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実例満載!価格維持・品質改善は●●が大事!
今日は価格と品質のバランスについて
さらに詳しくお話をさせていただきます
この図はある
製品の品質の改善
目標とするのはどこかというグラフです
左が値段が下がっていく
右がだんだん値段が上がっていく
上に行けば品質が上がる
下に行けば品質が下がるというグラフです
現場はオレンジの位置にあります
斜めの黒い線の下側が低品質で高価格
上の領域が高品質低価格
これはあくまでも相対的な見方です
目指すところは価格を現状維持で品質を高めたい
現状の品質が75%
これを95%まで引き上げたい
20パーセントの改善です
価格は現状維持したいというパターンです
次、別のグラフをお見せします
これは品質の向上とともに価格も引き下げたい
品質は80%をちょっと下回り
これを95まで引き上げたい
価格は今までの5.3から3.8まで引き下げたい
これはかなりハードなネゴシエーションが必要ですし
改善の取り組みが必要になります
そして3番目
これは品質を高めて
なおかつ価格も引き上げたいというのは
現場の価格で
品質の改善が非常に難しいという製品です
これを少しでも良い品質
耐久性の長いものにするために
値段を多少上がってもいいという判断で
このような目標になりました
この3つのグラフの3番目について話をしたいと思います
今、ご覧いただいた3つのグラフの3番目
値段を引き上げて
なおかつ品質も向上させるということは
それだけ現場の品質が悪かったということですね
これ中国の工場で起きてた話なんですけれども
労働用品として軍手、ヘルメット、マスク、作業着
いろいろなものを買っていました
比較的品質の良いものは
中国でもアメリカの有名な
ブランドのマスクを使っていて
それは当然お値段も若干高めなんですけども
品質も良くて予算内に収まっていた
ところがですね
手袋、作業用の手袋
日本のような
ぴたっとはまる軍手ではなくてですね
溶接工が手にはめるような
手袋を手縫いなんですけれども
縫製が雑でよく、ほつれて破れてしまうということが頻発してました
一週間も持たないというようなことがあったんですけれども
今までどんな話をしてきたか、交渉してきたかっていうと
「とにかく安くしろ」と
年間のコスト削減の金額的な目標だけ決めてしまったため
どんどんどんどん安くしていった結果
品質も一緒に下がってしまって
耐久性も落ちてしまったんですね
結局、最終的にはそんなの危険で使い物にならないと
予算が限られていて
買える手袋の枚数も決まっていたので
足らなくなった分は
作業員が自腹で買っていた
現場から非常に不満があったと
購買は一体何をやっているんだと
使えないものをそれだけ買ってどうするんだと
どんなに安く買っても
すぐ壊れる、全然使い物にならない、危険である、事故が起きそう
そんなものは1円でも払うっていうことに価値、意味はないですよね
そうならないようにするために
もうこれ以上の値下げ交渉はやめましょうと
まずは最低限、品質を高めないと
支払ったお金は全く意味を持たない、価値がない
使える手袋をまず買いましょう
品質は今までの1週間の耐久性じゃ話にならない
最低でも1カ月できれば3カ月
長く使えられて
多少値段が上がってもいい
という判断で取り組みました
今までの10日ぐらいで壊れていたものが
1か月
耐久性が3倍に伸びれば極端な話
値段が2倍になっても支払う金額って場合によっては減る
削減になるっていう可能性もあります
2倍までにしなくても1.5倍の価格にして
耐久性が今までよりも伸びるということであれば
1年間の支払い総額は削減になりますので
十分なコスト削減になるということを理解してもらって
値上げを認めつつ
品質の向上の目標設定を決めて
それで交渉にあたった結果
その値段でそれぐらいの耐久性で作れるという
合意が得られて改善された品質の作業用手袋が買えた
ということがありました
これは自分が中国へ行った
5年前に最初に取り組んだコスト削減
現場では、ないしは購買担当者からは値上げして
現場の満足が得られる品質が果たして本当に作れるのか
という心配もありました
単価だけ引き上げっていうことが一人歩きしてまって
値上げしてコスト削減なんてあり得ない
っていうような考え方をする人がいっぱいいました
でも実際に品質が向上して
耐久性が伸びて
支払い額が目に見えて減るという結果が出た事によって
他の品目、他の原材料についても
そういった取り組みでのコスト削減が
選択肢としてあるということを理解してもらえた結果
私はそれから5年弱、中国で
いろんな改善の取り組みをすることになっていく訳なんですけれども
成功事例の一つだと思ってます
ただ値下げによらない
コスト削減という考え方なんですけれども
品質の向上これは
実はコスト削減では重要な要素であるという一例です
こんな単純な話はそうは多くないですし
日本の国内で調達する
原材料、部品のコスト構造だとか
品質を決定する要因って
複雑でこんな単純な話ではないですし
その品質の基準の決め方もたくさんあります
でも細かく分解してシンプルに考えることによって
解決策、目指す方向性、目標というのは
見えてくると思います
是非皆さんも自分の仕事に当てはめて
何がこれに当てはまって
このような解決策がとれるかっていうのを考えてみたらいいかと思います
今日は以上です
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