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CCC認証が中国向け製品に必要な理由

CCC認証が中国向け製品に必要な理由
はじめに:世界規模で進行する市場の厳格化
製造業のグローバル化が加速度的に進展する中、日本国内だけでなく海外市場へと販路を拡大する企業が著しく増えています。
そのなかで中国は、世界最大級の生産・消費市場として、多くの日本メーカーにとって戦略的に無視できない存在となっています。
しかし、中国市場へ自社製品を輸出する際に真っ先に立ちはだかる壁こそが「CCC認証(中国強制認証制度)」です。
CCC認証を取得しなければ流通も販売も不可能であり、その必要性は単なる”規制”を超えたビジネス上の生命線と言えるでしょう。
本記事では、現場目線で、なぜCCC認証が必要なのか、その本質的な意義や背景、取得に向けて直面する課題と心得ておくべきポイントを詳しく解説します。
CCC認証とは何か?
CCC認証(China Compulsory Certification/中国強制認証)は、2002年より中国政府が施行した製品強制認証制度です。
日本の製造業に馴染みのあるCEマーク(EU)、UL(米国)などの各国規格と同様に、中国市場へ各種工業製品を流通・販売するため「必須」となっています。
認証対象となる製品カテゴリは、家電製品・自動車部品・IT機器・電線ケーブル類・おもちゃなど多岐にわたり、年々追加や更新が進んでいます。
認証取得には、中国当局認可の認証機関(CQCなど)による製品試験・工場審査・書類審査が必須です。
なぜCCC認証が“必須”なのか?製造業マンが読むべき理由
中国向け製品でCCC認証が必要な理由は、単なる「法規制」だけではありません。
工場・調達現場目線で読み解くと、より深い必然性が見えてきます。
1. 入国時の「通関」自体ができない
製造現場ではバイヤーや調達部署が流通ルートを担いますが、CCC認証のラベルまたは証明書の提示がなければ中国税関でストップされ、物理的に製品を輸入できません。
つまり、商談や受注・出荷のすべてが「認証取得前提」となり、調達バイヤー視点では取引先選定の大前提となります。
2. 「信頼性」と「ブランド戦略」の必須要件
中国側サプライヤーや顧客、流通パートナーはCCC認証取得企業(製品)か否かを厳しく確認します。
特に自動車部品や家電のような信頼性重視業界では、CCC取得はサプライヤーとしての“信用創出”そのものであり、未取得企業はサプライチェーンから除外されることも珍しくありません。
3. 安全・品質を保証する国策の一環
中国政府は自国市場の健全化や消費者保護、および事故リスク低減を国家政策で推進しており、CCC認証は「安全・品質管理」の最低ラインとして位置付けられています。
徹底した工場視察や品質文書の確認がセットで求められるため、“昭和的アナログ手法”では乗り越えられないのが現状です。
4. 罰則規定が極めて厳しい
未認証品の輸入や市場流通が発覚すると、製品没収・厳罰・黒リスト掲載といった重いペナルティに直結します。
そのため、サプライヤーの立場から見ても“なあなあ”のやり取りは一切通用せず、ルール順守が生き残りのカギとなります。
CCC認証がもたらす業界動向の変化
昭和から続いたアナログな調達や生産、品質保証のプロセスは、今、根本から変革を迫られています。
実際、CCC認証取得を渋ることで商談から弾かれたり、価格競争で中国・東南アジア企業にライン落ちする事例が私の周りでも増加しています。
先進的なメーカーは、設計初期から「CCC取得を見据えた部材選定・工法設計・ドキュメント管理」にシフトしています。
この動きを支えているのが、工場のIT化・自動化(スマートファクトリー)の普及です。
デジタル化が進む現場ほど、CCC認証の取得速度や申請品質の高さが際立ち、RFP(受注仕様書)段階で差別化材料となっています。
取得までの実践フローと現場の“リアル”
工場長・調達バイヤー・品質保証担当の現場実務として、CCC認証取得のプロセスは以下のような流れとなります。
1.認証対象製品の特定
自社のどの製品がCCC認証必須かを正確に棚卸します。
中国当局の最新リストを逐次チェックし、設計部門との情報連携も欠かせません。
2.申請書類・技術文書の整備
認証機関が要求する図面、回路図、BOM(部材表)、安全性データなどを中国語/英語で用意します。
海外サプライヤー対応のノウハウが乏しい場合、サポート会社・現地ローカルスタッフ導入も有効です。
3.サンプル品提出+製品試験
認証試験向けのサンプルを製造し、各種試験(電気安全・EMC・機能性評価など)に提出します。
国内規格と要求が異なるため、予期せぬ差し戻しや設計変更リスクもつきものです。
4.中国現地工場審査
認証機関スタッフによる製造現場の品質・工程監査が必須です。
合否はその場で判断されることが多く、現場担当者の柔軟な対応力と高度な文書管理が成否の決め手です。
5.認証証書発給・マーキング
全ての段階をクリアすると正式な認証証書が発給され、製品には「CCC」マークの表示が許可されます。
国内工場、サプライヤーどちらで製造されても、出荷前のマーキング・ラベリング手順の徹底が必要となります。
アナログ現場こそCCC認証で変われる理由
日本の製造業、とくに下請け工場や中小企業は従来の「紙・エクセル・電話」で済んだ品質保証・設計管理に甘んじています。
しかし、中国輸出という目的を明確にすれば、以下のような本質的な変化が強制的に起こります。
- 書類のデジタル管理・多言語化の徹底
- 工程・出荷検査フローの標準化と自動化
- トレーサビリティ(部品追跡性)の確保
- 設計段階からの国際規格対応(CCC、CE、UL等)
つまりCCC認証は「やらされる業務」ではなく、“世界品質で勝つための筋トレ”なのです。
従来のやり方を変えられるのは、このような強制力が働く業界構造の「変化」に他なりません。
今後のCCC認証と日本製造業の進むべき道
CCC認証は年々適用製品が拡大しており、時には電子化申請手続きやAIによる書類チェックなど、現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)も加速しています。
サプライヤーとしての競争力を高めるには、単に取得するだけでなく、「いかに速く・確実に・手戻りなく」認証対応できる体制を構築することが肝要です。
将来的には、自社内だけでなく取引先サプライヤーにも認証対応を指導・啓発する、バイヤー的な視点も欠かせません。
強い調達バイヤーは、必ず現場と一体となって認証の壁を突破していきます。
まとめ:CCC認証を“ビジネスチャンス”に変えるために
CCC認証は中国向け製品輸出における「無視できない大前提」であり、日本の製造業全社がその本質を学び直すべき時代を迎えています。
単なる法規対応ではなく、業界全体のレベルアップ、調達・品質保証・現場力向上の絶好の機会です。
“昭和流”の残る現場でも、思い切って一歩を踏み出すこと。
これこそが、未来の製造業・サプライヤー・バイヤーにとって、グローバルで選ばれる日本品質の新たな地平線になるはずです。
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