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地方企業が展示会をきっかけに全国販売へ展開するステップ設計

目次
はじめに:地方企業が全国市場へ打って出る意義
地方企業が自社の製品や技術を全国に広めていく。
この挑戦には多くの壁とチャンスが共存しています。
近年、地方の製造業者が持つ高い技術力や独自資源が、都市圏や全国規模の市場から注目されています。
しかし、「良いものを作れば売れる」という時代は既に過去のものです。
今は、製品の付加価値やストーリー、売り方の工夫、そして販路開拓の巧拙が大きな差を生みます。
中でも「展示会への出展」は、地方企業が自社の強みや存在を全国のバイヤーやサプライヤー、エンドユーザーにダイレクトに訴求し、販路拡大への一歩を踏み出す絶好の機会です。
この記事では、展示会を活用して地方企業が全国販売を実現するためのステップ設計を、現場目線かつ実践的に解説していきます。
なぜ今、展示会出展が販路拡大のカギなのか
対面コミュニケーションの価値
ネットを活用した営業活動が広がった現在でも、産業財を扱う製造業では「展示会」の持つ意味が衰えることはありません。
なぜなら、BtoBビジネスでは製品の質感や実績、説明力が重要視され、バイヤー・エンジニア同士の直接対話を通じて初めて信頼が構築される面が大きいからです。
地方企業の多くは、地元や一部地域でしか認知されていない中小企業が主です。
そのため、全国規模での信頼獲得や商流構築には、展示会という場で「新しい取引先との接点創出」や「技術力・独自性の発信」が欠かせません。
アナログな業界性がチャンスに転化する理由
製造業界は「昭和型アナログ商習慣」が根強く残り、昔ながらのフェイス・トゥ・フェイスによる情報交換や紹介文化が主流です。
このため、地方企業にとっても「直接会って話す」展示会は、デジタル化社会の中でも依然として強い効果を発揮します。
アナログな価値観に合わせた作戦が、結果的に新規開拓の突破口となるのです。
展示会出展前に整えておくべき3つの「基盤」
1.商品開発・改良の現場目線
展示会で全国のバイヤーを惹きつけるためには、単に既存製品を並べるだけでは心を動かせません。
「何がウチの強みなのか?」「どう差別化できるか?」を事前に徹底的に棚卸ししましょう。
現場の声やクレーム事例も洗い出し、改良モデルや用途拡大提案も用意することで、商談時にその場で共感が得やすくなります。
2.自社PR資料と販促ツールの整備
バイヤーは短い時間で何十もの企業を回ります。
ゆえに、
・一目で要点が伝わるカタログ
・導入型ストーリーや現場写真
・QRコードで動画やウェブに誘導
など、簡潔かつ印象的なツールを準備しましょう。
また、外国人の来場も増えているので、英語表記の資料準備もおすすめです。
3.即答できる営業・技術チームの育成
商談現場では「技術的な詳細」「納期・コストメリット」など様々な質問が飛んできます。
技術担当者や生産現場リーダーもチームに加え、即答力を高めることでバイヤーの信頼度は一気に高まります。
当日運営のポイント:バイヤー目線で考える現場重視アプローチ
バイヤーはなぜ地方企業に興味を示すのか?
実は大手企業・商社バイヤーの中には“まだ見ぬ逸材”を探すアンテナの高い担当者が多くいます。
なぜか?
それは、既存取引先だけでは実現しにくい「新特殊品」「小ロット対応」「独自コストダウン」などを、地方企業に期待しているからです。
つまり、展示会はバイヤーにとっても“新しい武器探し”のための場なのです。
「現場×課題解決型トーク」でリードを引き寄せる
商談の際は「御社でお困りの〇〇は、当社ならこの方法で…」と現場課題に寄り添った切り出しが効果的です。
そのためには、
・過去の導入事例を交えたストーリー
・ユーザー評価・実データ
など、机上の理屈だけでない「現場で使われている事実」を前面に出しましょう。
名刺交換後の“即フォロー”で商談化率が変わる
展示会後は情報が氾濫しがち。
1~2日以内に御礼メール+追加資料送付、オンラインミーティング打診など、迅速なフォローが効果を生みます。
「数日経ってからのお礼」では他社に埋もれてしまうのでスピードが要です。
展示会後の“全国展開”ステップ設計
リードの優先順位と選別
展示会で得た名刺の中から、
・購買決裁権を持つバイヤー
・技術導入を希望するエンジニア
・代理店・商社ルート候補
など、案件化が早い・規模が大きいリードをピックアップします。
次にメール、電話、必要に応じて直接訪問も検討し、見込み度合いによってフォローの頻度や方法を変えます。
特に大企業の場合は複雑な意思決定フローが存在するため、「決裁者は誰か」「サプライヤー登録基準は?」など徹底して情報収集をしましょう。
全国展開への販路ステップ
1. 全国に拡がる特定業界の専門展示会に連続出展
2. 得意エリアでの代理店や営業パートナーの開拓
3. ウェブ販促や業種別マッチングサイト活用(オンラインとオフラインの併用)
4. OEM・共同開発案件への挑戦
これらのステップを踏むことで、徐々に“地方発全国規模”の信頼・販路を獲得していきます。
アナログ→デジタル移行のリアル実例
事例:中堅機械メーカーA社の全国展開シナリオ
数十人規模の機械加工業A社は、長年地元密着で事業を営んでいました。
しかし、後継者が「全国販売の道を模索したい」と考え、まずは地方専門展示会に単独出展。
その後、そこで知り合った大手商社のバイヤーからのフィードバックを受け、最終ユーザー向けのベンチマーク調査やカスタマイズ実演など、現場寄りのアプローチに舵を切りました。
同時に、ホームページ強化やSNSでの加工動画発信などデジタル施策も導入し、全国からの引き合いが急増。
ここで重要なのは、展示会でのリアルな出会いが「最初の信頼の芽」を作り、その後のデジタル化戦略で芽が全国へ大きく育ったことです。
まとめ:地方発の価値を全国へ―今こそ現場力と行動力の融合を
日本のものづくり現場には、地方ならではの技術、ストーリー、現場主義が息づいています。
しかし、それだけでは全国に広がることはありません。
現場の知恵と課題解決目線を強みに、時にはアナログ、時にはデジタルの手法を組み合わせることで初めて、地方発の「価値」を全国に届けることができます。
展示会はその絶好のスタートライン。
変化を恐れず一歩を踏み出す――この姿勢こそが、製造業の未来と地方企業の成長を切り開くカギです。
これから全国展開を目指すすべての製造業関係者の皆様。
現場目線とバイヤー思考の両輪で、御社ならではの価値を日本中に届けていきましょう。
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