製造業の購買担当者がAIにかわることってあり得るの?
国内の中小企業にとって購買管理は大切な経営課題の1つです。特に原材料や部品の調達では、仕入先を正しく選定・管理することで大きなコストダウンが実現できます。しかし、資源が限られる中小企業にとってベンダー管理は大変重要なのに手間取る作業となっています。
この記事では、中小企業がベンダー管理を効率良く行うためのポイントをいくつか紹介します。最初に重要なのは、調達する品目や仕入先ごとの情報をデータベース化することです。品目毎の仕入れ価格、納期、品質データを始めとする仕入先情報をシステマティックに管理することで、後で活用しやすくなります。
次に注目したいのが、調達会議を定期的に開催することです。例えば季節ごとに品目別・部署別の調達計画を立て、仕入先から見積もりを取り比較する場を設けることで、より安価かつ迅速な仕入れが可能になります。会議では品質面でのトラブルも共有し、信頼できるベンダーとそうでないベンダーを見極められるでしょう。
調達会議の結果をデータベースにフィードバックすることで、過去のデータが基になります。加えて、品質面でトラブルがあった仕入先に対しては一定期間処分する、正当性のあるクレームへの対応を求めるなど、管理レベルを強化していけるでしょう。
コスト面では、受注規模が大きい品目や信頼できる仕入先に対しては、価格交渉や期間限定の値引きなど、価格アップネゴシエーションを積極的に行いましょう。一方で、品質リスクが高い、手間がかかる仕入先に対しては、代理店を利用するなどの対策も検討すべきでしょう。
ベンダーマネジメントは継続的な取り組みが求められますが、データベースを活用した管理と定期的な調達会議により、中小企業にとってもコストダウンと効率化が図れるでしょう。購買力の向上で競争力付けにつながります。
調達購買業務の効率化だけでなく、システムを導入することで、コスト削減や製品・資材のステータス可視化のほか、属人化していた購買情報の共有化による内部不正防止や統制にも役立ちます。