ネックゲーターOEMで紫外線と虫刺されを防ぐUPF50+ストレッチ素材

ネックゲーターOEMで紫外線と虫刺されを防ぐUPF50+ストレッチ素材

はじめに：ネックゲーターOEMの今～なぜ今、求められるのか？～

2020年以降、アウトドア需要の高まりや作業現場の環境配慮の強化を背景に、ネックゲーターに対する注目度が飛躍的に高まっています。
特に、OEM（Original Equipment Manufacturer：相手先ブランド名製造）としてのニーズは、アパレル業界だけでなく建設や農業、製造工場向けにも広がっています。
その理由は、紫外線対策と防虫対策を両立できる機能性素材、さらにブランドごとの独自デザイン・仕様への対応力です。

どうしても昭和の空気が残る日本の製造業ですが、安全衛生の観点から紫外線や虫刺されリスクへの配慮はすでに時代の要請と言えるでしょう。
これまでは作業着で肌を覆うだけでしたが、現場の生の声を拾えば「顔や首周りのケアも当たり前」となりつつあります。

この記事では、OEM供給において失敗しがちなポイントや、最新素材UPF50+・ストレッチ機能を持つネックゲーターの導入メリット、その現場目線の利便性、そしてこれからの製造業サプライチェーンにおける価値について深掘りしていきます。

UPF50+ストレッチ素材とは？

UPFとは何か？

UPF（Ultraviolet Protection Factor：紫外線保護指数）は、衣類やファブリックがどれだけ紫外線を遮蔽できるかを示す国際的指標です。
UPF50+は「有害な紫外線の98％以上をブロックする」という、高い性能基準を表しています。

従来の綿やポリエステル素材とは比較にならない防御力を持ち、労働安全衛生法に定められた熱中症対策や、UV対策が追加された法令・規定にも合致します。
現場作業者やアウトドアワーク、あるいはスポーツ用途でもすでにスタンダードになりつつあります。

ストレッチ素材の技術革新

最近のネックゲーターOEMは、単なる「日よけ布」ではありません。
2WAY、4WAYといった全方向ストレッチ、通気性と吸汗速乾、肌触りへのこだわりなど、テキスタイル技術の進歩が詰まっています。

ストレッチ素材は、着用時の圧迫感を減らし、首や顔へのフィット感と可動性の両立が可能です。
長時間の装着でもズレにくく、不快な蒸れや締め付け感がありません。

特筆すべきは、海外高級ブランドも採用するマイクロファイバーや、高機能ポリエステル複合糸を使った日本メーカー独自の素材です。
これらは肌当たりが抜群で、低刺激・防臭・抗菌性にも優れています。

OEMで失敗しないためのポイント

スペック要求だけでは足りない

OEMにありがちな失敗は、単に「UPF50+でストレッチ」と伝えるだけで、実際の現場要望や使用環境を反映できていない点です。
カタログスペックだけで発注してしまうと、「サイズが合わない」「蒸れて使いにくい」「洗濯耐久性が不足」「コストだけ高い」といった問題が必ず発生します。

例えば工場や物流現場では、夏場の高温・多湿・埃や油にまみれる環境でのテスト、農業や建設分野では汗や泥、水分をしっかり排出できるか、長時間装着しても肌荒れしないかといった視点が必須です。

現場目線のヒアリングが成功のカギ

OEMサプライヤー側が現場に入り、ユーザーの着用状況を実際に観察し、フィードバックを得ることが大前提です。

どんな作業姿勢か
装着/脱着（着け外し）の回数や方法
洗濯頻度/方法（業務用？家庭用？）
混用されるPPE（個人防護具）やメガネ、ヘルメット等との干渉
上記をリアルにイメージし、生産サイドと綿密にすり合わせをしておくことで、失敗OEMのリスクは大きく減少します。

虫刺され対策と現場価値

虫刺されリスクは意外と大きい

工場、倉庫、農業、建設など多くの屋外・半屋外現場では、特に夏場になると蚊、ブユ、アブ、蜂などによる虫刺され被害が発生します。
これが二次感染症やアレルギー反応、時には作業中断にまで発展します。
作業効率や安全性、生産性ロスを考えたとき、現場で「首まわりまでを覆う」防護アイテムがもたらすインパクトは軽視できません。

アップル社やAmazonの物流現場でも、屋外作業者の虫刺されや日焼けリスク軽減策の一環で専用のネックゲーターを配付する事例が増えています。
現代の労務・安全配慮や、ESG（環境・社会・ガバナンス）経営の観点からも、企業として「現場の生声」を起点にした対策が問われるのです。

防虫加工はどこまで有効か？

防虫加工繊維や、忌避剤含浸型のネックゲーターも次世代OEMでは選択肢として増えています。
忌避剤にはアース製薬やスズキ化学工業などの認証済み薬剤を繊維にしみ込ませたタイプや、天然ハーブ由来成分を使ったECO対応素材などがあります。

ただし、実際の屋外現場ではすぐに洗濯・汚損されるため、「持ちの良さ」や「アレルギー反応の有無」など細やかなチェックが欠かせません。
このような点も踏まえ、OEM発注時はスペックシートや物性表だけでなく、「現場テスト」や「長期連続試験」のデータもセットで取得するのが業界最新トレンドです。

サプライチェーンにおけるOEM戦略の進化

なぜ自社オリジナル品を作るべきなのか

昭和型の調達では、カタログ既製品をできるだけ安く仕入れるという考えが根強く残っています。
しかし大量消費と低価格優先の時代は終焉し、安全、健康、差別化、作業効率、ひいては現場従業員のロイヤリティ向上（満足度向上）が問われるフェーズへと移行しています。

OEMによるオリジナルネックゲーターで、
会社ロゴ/マークを入れる
現場カラー・イメージに合わせる
部署や個人ごとにサイズ調整・名入れを施す
といったカスタム対応ができることで、現場からの「会社に大事にされている」実感や、安全・健康対策への信頼感を高め、離職率低下や採用強化のプラス効果も期待できます。

DX化・デジタル調達時代の新OEMモデル

近年は、クラウド活用による小ロット・短納期OEMも拡大しています。
社内の調達担当者が、自社ブランド向けテンプレートをサプライヤーとオンライン上でリアルタイム設計。
設計変更や現場試着のフィードバックをスピーディーに反映しながら、最適な装着感や耐久性を追求していくモデルが増えてきました。

AIやIoTによる作業者の生体モニタリングや、作業環境データを活用して「どのくらいのUV・熱・発汗ストレスがかかっているか」を可視化し、最適な素材やカッティングデザインを科学的に決定するサプライヤーも現れています。

これにより、各現場ごとの「ベストなネックゲーター」をスピーディーかつコスト競争力高くOEM展開できる時代が到来しています。

ネックゲーターOEM導入の実践ポイント

調達バイヤー・現場責任者が押さえたいチェックリスト

発注前に次のポイントを整理しましょう。

1. 装着シーン・業種特性を明確化（屋外／屋内、ヘルメット併用、メガネ有無など）
2. 必要な機能性（UPF、ストレッチ、吸汗速乾、防虫、抗菌、防臭…）
3. デザイン要素（色・ロゴ／名入れ、サイズ、収納機能等）
4. 洗濯性・耐久性の確認（試作段階での実働テスト必須）
5. コスト・MOQ（最小ロット）のバランス
6. 長期安定供給体制（国内or海外生産、納期信頼性）

現場責任者やユーザー代表と事前に「サンプルお試し着用会」を行い、アンケートやレビューを活用しながら忌憚のない意見を集めることが、満足度の高いOEM実現の近道です。