製造業の購買担当者がAIにかわることってあり得るの?
スマートフォンやタブレットを常時身につけている若者が増えている今日、工場の現場でもウェアラブルデバイスの活用が進みつつあります。
本記事では、大手自動車メーカー工場でスマートグラスを活用した事例から、作業効率と安全性の向上効果について紹介します。
自動車メーカーのエンジニアリング部門では、作業マニュアルや図面を見ながら現場作業を行うケースが多く見られます。
従来この作業では携帯端末を使いながら作業を行うため、手持ち状態で図面見ながらの作業姿勢が好ましくないという課題がありました。
そこで同メーカーではスマートグラスを導入し、図面データや作業マニュアルをグラスディスプレイ上に表示するシステムを構築しました。
作業者は両手で作業できるため作業効率が上昇し、図面を見るために身をよじる必要がなくなり安全性も向上しました。
さらに生産現場では、アセンブリライン上で部品確認や集合作業をスマートグラスを活用して実施しています。
部品異常時の検知から修正作業までを担当者に誘導し、品質管理の効率化を図っています。
一方ロボット操作現場では、システム画面をグラスディスプレイに表示し、手元作業と目視作業を並行して行う体制としています。
ロボットメンテナンス時の作業マニュアル表示や故障内容確認などに威力を発揮しているそうです。
工場現場ではIoT技術を駆使した生産管理システム導入も進み、スマートグラスを活用することで生産データと作業内容をリアルタイムに紐付ける仕組みも構築されつつあります。
製造業者にとってウェアラブルデバイスは新たな生産性向上の鍵となる技術の1つだといえるでしょう。
調達購買業務の効率化だけでなく、システムを導入することで、コスト削減や製品・資材のステータス可視化のほか、属人化していた購買情報の共有化による内部不正防止や統制にも役立ちます。