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リユーザブル布バックドロップOEMが防炎B1認証と昇華印刷で高発色維持

目次
リユーザブル布バックドロップOEMとは?
リユーザブル布バックドロップは、イベントや展示会などで空間演出に欠かせないアイテムです。
従来は紙やビニール、ターポリンなど、使い捨て前提の素材が主流でした。
しかし近年はSDGsやコスト削減の観点から、繰り返し使える「リユーザブル」が求められています。
バックドロップのOEMは、ブランドオーナーやイベント会社が自社仕様でオリジナルデザインを製造委託できる仕組みです。
単なるブランドロゴのプリントだけでなく、設置しやすい形状や、繰り返し利用に強い構造など、現場目線の改善が積み重なっています。
幅広いカスタマイズニーズに応えるには、生産管理や品質面でのノウハウ、最新技術へのアンテナが欠かせません。
防炎B1認証の重要性と業界動向
日本国内のイベントや屋内展示では、「防炎性能」は避けて通れない要件です。
火災リスク対策として、特定の施設では条例・法律で防炎表示製品の使用が義務付けられています。
その中で、B1認証(日本防炎協会の基準)は極めて信頼性が高い指標です。
以前なら、防炎素材といえば重くて硬い、色数が限定される、コストが高い、というイメージがありました。
いまだに「昭和の常識」が現場で息づいており、調達担当や現場リーダーから「本当にこの布は防炎ですか?」と念を押されることも少なくありません。
しかし、ここ10年ほどでテキスタイル素材や染色技術が飛躍的に進化してきました。
今や軽量で高発色、かつB1認証の防炎性能を持つ生地が幅広くOEM対応できる時代になっています。
行政指導や消防、展示事業者の「リスクゼロ主義」は今後も続くため、防炎B1認証はOEM展開の必須条件と考えてよいでしょう。
防炎認証取得のための生産現場の工夫
防炎性能は、生地の選定+加工条件+品質検査という「三位一体」の管理体制が要です。
現場の課題としては、昇華印刷との相性問題や、複数ロット間の品質ムラをいかに抑えるかがあります。
OEMメーカーではJIS規格や防炎協会認定の定期的なサンプル試験を徹底し、納期ギリギリ案件でも「B1ラベルを貼れる水準」にこだわる体制が求められます。
昇華印刷による高発色の圧倒的メリット
リユーザブル布バックドロップで最大の差別化ポイントとなるのが「昇華印刷」です。
従来の顔料プリントやシルク印刷は、耐久性か発色のどちらかが犠牲になる場合がありました。
特に布の場合、染料の馴染み具合や洗濯後の色落ちが大きな課題でした。
一方、昇華印刷はデジタルデータを生地に直接、分子レベルで染みこませる技術です。
熱転写によってインクが生地の繊維の中へ「昇華」し、見た目にも鮮やかな色彩が再現できるのが特徴です。
表面のインク乗りではなく「素材自体の色変化」なので、洗濯耐性や耐光性でも圧倒的なパフォーマンスを発揮します。
現場目線から見た昇華印刷の使い勝手
布バックドロップの施工現場では、短期間イベント後に「丸洗いして再利用したい」「天井照明下でも色あせずに見せたい」という要望が多くあります。
昇華印刷はこれに応え、どんな環境でも発色落ちが極めて小さい点が評価されています。
また、デジタル印刷のため小ロット多品種生産も可能です。
多店舗キャンペーンや、ブランドごとのテーマ変更など、柔軟なロット設計がバイヤーにとって強い武器になります。
サスティナブル調達とコストメリット
今こそ業界をあげて「リユーザブル」を推進することが、サプライヤーとバイヤーのwin-winを実現します。
一度だけ使い捨てる従来品と比較して、複数回使用できることでコスト分解効果が大きく現れます。
環境面では、廃棄物の削減はもちろん、搬入・搬出時の破損率低減で追加発注や物流コストまで削減できます。
調達部門としては、初期コストが高いリユーザブル品でも「総コスト最適化」こそが評価軸です。
「安くて一度きりより、高品質を繰り返し使える商品」が社内会議で選ばれるよう、現場運用データをコツコツ蓄積・提示することが重要です。
昭和から抜け出せない製造現場で根付く変化
依然として日本の製造業現場は、古い慣習や紙帳票、FAX発注が色濃く残っています。
特に布製品の下請け・OEM現場では「熟練工の勘と経験」が重視され、デジタル印刷や品質管理システムの普及は一部に限られています。
しかし、時代は確実に動いています。
バイヤー側も熟練担当者から若手・女性バイヤーへと主体が変わり、「サスティナブル調達」「一貫したデジタル管理」など新たな購買基準が浸透しつつあります。
昭和のやり方に固執している工場は、やがて脱落せざるを得ません。
サプライヤー側も「防炎B1認証」や「昇華印刷」などに素早く対応できる体制を作り、デジタル化の波に乗ることが生き残りには不可欠です。
現場からのデジタル推進のヒント
突然デジタル化を叫んで現場が動くことはありません。
まずは受発注のデジタル化、在庫管理の見える化、小ロット試作の短納期体制…小さな部分から一歩踏み出しましょう。
バイヤーとサプライヤーが「現場レベルでの使い勝手改善」を対話できる関係構築も重要です。
OEM提案時には「今後のサスティナブル調達体制も視野に」という一言を添えると、より強固な信頼を勝ち取れます。
OEMバイヤー・サプライヤーへの現場からのメッセージ
これからのリユーザブル布バックドロップOEMは、「高品質な防炎性能」と「目を惹く高発色」を両立しながら、「何度でも使える使いやすさ」、そして「業務効率化」を提案することが鍵です。
OEM調達・購買担当に求められる視点は初期コストだけでなく、ライフサイクル全体のコスト・環境対応力・現場映え・メンテナンス性です。
いま、OEM市場をリードするのは「昭和の古臭さから一歩踏み出し、最新技術・サスティナビリティ・現場目線のバランスを重視」できる企業です。
サプライヤーは、防炎B1認証と昇華印刷の技術提案だけでなく、「使えば使うほど良さが分かる」ユーザー体験を前面に打ち出してください。
バイヤーは「これを使うことで、どんな運用改善・コストメリットが得られるか」を論理的に提案し、現場や上層部の心を動かしましょう。
現代の製造業は、激しい環境変化と厳しい競争にさらされています。
その中で生まれたリユーザブル布バックドロップの進化は、調達・生産・品質管理・現場運用の知恵が詰まった結晶です。
業界の未来をともに切り開いていきましょう。
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