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壁面収納システムOEMが施工時間を半減させるツールレスレールマウント方式

目次
壁面収納システムOEMが施工時間を半減させるツールレスレールマウント方式とは
壁面収納システムは、製造現場やオフィス、住宅、さらには店舗など多岐にわたる分野で導入が進んでいます。
とくに近年、働き方改革やDX推進の文脈で「省スペース化」「効率化」「可変性への対応」が求められる中、壁面収納の機能性に新しい風が吹いています。
従来のアナログな工場や製造業の現場でも、収納効率や設備の設置・改修にかかる工数をいかに減らすかは永遠のテーマです。
そんな中、革新的な「ツールレスレールマウント方式」を採用するOEM製品が、施工時間を劇的に短縮するソリューションとして注目されています。
この方式がもたらす業界へのインパクトや、実際の現場での使われ方、導入による効果について、製造業20年超の現場経験を踏まえ、わかりやすく解説します。
伝統的な壁面収納の施工課題─昭和体質の現場に根付いた非効率
従来の収納システムのデメリット
かつて主流だった壁面収納システムの多くは、部品点数が多く、施工には必ず工具が必要でした。
ネジやボルトでそれぞれの部材を固定するため、必然的に作業が煩雑になります。
とくに商品棚や工具ラック、仕切り棚など、重さや安全性を考慮してしっかりと固定する必要がある現場では、一人で作業するのが難しく、複数名でのチーム施工が前提でした。
これでは、日々変化する生産ラインや、レイアウトのたびに手間が発生します。
さらに、施工ミスや勘違い、部品の不足があれば、やり直しによる時間の浪費やリワーク(手直し)、ミスによる事故のリスクも高まります。
昭和から続くアナログな現場では、「時間はかかって当たり前」「棚の取り付けには熟練者がいる」といった文化が、こうした状況を固定化してきました。
この“後回しになる非効率”が、本来の生産性向上やコスト削減を阻害しているのです。
購買・調達側から見た課題意識
購買やバイヤーの立場からみても、従来型収納システムの「施工手間」と「部材種類の多さ」は頭の痛い問題です。
なぜなら、部材が多いほど管理コストがかかり、部品の納期遅延がそのまま現場全体の稼働遅延に直結してしまうからです。
加えて、頻繁なレイアウト変更や新製品ラインへの対応が求められる現代の製造現場では、追加工・設置替えのたびに施工コストと工数が膨らみます。
調達現場からみれば「もう少し何とかならないか」というニーズがこれまでくすぶり続けていたわけです。
ツールレスレールマウント方式とは─施工工数50%減を実現する発想
特長と原理─なぜ工具が不要なのか
ツールレスレールマウント方式とは、名前の通り「工具を使わずに部材を取り付け可能なレールシステム」です。
壁面に専用レールを取り付け、その溝やクリック構造に対して棚やフック、ストッパーなどの部品をワンタッチで装着できる仕組みとなっています。
代表的な方式には、以下のようなものがあります。
・レール内にばね仕掛けのストッパーがあり、押し込むだけでロックされる
・フック形状がレールの細い溝にはまり込む構造(吊り下げ式)
・棚受け金具をレール内スライドさせて位置決め後、ワンタッチでロック
こうした仕組みによって、「ネジ締め」「ドライバー作業」「六角レンチ」などの工具操作や、細かい部品取り扱いが完全になくなります。
結果として、1箇所あたりの設置に従来比で半分以下の時間ですむだけでなく、「誰が作業しても品質が一定になる」という副産物も得られます。
OEMビジネスでの導入意義
ツールレスレールマウント方式に対応した壁面収納OEM製品は、各メーカーが自社ブランドで展開しやすい特徴があります。
・レール本体や棚受け、関連パーツがモジュール化されていて在庫管理が容易
・施主やユーザーの要望で多様なカスタマイズや色替えに迅速対応できる
・マニュアル化しやすく、技能伝承や多拠点展開もスムーズ
OEMサプライヤー側から見れば、得意先の購買・バイヤーが求める「納期短縮」「コストダウン」「現場柔軟性」という3大要素のすべてに対し、高い付加価値を訴求できるアイテムなのです。
現場で実感するメリット─アナログ現場からの「半減」体験談
生産ライン立ち上げ工事での時間削減
筆者が実際に経験した事例を紹介します。
