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投稿日:2025年11月15日

ドライTシャツの乾燥で静電気の発生を抑えるためのイオナイザー制御と湿度設定

はじめに

ドライTシャツは、スポーツや作業服、ユニフォームなど幅広いシーンで活用されている人気製品です。
しかし、その生産工程、とくに乾燥工程では「静電気」の発生が大きな課題となります。
静電気トラブルは、埃の付着や品質不良、設備故障、作業者の安全リスクにも直結します。
アナログな現場では「仕方ない」と諦めがちですが、最新のイオナイザー制御や湿度管理技術を活用すれば、現場の課題を大きく改善できます。

この記事では、現場で働く方やバイヤー、サプライヤーの立場でも役立つ、ドライTシャツ乾燥工程の静電気対策について、実践的かつ本質的なノウハウを共有します。
昭和から続くアナログ体質の現場でも即実践できるヒントを盛り込みましたので、ぜひ現場改善や取引先とのコミュニケーションにお役立てください。

なぜドライTシャツの乾燥工程で静電気が発生するのか?

ドライTシャツはポリエステルなどの合成繊維が主原料です。
この素材は、綿素材と比較して電気を通しにくく、帯電しやすい特徴があります。
乾燥工程では加熱・冷却による摩擦や急激な水分の蒸発が発生しやすく、そのたびに素材表面に静電気が蓄積されていきます。

乾燥ラインでは以下の3つの現象が主な静電気の発生源です。

  1. 搬送機やドラム内でのTシャツ同士の摩擦
  2. ベルトコンベアやロールとの接触・摩擦
  3. 乾燥機内の強制気流による帯電

静電気が発生すると、小さなホコリや繊維くずを引き寄せて見栄えを損ない、市場クレームの原因にもなります。
また、静電気によるパチパチ音は「工程が問題だ」というサインです。
ここに本質的な解決手段を導入することが、製品品質と生産性向上の鍵となります。

イオナイザー制御の基本と現場での実践ポイント

イオナイザーとは、空気中にプラスイオンとマイナスイオンをバランスよく放出し、帯電した物質の静電気を中和する装置です。
従来から静電気対策には色々なノウハウがありますが、イオナイザーは現場で最も効果の高い「攻めの異物防止策」になります。

イオナイザー設置のチェックポイント

風向・配置の最適化
イオナイザーは、乾燥機出口やコンベア搬送直後など、埃が付着しやすいタイミングでTシャツ表面に均等にイオン風が当たるよう設置します。
また、風が強すぎると生地が飛ばされることもあるため、ノズルの角度や風量も微調整が肝要です。

定期メンテナンスの徹底
イオナイザーの放電針や吹出口は、埃が溜まるとイオン発生量が激減します。
1週間に一度、専用のブラシやエアブローで清掃するだけで、除電効率が大きく変わります。

現場の見える化(モニタリング)
最近は静電気量や異常発生時をモニタリングできるIoTデバイス連携イオナイザーも登場しています。
異常時のアラートや履歴管理も利用し、不良原因を工程で常に”見える化”することが重要です。

ベテランがやりがちな「設置だけ満足病」

昭和時代から根付いた悪い習慣の一つに「設置=終わり」になりがちな点があります。
イオナイザーも、ただ置いて満足…実は埃まみれで機能していない現場も多く見かけます。
現場目線で効果を体感し、数値で比較する習慣が、真の良品・安定生産への近道です。

湿度設定による静電気発生抑制のポイント

静電気は「乾燥した空気」で爆発的に発生します。
一般的に、湿度が30%を下回ると静電気リスクは跳ね上がり、逆に50%以上あれば帯電リスクは大幅に下がります。
このため、ドライTシャツの乾燥工程では湿度コントロールが重要なカギとなります。

現場で使える実用的な湿度設定のコツ

乾燥室・冷却室のゾーン湿度管理
工程ごとに狙いの湿度を設定し、加湿器や蒸気加湿装置で制御します。
目標は40〜55%RH(相対湿度)前後ですが、夏場や冬場でエリア特性が大きく変わるので、センサーによる自動制御が理想的です。

ローカル加湿・スポット加湿
全体を加湿するのが難しい場合、乾燥機出口や梱包装置周辺など、静電気リスクが高い限定エリアだけピンポイント加湿を行うことが現実的な解決策です。

加湿による衛生課題への注意
湿度を上げすぎると、カビの発生や機械の腐食リスクもあります。
必ず日々の点検・清掃とあわせて最適ポイントを探るべきです。

湿度センサーは「本当に信頼できる位置」に置こう

これも現場でよくある問題ですが、センサーが壁際や直射日光下にあって実際のワーク周辺と値が大きくズレている…そんなケースが少なくありません。
「Tシャツがどこで帯電しているか」をイメージし、適切なセンサー配置とモニタリング運用を徹底したいところです。

昭和の現場が抱える根深い課題と、これからの解決視点

日本の多くの製造業現場では、長年の慣習と「人」のノウハウが重んじられ、設備導入や工場自動化が進みにくい傾向があります。
業界全体がまだまだアナログで、「静電気?これくらい仕方ない」と見過ごされがちです。
ですが、市場クレームや作業者災害などリスクは年々高まり、取引先からも「本気の品質保証体制」が求められています。

こうした課題には、以下の視点が重要です。

・静電気トラブルが「見える化」される仕組みづくり
・日常点検やメンテナンスの「標準化」と「教育」
・トレードオフになりがちな製品仕様・歩留まり・安全性を全社的に再評価
・取引先バイヤーとのWin-Winな関係性の強化

製造業は人が主役の現場です。
新しい対策も「使い倒す」現場力なくしては無用の長物になりかねません。
製品を通じて顧客や社会の役に立つ――そんな自負を持つ仲間が、より活躍できる現場作りが求められています。

バイヤー・サプライヤー間の信頼醸成と静電気対策の今後

バイヤー視点から見ると、静電気対策は「コスト」ではなく「品質・安全・信頼」のための投資という意識が強まっています。
そして、サプライヤー側も「現場からの改善提案」を積極的にバイヤーに伝えることで、長期的な信頼関係構築につながります。

とくに、最新のイオナイザーや湿度制御システムは、単なる装置購入ではなく、現場スタッフの教育や運用改善、「数値で語れる現場づくり」までをパッケージ提案することが重要です。
バイヤーの視点を意識すれば、「どこまで静電気リスクを抑え、歩留まりや安全性を向上させられるか」をストーリー立てて説明できる方が、取引信頼の強化につながります。

まとめ:ラテラルな視点で「静電気ゼロ現場」を目指そう

ドライTシャツ乾燥の静電気対策は、決して1つの決め手だけで解決できません。
イオナイザー制御と湿度管理を「点」でなく「面」で組み合わせ、多様な角度から現場が主体となった対策を行うことが成功の秘訣です。

そして、それらを「現場の習慣」や「新しい発想」として根付かせるには、数値で比較し、本質を見極めるリーダーシップや改善文化が求められます。
昭和時代から続くアナログ現場の知恵と、デジタル技術の応用をラテラルに統合し、誰もが胸を張れる「静電気ゼロ現場」の実現を目指しましょう。

こうした改善を積み重ねることこそ、日本の製造業全体の競争力向上につながります。
日々現場で奮闘する皆さんも、バイヤーを目指す方も、サプライヤーとして価値提供を目指す方も、それぞれの立場で「学び・提案・実践」を繰り返し、より良い現場づくりに貢献していきましょう。

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