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製造業の会社に転職する第二新卒たちへ送る業界の本音としての給与の伸び方

目次
はじめに:第二新卒が目指す製造業のリアルな世界
現代の日本社会において、製造業への転職を希望する第二新卒は少なくありません。
コロナウイルスの影響を経て、モノづくり業界は再び脚光を浴び、若手の新しい力を求めています。
「製造業=昭和の遺物」と揶揄する声も一部では聞こえてきますが、現場目線では着実に時代に合わせて進化を遂げています。
本記事では、製造業の給与実態や、経験・スキルと給与の関係、バイヤーやサプライヤーの本音に至るまで、業界20年超の経験者として“現実”に即した情報をお伝えします。
転職後のキャリアがどう伸びるのか、昭和的な体質は本当に残っているのか、業界の風通しや年齢構成、職場の雰囲気まで生々しく解説します。
製造業の給与水準はなぜ伸びづらいイメージなのか
業界の歴史的背景:年功序列と賃金カーブ
日本の製造業は長らく年功序列を基盤に給与を設計してきました。
新卒で入社し、誠実に働き、コツコツキャリアを積み上げて係長・課長・部長と昇進していく。
この昭和的なキャリア観が今も根強く、仕事ぶりより“在籍年数”が給与に反映されやすいのが現実です。
ですが、第二新卒として異業種から入る場合や、20代半ば〜30代前半で転職する場合、どうしても「同期スタート組」に比べて昇給スピードが遅れがちです。
理由のひとつは「現場経験値」や「社内人脈」「独自文化への適応力」の不足です。
また多くの製造業では“ジョブ型の評価文化”はまだ浸透しておらず、成果を可視化しにくい体質があります。
職種による給与格差:ライン工から調達・購買、そして工場管理職まで
製造業と一口にいっても、工程作業員(いわゆる現場作業、いわゆる「工員」)から、
生産計画・購買・設備保全・品質管理・IT・設計開発など職種は多岐にわたります。
最も給与レンジが高いのは、やはり設計開発や営業技術、あるいは調達購買の“プロ”です。
一方、ライン作業の多くは地域水準+αにとどまり、地方工場では平均給与年収400万〜500万円前後に収まる傾向です。
購買や生産管理のスペシャリスト、質管理の主任クラス、工場の自動化に携わる技術職になると、30代で年収600万〜700万も射程圏です。
ただし役職・職掌がつくまでの道のりは、いまだに“年数”や“推薦”など、組織慣習に左右される面が残っています。
第二新卒の転職組はどう給与を伸ばせるのか?
現場で何が評価され、何がスキルアップと見なされるか
第二新卒の転職者が給与を効果的に伸ばすには、「自分の付加価値」に着目する必要があります。
たとえば調達購買部門なら、
・サプライヤー交渉のスキル
・費用削減のためのアイデアや交渉力
・海外調達経験や英語力
など、直接的なコストダウンに貢献する成果が重視されます。
生産管理・品質管理なら、
・工程のムダ排除
・不良率低減の取り組み
・IoTやシステム導入の実績
など、現場改善につながる主体的なアクションが評価されます。
昭和体質の残る企業でも、コロナ以降は“自走できる若手”への評価意識が一気に高まりました。
背景には“現場人材の高齢化”と“退職者増加”、そして“デジタルシフト対応”があります。
上司や経営層の一部は気づいていないかもしれませんが、実は若手を抜擢・登用したいベンチャーマインドが芽生えつつあります。
資格取得・語学力・IT武装:アナログ業界の隠れた転職武器
「資格を取ってもあまり評価されない」「長年勤めないと昇格しない」
こんな声を現場でよく聞きますが、近年は徐々に変わりつつあります。
特に第二新卒や中途採用で評価されやすいものは、
・QC検定、危険物取扱、品質管理検定
・貿易実務検定、TOEICなどの英語力
・簿記や生産管理システム(ERP、SAP)の知識・実務力
です。
IT分野では、製造現場の自動化・IoT化が急速に進み、データ分析やAI活用経験(ExcelマクロやBIツール活用など)を持つ若手が重宝されます。
昭和型のオペレーションを効率化できる“デジタル変革人材”の市場価値はこの数年特に高騰中です。
