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製造業の会社に転職する第二新卒たちへ送る業界の本音としての現場残業

目次
製造業への転職を目指す第二新卒たちへ——現場残業のリアルを伝える
製造業というと、最新鋭のロボットが整然と働くスマートファクトリーを思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、現実の工場の8割以上は、いまだ「昭和」にルーツを持つアナログな雰囲気が残っています。
そして「残業」は、多くの現場で今もなお、日常の一コマとなっています。
これから第二新卒として製造業に挑戦しようとしている皆さんへ、管理職・現場経験者として、現場残業の本音と、業界の今をお伝えしたいと思います。
製造業の現場残業はなぜ起きるのか?
根強い“現場主義”、変わらない文化
日本の製造業は、「現場が第一」という現場主義が根付いています。
現場で問題が起きたときには、現場責任者や担当者が自ら手を動かして解決しようとします。
この文化が、残業の発生を容認しやすい土壌になっていることは否めません。
また、材料調達やライン管理、品質トラブルへの対応など、思わぬ“割込み業務”が多発するのも現場ならではです。
デジタル化が進んだとはいえ、突発的なトラブル対応に追われて定時を超えることは、今でも珍しくありません。
生産計画と現実のギャップ
製造現場では、「計画通り」に進まないことが日常茶飯事です。
お客様の急な仕様変更、サプライヤーの納期遅れ、ラインの微細な故障。
それらは作業の進捗を狂わせ、終了時間が延長する原因になります。
生産管理業務がどれだけシステマチックになっても、現場の“温度感”まではデータだけで語りきれません。
特に少人数体制の会社や中小工場では、多能工化(ひとりが複数工程を担当する)が進み、1件のトラブルが担当者ひとりに大きな負担を与え、残業につながりやすくなっています。
「現場残業」は業界の“古き良き”慣習なのか? それとも課題なのか?
働き方改革の波は届いているか
ここ数年、「働き方改革」の影響を受けて、製造業でも残業削減への意識が高まっています。
大手企業では厳格な勤怠管理やシフト制導入などが進みました。
しかし中小企業や下請けを中心とした現場では、「上から言われているから形だけ管理する」「タイムカードは打つけど、その後また現場に戻る」など、いわゆる“見せかけ”の残業削減も珍しくありません。
属人化と人手不足の問題
大手では自動化・省人化が進む一方で、中小工場では「ベテラン頼み」「職人技」が今も継承されています。
人手が足りず、一人当たりの負担が増大。
そのため、残業を多少は受け入れざるを得ない雰囲気が広がっています。
さらには、若い世代が現場に少ない背景もあり、「残業を厭わない」ベテランの考え方が浸透しやすいのです。
第二新卒が製造業で後悔しないための“残業観”の磨き方
現場で何が起きているのか、事前に“肌で感じる”ことが大切
転職活動では、会社説明会やHPで「月平均残業時間」「働きやすさ」をチェックするはずです。
しかし、数字はあくまで平均値です。
実際に、その会社の工場や事業所の“雰囲気”を実地で肌で感じることがとても大切です。
可能であれば現場見学を申し込みましょう。
社員の表情や現場の活気、定時後に人がどれくらいいるかを観察することで、実態が見えてきます。
「悪い残業」と「良い残業」の違いを見極める
残業には大きく2種類あります。
一つは、単に“作業量の増加や工程の非効率”による「悪い残業」。
もう一つは、“スキル向上のための自己投資”や“突発トラブルをチームで乗り越えるための協力”による「良い残業」です。
第二新卒の方に知ってもらいたいのは、製造業でキャリアを伸ばす人は「良い残業」の場面に積極的に取り組み、学びや達成感を味わっている点です。
最初から「残業ゼロ」を求めるより、一時的な頑張りどころを見極める“現場感覚”が、結果として自身の成長や働きやすさにつながることもあります。
サプライヤーやバイヤー視点を持つことの重要性
バイヤーが現場残業の実態を理解すると何が変わるか
バイヤー(購買担当)は、価格交渉や納期調整などに責任を持ちます。
現場の残業が増える背景には、遅延・仕様変更・情報伝達ミスなど、バイヤーの段取り次第でいくらでも減らせるものがあります。
現場に足を運び、製品ができる過程や困っている職場の方に実際に話を聞くことで、「何を頼むと現場が混乱するか」「どう依頼すれば現場負担を減らせるか」が見えてきます。
製造業界の中でバイヤーは単なる購買担当ではなく、「現場の理解者」として信頼される存在でありたいものです。
サプライヤーの立場で現場残業を見る
サプライヤー(部品や材料の供給業者)にとっても、現場残業は決して他人事ではありません。
納期遅れ、柔軟な対応、急な仕様変更への追随は、まさにサプライヤーが現場負担を生み出すポイントです。
リードタイム短縮や工程短縮に取り組む姿勢は、バイヤーからの信頼獲得にもつながります。
また、現場目線で考え、トラブルが起きたときは「お互いさま」とフォローし合える関係は、長期的なパートナーシップを築く基盤となります。
テクノロジーは残業問題を解決できるのか
自動化・DX導入の表と裏
IoTやAI、ロボティクス技術の進展で、製造現場は以前より格段に効率的になりました。
帳票の電子化、スケジュール管理、故障予知など、残業削減に資するテクノロジーが次々登場しています。
しかし、デジタル化で残業が「劇的にゼロ」になったケースはそれほど多くありません。
理由は、システムの初期導入や現状業務の置き換えが一筋縄ではいかず、“旧来の手順”と“新しいシステム”が並行運用される時期が長引くからです。
現場では「システムが増えた分だけ管理が煩雑になった」「デジタルに不慣れなベテランが時間をかけている」など、別の形の残業が発生することもあります。
現場イノベーションは「人の創意工夫」から始まる
最新技術の導入も大切ですが、「現場の知恵と工夫」を無視したトップダウン改革は根付きません。
日々のちょっとした改善アイデア、無駄を省く段取り、サプライチェーン全体で助け合う意識。
これら“人間ならではの発想”が、昭和から続く現場文化を大きく変えていく原動力になります。
まとめ:製造現場の“本音”と向き合い、自分なりの成長ルートを描こう
現場残業は、一見すると過酷な負担や“時代遅れの風習”に思えるかもしれません。
しかし、その裏には「ものづくりの責任感」「現場の連帯」「変化への柔軟な対応」が宿っています。
第二新卒の皆さんが製造業に飛び込むとき、最初に必要なのは「現場そのものを自分の目・足・耳で知る」ことです。
そして残業が多い・少ないの表面的な数字だけでなく、「何のために」「どんな形で」残業が生まれているかを知ってください。
現場の工夫や人間らしさに共感し、古い慣習の中にも活かせる学びや自分らしい働き方のヒントを見出せるはずです。
バイヤー・サプライヤーの方々も、ぜひ“現場目線”で考え、人を大切にしたものづくりを推進していきましょう。
テクノロジーとヒューマンパワーの両輪で、昭和から令和へ、製造業を次の時代へ一歩進めていきたいと思います。
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