新製品の量産に向け、作業台や部品棚など合計20か所の壁面収納設置を計画した工事現場で、従来方式からツールレス方式への切り替えを実施しました。
従来方式では2人1組で、1か所あたり平均15分。
20か所で合計600分(10時間)が必要でした。
しかし、ツールレス方式では1人でも8分、合計でわずか160分(2.7時間)しかかかりません。
しかも全て高所作業なしで進行でき、想定外の部品欠品やミスも激減しました。
「現場が1日早く動けた」「残業が半分になった」という声は、今も忘れられません。
仮設・増設・撤去もワンタッチ
製造現場は、繁忙期や製品サイクルの変更、班編成の見直しなどで、収納や作業エリアを頻繁に動かします。
そのたびに職人を呼んで付け替えたり、設計図を描き直す手間が発生していました。
ツールレス方式なら「取り外し→場所移動→再設置」が本当に数分で終わります。
結果的に、現場の応用力やレイアウト設計の自由度も格段に高まり、工事後のトラブル対応やクレーム減にも繋がりました。
OEM製品の採用がバイヤー・サプライヤー両者にもたらす価値
バイヤー(調達側)が得られる競争力
購買・バイヤーの視点でみると、ツールレスレールマウント方式に対応したOEM壁面収納は、自社の現場改革を大きく後押ししてくれるアイテムとして魅力的です。
・「設置工数半減⇒人件費削減」「工程短縮⇒生産リードタイム短縮」
・事故・ミス・リワーク減少による、全体コスト構造の見直し
・現場の属人化・マンパワー依存からの脱却
・現場の声に即応できる柔軟なレイアウト変更=業務効率の向上
サプライヤーにも現場改善を求められる現代では、「課題を構造から解決できる部材」を優先採用するのは当然の流れです。
OEMサプライヤーが提案できる付加価値
逆にサプライヤー側からみると、OEM製品にてこうしたツールレス方式をいち早く取り入れれば、「現場改善のプロ」として顧客企業からの信頼を勝ち取る近道になります。
・在庫管理しやすい標準化部品で、調達・納品ミス激減
・施工工数の明確な削減提案ができる(定量的に“半減”を証明)
・納期がタイトなプロジェクトでも柔軟に対応可能
・自社ブランドとして差別化しやすい(提案営業の武器になる)
バイヤーの期待を理解し、その一歩先をいく提案力が、OEMビジネス拡大の原動力になるのです。
壁面収納を“工数面”から見直す新しい視点と今後の展望
昭和の職人技に頼る時代からの脱却
今なお製造業の多くの現場には、「ベテラン頼み」「人が動けばなんとかなる」という精神論が息づいています。
ですが、人手不足や高齢化、現場の多様化が進む今こそ、工程設計の段階から“ムダな作業ゼロ”を目指す視点への転換が求められています。
壁面収納システムに代表される「ツールレス施工」は、その象徴的な一手だといえるでしょう。
本当に価値ある製品は、「誰でも安全に、効率よく、再現性高く」使えること。
現場改善のプロとして、そうしたアイテムを採用・提案できてこそ、バイヤーやサプライヤーの真価が問われるのです。
ラテラルシンキングで次代の“製造現場”を設計する
昭和型産業の“慣習”や“常識”に安住するのではなく、抜本的な構造改革を「部品選定」「システム設計」「省人化推進」の現場目線から考える。
壁面収納の進化は、その入り口です。
今後は、IoTやAIといった最新技術がさらに組み合わされ、「収納の最適配置自動化」「現場の棚レイアウト自動診断」などにも裾野が広がる可能性があります。
OEM品選定や部品開発のひとつひとつにも、「道具不要・誰でも即設定可能」というラテラルな発想をもって臨みましょう。
これが、製造業・調達現場で働くみなさんが、変革の最前線を切り拓く鍵となります。
まとめ─“施工時間半減”の力を活かし、現場に新たな地平を開く
壁面収納システムのOEM製品が採用するツールレスレールマウント方式は、現場そのものの効率性・安全性を根本から変えるイノベーションです。
「施工時間半減」「現場負担大幅減」「誰でも高品質設置」──この3つを両立する部品選定や提案を通じて、現場の改善に貢献することは、バイヤーにもサプライヤーにも等しく必要な姿勢です。
製造業のプロとしてラテラル思考を働かせ、新しい収納システムの開発・活用・提案に積極的に取り組みましょう。
そうすることが、成熟した日本のものづくり現場を、次なる発展へと導く原動力となるのです。
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