工場の給与モデル実例:ベテラン現場目線の「真実」
大手メーカー工場長の経験から伝えたいリアル給料テーブル
私が勤務していた大手製造業(従業員約1,000名規模)のモデルケースを公開します。
【現場一般職(22歳新卒)】
年収:約350万〜400万円(残業込)
【30歳現場リーダー】
年収:約450万〜500万円
【35歳主任〜係長クラス】
年収:約550万〜650万円
【40代課長クラス以上】
年収:約700万〜850万円
調達・購買や品質管理など間接部門に異動した場合、成果や改善実績によってさらに年収+50万〜100万円が加算されます。
一方で、現場職の昇給ペースは緩やかで、職責が変わって初めて大きく年収がジャンプします。
このモデルはあくまで大手の場合ですが、中堅・中小企業では役職別の差がやや小さく、地域手当や住宅手当の有無が総額に大きく影響します。
基本的に、成果と昇給がはっきり連動する“ジョブ型賃金”の導入は一部ITメーカーを除き、まだ極めて限定的です。
最短で給与を2倍にする“現場起点キャリア”とは
現場から調達・購買や生産技術、さらに工場のIT化プロジェクトへ異動・関与できた人ほど、5年・10年スパンで年収が大幅に伸びやすいです。
たとえば、
・現場→生産管理
・生産管理→自動化チームリーダー
・自動化リーダー→工場幹部・管理職
このロールを経ることで、20代後半で年収600万〜700万、30代半ばで管理職給(800万円超)も不可能ではありません。
現場業務の課題感を解決できる人、タフなサプライヤー交渉ができる人は、まさに“引く手あまた”の存在。就業後に意識的に異動やジョブチャレンジを希望することで、給与レンジは急激に広がります。
昭和から抜け出せない業界の“クセ”、バイヤーの本音
なぜ“年功序列”が根強い?昭和の文化が最新テクノロジーを阻む構造
多くの製造現場では、“上の言うことは絶対”という暗黙の了解や、“前例踏襲”の思考が根づいています。
そのため、とにかく新しい施策や改善案を実行したがらない、失敗を極度に恐れる空気が残ります。
しかし一方で、生産性向上・コストダウン・QCD(品質、コスト、納期)競争が激化する中、“変革を許容する空気”も世代交代とともに広がり始めています。
バイヤー(調達担当)は、「サプライヤーの言いなりではダメだ」という危機感を常に持っています。
そして「メーカーの古臭いやり方ではグローバルサプライヤーと戦えない」と現場で痛感し、外の知恵・新しい視点を求め始めています。
サプライヤーが知りたいバイヤー心理:コストダウン・品質・リスクヘッジの優先順位
バイヤーは、サプライヤーに以下3点を常に求めています。
1.競争力のある価格提示(例年のコストダウンが絶対条件)
2.安定した品質と不良率の徹底管理(突発トラブルの回避)
3.供給リスク低減(災害・グローバル調達網の分散)
サプライヤー側から見れば、バイヤーは時に厳しすぎるように映るかもしれません。
ですが、現場バイヤー自身も企業内で厳しいコスト管理の“詰め腹”を切らされる立場です。
取引先の選定やコスト交渉で“新しい発想”や“デジタル武装”ができるサプライヤーは、長くパートナーシップを築けます。
まとめ:変わりゆく製造業のキャリアと未来への可能性
製造業の給与は確かに一部で伸びづらい“昭和型の壁”が残るものの、第二新卒の新しい力によって今、大きく変わりつつあります。
・現場起点のキャリアアップ
・資格、IT、語学などのスキル武装
・異動やジョブチャレンジによる“給与ジャンプ”
これらを組み合わせることで“昭和の昇給カーブ”を追い越し、若いうちから高収入・重要ポジションも現実になります。
なにより大事なのは、現場や調達部門の“本音”や“葛藤”を読み取り、主体的に改善提案や新境地を切り拓くこと。
既存の価値観に縛られない柔軟さと、“自分が業界を変えてやる”という気概が、これからの製造業で輝く武器になります。
あなたの行動が、現場も給与も、そして業界そのものを変えていく力になることを、私は現場のプロとして応援しています。
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