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オリジナルロゴ印刷で差別化できるペット用品OEMの実例

目次
はじめに:製造業現場から見たペット用品OEM市場の現在地
ペット用品市場は年々拡大を続けており、新型コロナウイルス禍以降、その成長はさらに加速しています。
人々がペットとの暮らしに癒しや豊かさを求めるなか、差別化を図った商品が求められるようになりました。
その中でも「オリジナルロゴ印刷」を活用したOEM(受託製造)は、ブランド価値の訴求や販路拡大に大いに貢献しています。
長年製造現場に身を置いた立場として、OEMにおけるロゴ印刷には、商品の外見以上の本質的な価値が含まれていると考えます。
この記事では、現場ならではの実践知や想定外の課題、現代的な工場オペレーションや品質管理の観点も交え、バイヤー・サプライヤー双方にとって「ペット用品OEM+ロゴ印刷」の本質を深掘りしていきます。
ロゴ印刷が「売れるOEM」を生み出す仕組み
ブランド価値・消費者信頼を高めるロゴの力
大量消費が主流だった昭和の時代と違い、現代は生活者それぞれが自分や自分のペットにフィットする商品を選ぶ時代です。
オリジナルロゴの印刷がもたらす効果は「単なるデコレーション」を超え、ブランドの思い・安心感・機能性・ストーリーまでも伝えます。
例えば、同じ猫用おもちゃでも、「こだわりの国産素材」「安全な塗料使用」「持続可能な製造工程」といったスペックを裏付けるロゴが印字されていれば、ノーブランド品よりも納得しやすくなります。
この「納得感」こそ、サプライヤーがOEMを提案・差別化するうえで最大のキーポイントです。
リピーター獲得・販路拡大から生まれるOEMの好循環
小売やネット通販に出荷する場合、オリジナルロゴ商品は指名買い・レビュー増・SNS拡散にもつながりやすくなります。
結果として、小ロット多品種=在庫リスクの軽減、OEM先メーカー様との信頼関係深化、さらなるOEM案件への波及と、持続可能なビジネスサイクルが生まれます。
こうした好循環構築には、バイヤーとサプライヤーが「ロゴ=価値伝達装置」と理解し、共にPDCAを高速回転させる実践力が必要です。
現状分析:昭和から続くアナログ工場の「課題」と「転機」
アナログ体質がもたらすOEM・受託印刷の限界
日本の多くのペット用品工場は、いまも「人手頼り」「紙帳票中心」「職人スキルに依存」といったアナログ体質が根深く残ります。
ロゴ印刷の際、不良発生やムラによる歩留まり低下、工程遅延…といった現場トラブルは日常茶飯事です。
また、バイヤーが求める「短納期&多品種・小ロット対応」に苦戦し、「他社と同じOEM提案になり、差別化できない」と悩むサプライヤーも少なくありません。
工場の自動化・デジタル化がロゴ印刷OEMを変える
一方、近年一部の工場で導入が進む「インクジェットプリンタ」「自動搬送」「クラウド型生産管理システム」などの自動化・デジタル化は、ロゴ印刷OEMの有効な打ち手になっています。
1個ごとに異なるロゴ・カラーをオンデマンドでプリント
受注内容と連動した生産スケジュール自動作成
印刷実績や不良発生時のトレーサビリティ強化
こうした現代的な現場改革が、「少量多品種・高品質」のロゴ印刷実現に直結しています。
アナログ業界ゆえの「できない」「高コスト」思考を乗り越えられるか――ここがOEMサプライヤーの未来を大きく左右します。
現場発!オリジナルロゴ印刷による差別化実例3選
1. ユーザー参加型「名前入り」ペット首輪
とある中堅サプライヤーは、大型ネットショップ向けのOEMで「ペットの名前+好きな色のロゴ」を1点ずつインクジェットで印刷する首輪を展開。
ユーザーがスマホアプリでカスタマイズ入力→データ自動転送→工場で個別印刷という仕組みです。
この仕掛けにより、競合製品との差別化はもちろん、制作工程の効率化&返品不良の削減にも成功しました。
