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インターロック部材の摩耗が安全性を低下させる理由

目次
インターロック部材とは何か
生産現場や工場オートメーションの中で、設備や機械の安全性を担う必須アイテムに「インターロック部材」があります。
これは機械の扉やカバーなどが正しい状態で閉じられていないと動作しない、あるいは作動中は開かないようにする安全装置です。
電気インターロック、機械式インターロックなどさまざまですが、その根底には「作っている人と現場の安全を守る」という重要な役割があります。
今日、グローバルな製造競争の中でも、日本の現場でなおインターロック部材への依存と信頼は非常に高いです。
なぜ摩耗が生じるのか?
インターロック部材は、その性質上、繰り返しの開閉動作や外力にさらされることが多いです。
例えば、機械のカバーを1日に何十回も開け閉めする現場や、不良品取り出しなどで頻繁に操作される場面では、特に消耗が激しくなります。
このような繰り返し動作や、埃・油分などの影響、さらには人為的な衝撃や誤使用によって、金属材料であっても、プラスチックや樹脂製部材であっても、時間とともに摩耗や変形が進行していきます。
摩耗によるインターロック部材への影響
インターロック部材が摩耗すると、一見するとただの「ガタ」や「緩み」に見えるかもしれません。
しかし、そのガタは徐々に動作不良や予期せぬ誤動作につながります。
動作不良の蓄積と重大事故のリスク
例えば、扉が完全に閉じていないのに閉じたと誤認識するセンサ誤作動や、インターロック解除が容易になってしまうなどの症状が生まれます。
現場でよくある「たまに扉を閉めてもランプが点かない」「少し押し込むと解除できる」といった現象もその前兆です。
この状態が長く放置されると、最悪の場合「本来は停止すべきタイミングで機械が停止しない」「保全作業員が機械内部で作業中に動き出す」といった取り返しのつかない事故に発展します。
このリスクを甘くみてはいけません。
安全装置の信頼性低下は、現場全体の安全神話崩壊に直結します。
昭和型アナログ現場に根付く危機感の薄さ
特に、昔からの現場では「使えるうちは使う」「調子が悪ければ叩けば直る」といった風潮がいまだ根強いです。
しかし、現代の製造現場で求められるのは、デジタル化、IoT化だけではなく、アナログ部材も含めたトータルな安全基盤の高次元維持です。
摩耗したインターロックを「まだ大丈夫」と見逃すことは、昭和型の現場マインドの危険な名残と言わざるを得ません。
バイヤー・サプライヤーから見た摩耗対策のポイント
現場で発生するインターロック部材の摩耗については、調達・購買担当者や、部品を供給するサプライヤーも深く意識する必要があります。
バイヤーの観点:コストと安全性のバランス
部材調達において「安価なものを大量に」という発想が根強くあります。
しかし、インターロック部材だけはコストダウン一辺倒では危険です。
安全評価基準や実績、摩耗特性試験データなど、実用的な品質保証体制と組み合わせた購買戦略が不可欠です。
また、交換周期やメンテナンス性を意識した設計対応、現場からのダイレクトなフィードバックを得る調達体制も重要です。
「現場で摩耗が早い部分は、どこか?」「実際に事故予防につながるような提案ができているか?」という観点をバイヤー自身が持つ必要があります。
サプライヤーの観点:バイヤーが何を求めているか?
サプライヤー側もただ部品を供給するだけでなく、安全基準への対応、摩耗部品の定期納入制度、現場への摩耗診断サービスなど、新たな付加価値の提供が期待されています。
バイヤーが安全性評価を重視している理由、現場で生じる“ヒヤリハット報告”の真意などを良く理解し、それに応じた技術提案がサプライヤーの差別化ポイントとなります。
摩耗を早期に察知する方法:現場の知恵と最新技術の融合
摩耗による危険は、目視チェックや定期点検である程度の早期発見が可能です。
しかし、現場の多忙さや“慣れ”による見落としも少なくありません。
点検マニュアルの刷新
点検項目として「ガタツキ」「摺動時の引っ掛かり」「線材欠損」「センサー反応の遅延」など、摩耗のサインを書面・動画で明確に共有しましょう。
また、5S活動や見える化、点検キットなど、現場で負担なくチェックできる工夫も欠かせません。
IoTやセンサーによる摩耗モニタリング
最近では、インターロック部材の動作ログを自動収集したり、扉開閉回数のカウント、摺動抵抗変化のセンサ監視など、DX技術の導入事例も増えてきました。
こうした「データで摩耗進行を見える化」する取り組みは、中小規模の工場でも導入しやすいコスト帯で拡がりつつあり、今後ますますスタンダードとなっていくでしょう。
万が一の事故を未然に防ぐ現場改善と教育の重要性
摩耗に起因したインターロック不良は、担当者が意識して点検・整備・交換のサイクルを回していくしか根本対策はありません。
昭和時代のように「経験と勘」に頼らず、「標準作業」「記録と見える化」「教育プログラムの定期実施」を徹底しましょう。
また、実際に起きた事故例やヒヤリハットを教材化し、「なぜインターロック部材の摩耗を放置してはいけないのか」を全員が納得感をもって学び直す機会づくりが重要です。
それが最終的に現場全体の安全マインド向上と、さらなる設備稼働率・生産性向上へとつながります。
まとめ:インターロック部材の摩耗対策こそ安全経営の基本
インターロック部材の摩耗が進行すると、現場社員や作業員の「命」と「事業継続」を脅かす重大な危険因子となります。
摩耗をリスクとして明確に捉え、現場・購買・サプライヤーが一体となって「安全を支える部材管理」へと進化させましょう。
これからの製造業にとって、「昭和型の安全観」はもはや通用しません。
デジタルの力と現場力、そしてラテラルシンキングで生まれる新しい視点を駆使し、常に現場“最前線”から真の安全経営を追求していきましょう。
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