製造業の購買担当者がAIにかわることってあり得るの?
製品のライフサイクルには「生産」「使用」「廃棄」の段階がありますが、循環型経済ではこれを「生産」「使用」「回収」「再生」というサイクルに変え、資源を有効活用しながら製品ライフサイクルを持続可能なものにしたいと思っています。
製造業では、循環型経済を実現するために次の点を重視していきたいと考えています。
まずは、製品の長期使用を促進する設計が重要です。部品交換の容易さや機能向上の柔軟性を持たせることで、製品の寿命を延ばし、資源利用効率を高められるでしょう。耐久性の高い材料の使用や、修理しやすい modular 設計などがその例といえます。
次に、製品から部品や材料を取り除き、再利用やリユースが可能な設計が求められています。脱着可能な各部品間の接合方法の工夫や、分解しやすい構成とすることで、部品や材料の回収効率向上が期待できるでしょう。分離回収が容易なプラスチックや金属材料の使用も関係します。
さらに重要なのが、回収された部品や材料から新たな製品を製造できる技術です。廃棄物から資源として回収した材料を再生利用し、二次使用が可能となる工程や装置の開発が進んでいると思います。リサイクル材料を使用した新製品の性能と品質を保つことが製品ライフサイクルの持続的な閉じた循環を実現する上で不可欠だと考えられます。
社会の注目が循環型経済に集中するなか、製造業ではこれら設計や技術開発などを通じ、製品ライフサイクル全体にわたる資源利用効率の向上と長期的な製品サイクルの構築に取り組んでいく必要があるでしょう。持続可能な未来を実現するには、全産業が協力し合う体制が不可欠だと強く感じています。
調達購買業務の効率化だけでなく、システムを導入することで、コスト削減や製品・資材のステータス可視化のほか、属人化していた購買情報の共有化による内部不正防止や統制にも役立ちます。