- お役立ち記事
- OpenCV 3による画像処理の基礎とプログラミング実践講座
月間77,185名の
製造業ご担当者様が閲覧しています*
*2025年2月28日現在のGoogle Analyticsのデータより

OpenCV 3による画像処理の基礎とプログラミング実践講座

目次
はじめに
製造業の現場において、画像処理技術は不可欠な要素となっています。
品質管理や自動化、さらには生産性の向上を追求する上で、画像処理技術の理解と活用は避けて通れない道です。
そこで、本記事では、OpenCV 3を用いた画像処理の基礎と、実際にプログラミングを行うための実践的な講座内容をお届けします。
初心者の方でも理解しやすいように、第一歩としての基礎知識から具体的なプログラミングの手順まで、現場目線で解説します。
OpenCVとは
OpenCVの概要
OpenCV(Open Source Computer Vision Library)は、コンピュータビジョン分野で広く用いられているオープンソースのライブラリです。
もともとはインテルが開発し、その後オープンソースコミュニティによって進化を遂げてきました。
画像や動画の解析、機械学習、物体認識など、様々な用途に対応しており、多くの言語で利用可能です。
OpenCV 3の特徴
OpenCV 3は、その前バージョンに比べて、機能の拡充やパフォーマンスの向上が図られています。
特に並列処理の最適化や新たなアルゴリズムの導入により、リアルタイムでの画像処理が可能になりました。
また、C++ APIの強化により、プログラミングの容易さが向上し、より多くの開発者が簡単に活用できるようになっています。
画像処理の基礎知識
画像の基本構造
画像は、通常、ピクセルと呼ばれる小さな点の集合体として構成されています。
各ピクセルは色を表現するためにRGB(赤、緑、青)の3つの値を持ち、この値の組み合わせによって多彩な色が表現されます。
グレースケール画像の場合は、単一の輝度値で構成され、色情報は持たず、明るさのみが表現されます。
パターン認識とフィルター
画像処理において、特定のパターンを認識することは非常に重要です。
このために、様々なフィルターが使用されます。
例えば、エッジ検出フィルターによって、画像内の物体の輪郭を強調することができます。
OpenCVには、Sobelフィルターやラプラシアンフィルターなど、多数のフィルターが用意されています。
プログラミング実践
環境構築
まずはOpenCV 3を使用するためのプログラミング環境を整える必要があります。
Pythonを用いる場合、Anacondaを使用すると簡単に環境構築ができます。
以下の手順でセットアップを行います。
1. Anacondaを公式サイトからダウンロードしてインストール。
2. ターミナル(またはコマンドプロンプト)を開き、次のコマンドを実行して仮想環境を作成。
`conda create -n opencv_env python=3.6`
3. 作成した仮想環境をアクティブにする。
`conda activate opencv_env`
4. OpenCVをインストール。
`conda install -c conda-forge opencv`
画像の読み込みと表示
環境が整ったら、基本的な画像の読み込みと表示を試みましょう。
以下のコードを実行してみてください。
“`python
import cv2
# 画像の読み込み
image = cv2.imread(‘path_to_image.jpg’)
# 画像の表示
cv2.imshow(‘Display window’, image)
cv2.waitKey(0)
cv2.destroyAllWindows()
“`
このコードでは、指定したパスの画像を読み込み、ウィンドウに表示しています。
`cv2.waitKey(0)`を使用すると、任意のキーが押されるまでウィンドウが保持されます。
画像の加工
次に、画像の加工を行います。
例えば、画像をグレースケールに変換してみましょう。
“`python
# グレースケールへの変換
gray_image = cv2.cvtColor(image, cv2.COLOR_BGR2GRAY)
# 加工後の画像の表示
cv2.imshow(‘Grayscale Image’, gray_image)
cv2.waitKey(0)
cv2.destroyAllWindows()
“`
このコードを実行すると、元のカラー画像がグレースケールに変換され、表示されます。
エッジ検出
画像処理のよくある応用例として、エッジ検出があります。
Cannyエッジ検出を用いて試してみましょう。
“`python
# Cannyエッジ検出
edges = cv2.Canny(gray_image, 100, 200)
# エッジ検出後の画像の表示
cv2.imshow(‘Edges’, edges)
cv2.waitKey(0)
cv2.destroyAllWindows()
“`
エッジ検出によって、画像の輪郭が白い線として強調されます。
実践的な応用例
製造業への応用
製造業界では、画像処理技術が品質管理や不良品検出に活用されています。
例えば、製品の寸法検査に画像処理を用いることで、微細なズレも検知することが可能になります。
また、ライン上の製品の位置検出を行うことで、ロボットアームの正確なピッキングに貢献します。
異常検知システムの構築
製造工程において、異常検知は欠かせない要素です。
画像処理を用いて製品の欠陥を自動で検知するシステムを構築することで、人手に頼らずに高精度な品質管理が可能となります。
機械学習との組み合わせにより、異常パターンの認識精度をさらに向上させることが期待できます。
まとめ
OpenCV 3を活用した画像処理の基礎から、実践的なプログラミング手法までを紹介しました。
製造業の現場において、画像処理技術は非常に有用です。
業務の効率化や品質向上を目指す方にとって、今日紹介した内容が一助となれば幸いです。
今後もこれらの技術を応用し、さらなる発展を目指しましょう。
資料ダウンロード
QCD管理受発注クラウド「newji」は、受発注部門で必要なQCD管理全てを備えた、現場特化型兼クラウド型の今世紀最高の受発注管理システムとなります。
ユーザー登録
受発注業務の効率化だけでなく、システムを導入することで、コスト削減や製品・資材のステータス可視化のほか、属人化していた受発注情報の共有化による内部不正防止や統制にも役立ちます。
NEWJI DX
製造業に特化したデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現を目指す請負開発型のコンサルティングサービスです。AI、iPaaS、および先端の技術を駆使して、製造プロセスの効率化、業務効率化、チームワーク強化、コスト削減、品質向上を実現します。このサービスは、製造業の課題を深く理解し、それに対する最適なデジタルソリューションを提供することで、企業が持続的な成長とイノベーションを達成できるようサポートします。
製造業ニュース解説
製造業、主に購買・調達部門にお勤めの方々に向けた情報を配信しております。
新任の方やベテランの方、管理職を対象とした幅広いコンテンツをご用意しております。
お問い合わせ
コストダウンが利益に直結する術だと理解していても、なかなか前に進めることができない状況。そんな時は、newjiのコストダウン自動化機能で大きく利益貢献しよう!
(β版非公開)