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製造業の会社に転職する第二新卒たちへ送る業界の本音としての配属ミスマッチ

製造業の会社に転職する第二新卒たちへ送る業界の本音としての配属ミスマッチ
はじめに ― 製造業への転職が増加する時代背景
近年、第二新卒と呼ばれる社会人歴が1~3年程度の若手層の間で、製造業への転職が増えています。
業界全体で人手不足が深刻化する中、経験よりもポテンシャルややる気を重視して採用する傾向が強まっているためです。
しかし、入社後ほどなくして「想像と違った」「自分のやりたかった仕事はこれではなかった」と、配属ミスマッチを感じる声も少なくありません。
この配属ミスマッチは、働く本人だけでなく、会社側、チームにも大きな影響を及ぼします。
本記事では、20年以上製造業の現場で実務とマネジメントを経験した立場から、ミスマッチが生まれる本質的な原因、企業側の考え、そして上手な向き合い方について、現場目線で詳しく解説します。
製造業に転職を考えている方、今まさに悩んでいる第二新卒の方、サプライヤーとしてバイヤーの仕事観を知りたい方にも必見の内容です。
配属ミスマッチはなぜ起こる?― 製造業特有の背景
製造業の配属ミスマッチは、他の業界とは違う特殊な事情が絡んでいます。
まず、製造業の現場は今なお“昭和的”体質が色濃く残っています。
たとえば現場主義・年功序列・属人的なOJTなどが根強いです。
配属やキャリアパスは、個人の希望や適性よりも、「会社全体の歯車の一部として欠員補充」や「上司の好き嫌い」「昔からの慣例」で決まるケースも多いのです。
また、製造業の仕事は「調達・購買」「生産管理」「品質管理」「設計開発」「設備保全」など多岐にわたり、実際に働くまで仕事内容をイメージしにくいのが現実です。
面接で華々しくアピールされた仕事と、現場で毎日経験する業務とには、往々にして大きなギャップがあります。
このギャップが積み重なり、第二新卒が感じるミスマッチの大きな原因となっています。
採用側・人事部の本音 ― なぜ希望通りの配属にならないのか
では、なぜ企業は入社者の希望通りの配属をしないのでしょうか。
理由は大きく3つ挙げられます。
1. 人員偏在の解消が最優先
大手メーカーでは、特定部署に人員が偏ることを防ぐため、苦手なポジションや離職率の高い部署に新入社員を充てがう傾向があります。
希望が多い商品開発や設計よりも、生産管理や生産技術、工場保全部門に配属されることが多いのはそのためです。
2. 配属ガチャを回したがる企業体質
未経験者が多い第二新卒層には、一度現場を経験させて「向き・不向き」を企業側が判断したいという意図が隠れています。
結果として本人の志向とかけ離れた職種でスタートを切ることも多く、これが「配属ガチャ」と揶揄される所以です。
3. 本社・現場の情報ギャップ
人材配置は本社が決め、現場の実態とかけ離れた“最適”を追求しがちです。
現場サイドの属人的・暗黙知的なノウハウが人事に正確に伝わりにくい事情も影響しています。
これら企業側の理屈が、現場目線や若手のキャリア志向とズレてしまう原因になっています。
とくに問題化しやすい配属のパターン
ミスマッチが起こりやすい代表的なパターンをいくつかピックアップしてみましょう。
– 理系学部出身者が“とりあえず”生産現場へ
ものづくり志望の技術系人材が、生産管理や品質管理、工程管理などの現場職に配属され、「ものを設計したいのに…」と落胆する例は後を絶ちません。
– 文系出身者が購買・調達など渉外系へ
購買部門は、対外交渉力や社内調整力が求められるため、文系出身者が多いですが、「想像より泥臭い現場業務が多い」とギャップに驚く声が多いです。
– 希望外の地方工場・夜勤シフトへ
グローバル展開をしている大手ほど、地方や海外への突然の転勤・異動も珍しくありません。