2. ストーリー訴求型の「ご当地ロゴ」キャットタワー
ある工場では、地方自治体とコラボした「ご当地キャラクター」や「地元産木材認証ロゴ」を天板や台座へプリントしたキャットタワーをOEM展開しています。
『地産地消』をアピールすることで百貨店や観光土産ルートにも販路を拡大。
ロットごとに異なる自治体ロゴやデザインにも柔軟に対応できる工場体制が、大きな強みとなっています。
3. SDGs時代を先取る「リサイクル素材×ロゴ認証」フードボウル
環境配慮型志向の高まりをリサーチしたOEM担当は、リサイクルプラスチックを使ったフードボウルに、独自の「エコ認証ロゴ」を印刷。
ロゴの由来やリサイクル比率などを分かりやすく伝えるパッケージ展示で、量販店のバイヤー商談でも好評価を獲得しています。
どの事例も、「ロゴ印刷」というツールで商品の魅力・ストーリー・現場努力を消費者へ的確に届けるノウハウが共通しています。
ロゴ印刷のOEM実現まで:バイヤーとサプライヤーが知っておくべき要点
ロゴ入稿のミス防止&現場連携の工夫
「思っていた色と違う」「ロゴが滲んだ」「印刷位置がズレた」…OEM経験者なら誰しも直面するトラブルです。
これらの大半は「原稿(データ)入稿の精度」「現場とのコミュニケーション不足」が原因です。
バイヤー側は、AIデータやカラープルーフ等の支給仕様を明確にし、サプライヤー側は現場ヒアリングやサンプル確認を必ず挟むこと。
試作品でのチェック→承認→量産化というPDCAを省略してしまうと、後工程で大きなしわ寄せが生じます。
「できない」を「できる」にするラテラルシンキング
たとえば、「これまでの設備では対応できない複雑なロゴ」「1個ごとのバリエーションは不可」と現場が悲鳴を上げることも多々あります。
しかし、ここで「今ある設備を少し工夫する」「外部パートナーと連携する」「職人とデジタル印刷を組み合わせる」など、既成概念から一歩はみ出す発想の転換(ラテラルシンキング)が意外な突破口になる場面も増えています。
品質管理部門や生産管理部門など、多職種の知見を巻き込み「お客様の要望→現場視点→できる手段探し」という連携が肝要です。
ロゴ印刷付きOEMならではの原価・納期マネジメント
ロゴ印刷が加わることで、材料管理・印刷工程の段取り替え・検品など手間もコストも増えます。
原価構成を徹底的に可視化し、バイヤー側も「安さ」以外の価値(ストーリー・機能・品質)を理解する必要があります。
納期に関しても、仮サンプルのやり取り期間や、多品種並行時の調整余地を最初から組み込むことが大事です。
これからのOEMバイヤー・サプライヤーに求められるマインドとは
オリジナルロゴ印刷を活用したペット用品OEMは、仕掛ける側と受ける側のどちらにも「現場を知る」「柔軟に変える」「共に価値を高める」という姿勢が強く求められる時代になりました。
現場主義での改善・品質向上がなければブランド価値は伝わらず、クラフトマンシップの継承がなければ競争に勝てません。
同時に、これまでとは違う視点(ラテラルシンキング)で、現場の固定観念を突き抜ける発想が不可欠です。
まとめ:ロゴ印刷は”現場力”を訴求できる最強の武器
ペット用品の市場拡大と多様化のなかで、オリジナルロゴ印刷を軸としたOEMは、ますます重要性を増していきます。
その成功カギは、アナログ業界の枠を飛び出し、「現場主導の改革」と「サプライチェーン全体での課題解決」の両輪を回せるかどうか、です。
製造現場の声、バイヤーの声、消費者ニーズ――三つを有機的につなぐOEM提案力を磨くため、この記事が一つのヒントとなれば幸いです。
ロゴという小さなプリントの中にこそ、現場発の価値創造=あなた自身の”差別化力”を込めてみましょう。
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