・スキル不足
・設備や治具の違いによる加工誤差
・大量生産時の工程バラツキや予想外の不良
こうした事態を防ぐ唯一の方法が「初回生産立会い」です。
初回生産立会いで押さえるべきポイント
1. サンプルと量産品のギャップ確認
初回生産立会いの最大の意義は、「サンプル通りに量産品ができているか」を現場で目視・計測し、ギャップをリアルタイムで確認して是正する点にあります。
衣料業界では布地や縫製糸、リブなど、調達ロットが異なるだけで色味や手触りに意外な差異が出ることがあります。
その状態で量産を進めてしまうと、市場投入後のクレームやリコールにつながりかねません。
たとえば
・色ズレや仕様違い
・サイズ偏差
・縫製の粗さや強度不足
こうした点を、現物を“触って・測って・着てみる”ことが欠かせません。
2. 工程順守と作業標準の徹底確認
多くの工場では、作業手順書やQC票は用意されていても、現場で「自己流」に流れてしまうことが少なくありません。
初回生産立会いでは、現場作業者一人ひとりが手順書通り作業しているかをその目で確認します。
特に新人や派遣社員の割合が高い現場では、工程省略や“なんとなく”のやり方が横行しやすいため要注意です。
QC工程表の差し替えや、補助治具の有無、出来高カウントの実態など、実際に現場の空気に触れないと見逃しがちな“アナログならではの落とし穴”があります。
3. 品質確認:抜き取り検査とフィードバック体制構築
初回生産時には、抜き取りで一定数を検査し、不良ゼロでも油断禁物です。
ここで重要なのは「なぜ不良が出ないのか」を確認することです。
ベテラン職人が器用にカバーしているだけの場合も。真因を掘り下げることで、量産フェーズでの“なだれ不良”を予見できます。
また、現場とバイヤー・技術スタッフ間で、リアルタイムなフィードバックループを構築し、「その場で即是正」できる体制をつくることは、市場クレームリスクを著しく下げます。
バイヤー・サプライヤー双方に求められる姿勢
バイヤー:現場力とコミュニケーション力が鍵
バイヤーとして求められるのは、単に仕様書を守らせることだけではありません。
現場の実態を把握し、柔軟に対応策を協議する“現場対応力”と、サプライヤーとのオープンなコミュニケーションが不可欠です。
特に日本の製造業では、「阿吽の呼吸」で済ませがちな現場対応も多いのが実情ですが、あえて数値的根拠や客観的データを求めるマインドセットが、グローバルに活躍できるバイヤー像に直結します。
サプライヤー:バイヤー視点の重要性
サプライヤーとしては「この程度は許容されるだろう」という思い込みを排し、バイヤーが何を重視しているのか、最終顧客が本当に求めているのは何かという“川下発想”が重要です。
例えば
・どのような場面で着用されるか
・タグやブランド表示のわずかな違いが、顧客満足に直結する
その本質を理解した上で、初回生産立会いで得た現場課題は速やかにバイヤーと共有し、対策工程をすぐに組み込みます。
昭和から抜け出せないアナログ業界だからこそ大切にしたいこと
“現場百回”こそが新しい強みになる時代
デジタル化・自動化が叫ばれる中でも、いまだ製造現場はアナログ的手作業や、人間の勘が大きなウエートを占めています。
最新の設備や管理手法だけでなく、“現場に足を運んで直接見る・感じる・話す”というアナログな行動こそが、他社との差別化ポイントとなります。
自動化・DXの推進も、現場の本質を理解してはじめて真価を発揮することを忘れてはなりません。
暗黙知の継承と可視化が品質を支える
優れた現場では、初回生産立会いを通じて「先輩のやり方」「ここだけは抑えるべきコツ」など“暗黙知”が無意識に引き継がれています。
一方で、それが属人化の温床になることを危ぶむ声もあります。
今後は、こうした暗黙知をICTやIoT技術で“見える化”し、誰でも迷わず品質基準を満たせる仕組み作りも重要です。
まとめ:OEMトレーナー量産初回立会いの極意
OEMトレーナーの量産立ち上げにおける初回生産立会いは、現場の“生きた情報”と“数字で見える情報”の両方を照らし合わせ、瞬時に問題点を見抜き、是正サイクルを回すことが最重要です。
バイヤーとしては現場での説得力や数値的根拠、サプライヤーとしてはバイヤーの視点と共に仕組み作りが求められます。
そして、昭和から続く“現場百回”の精神を現代風にアップデートし、デジタル技術と現場力の相乗効果でさらなる品質向上・リスク低減を目指しましょう。
初回生産立会いを形骸化せず、進化させる。
それが、製造業の未来を守る現場リーダーの新しい役目ではないでしょうか。
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