若手の生活設計との食い違いが深刻になりやすいです。
– サプライヤーの立場で“バイヤー目線”を学ばされた
仕入先側に配属されるも、「なぜバイヤーの厳しい要求を飲み込まなければならないのか」といった意識ギャップが問題化しがちです。
これらのパターンは、いずれも企業・本人ともに長期目線の人材育成戦略が描けていないところに根本原因があります。
現場目線での「実践的」ミスマッチ対策
これまで管理職・現場責任者として多くの若手を見てきた経験から、配属時のミスマッチ対策で実践的に有効なポイントを以下にまとめます。
1. 自分の「やりたいこと」と「できること」の棚卸し
製造業は多様な職種が複雑に絡み合って動いています。
設計・開発だけが技術職ではありません。
生産技術や設備保全の現場経験が、5年後・10年後のキャリアで大きな力となることも事実です。
目の前の配属が想像と違っても、将来どのように活かせるかを常に考えることが重要です。
2. 情報収集と現場見学の積極活用
転職前にOB訪問や職場見学、現場社員の生の声を積極的に取り入れましょう。
求人票や人事の言葉だけでは現場の実態は伝わりません。
現場社員との接点で「会社や業界のリアル」を知る努力は必ず価値として返ってきます。
3. ミスマッチを恐れず、まず“経験”にコミットする
現場で汗をかき、一度でも現物・現場・現実(3現主義)に触れることで、業界特有の暗黙知やOSが体感できます。
「嫌だ」「違った」と感じても、短期間で辞めるのではなく、まず一年間はがむしゃらにやってみる。
その後に本当に向いていなければ、社内異動や転職で“リカバリー”すれば良いのです。
4. 普通の“異物”であることを恐れない
製造業は「こうしなければならない」といった慣習に縛られる場面が多いですが、第二新卒という新鮮な視点こそ会社に必要とされています。
最初は浮いても構いません。
自分なりの問題提起や改善提案が周囲に価値をもたらし、やがて組織から重用されることになるでしょう。
業界の未来を切り拓くためのラテラルシンキング
昭和の価値観からなかなか抜けきれない日本の製造業ですが、世界市場の変化に適応できるプレイヤーは常に新しい視点・発想を取り入れています。
熟練者の経験や現場の暗黙知と、若手の自由な発想やデジタルネイティブとしての柔軟性が融合すれば、まだまだイノベーションの余地はあります。
たとえば、
– 調達現場ではAIやRPAを駆使した業務効率化の提案
– 生産管理分野でのIoTセンサー活用による「超見える化」
– 品質管理の現場で従来の抜き取り検査を脱した全数検査システムの導入
– サプライチェーン全体でESG、サステナブル調達の新しいプロセス提案
このようなアイデアは、配属ミスマッチで悩んでいた“普通じゃない”新人ほど閃くケースが多いものです。
自分の配属を「失敗」と捉えるのではなく、新しい地平線を切り拓くチャンスと捉えてみてください。
まとめ ― 配属ミスマッチでも業界を変える主役へ
製造業に転職した第二新卒が配属ミスマッチを感じるのは、ごく普通のことです。
日本のものづくりを支えてきた現場の“昭和”文化と、DXやグローバル競争に必要な新たな価値観がせめぎ合う転換期だからこそ、多くの矛盾や戸惑いが生まれます。
しかし、そのギャップを敏感に感じている自分こそ、業界を変える主役の芽を持っていると言えるでしょう。
配属に不満があっても、まずは現場で心も体も汗をかいてみてください。
やがて、その経験はどんなキャリアパスを選ぶにしても必ず“武器”になります。
昭和から続くアナログ産業の中にこそ、ラテラルシンキングで新たな地平線を探し出せるチャンスがあります。
ぜひ、製造業の明日を一緒に切り拓いていきましょう。
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