製造業の購買担当者がAIにかわることってあり得るの?
Cp/Cpk:製造業での品質管理指数を理解する
製造業では、製品の品質管理は非常に重要です。
CpとCpkは製品の製造プロセスが安定しているかどうかを示す指標の1つとして広く使用されています。
Cp値はプロセス能力指数と呼ばれ、操作平均値と仕様限界値の差を作業標準偏差で割った値です。
値が1を超えれば、製造プロセスは安定していると考えられます。
一方、Cpk値はCp値の前後の規格限界値間の最小値を算出することで、プロセス能力の左右が同じかどうかをチェックできます。
Cpk値が1以上であれば、プロセスは完全に制御されていると言えなければなりません。
Cp和Cpkの概念を実例から説明します。
自動車メーカーのA社では、エンジンのシリンダーボア(シリンダー内径)が規格値の±10μm以内に収まる必要がありました。
100個のシリンダー内径を測定したところ、平均値は100.1μm、標準偏差は3μmでした。
この場合のCp値は(100.1-100)/3=0.33と計算されます。
一方、Cpk値は(90-110)/3=0.67となります。Cp値が1に満たないため、プロセスは不安定で品質のばらつきが大きいと判断されました。
Cpk値も1に未達のため、左右非対称なプロセスだと分かりました。
A社はプロセスの改善が必要だといえます。
以上の例から、CpとCpkは製品の性能分布を表わす指標であり、それらの値からプロセスの安定性と左右の対称性を把握できることが分かります。
製造業ではこれらの値を定期的にモニタリングし、品質の向上とコスト削減を図っていく必要があるでしょう。
調達購買業務の効率化だけでなく、システムを導入することで、コスト削減や製品・資材のステータス可視化のほか、属人化していた購買情報の共有化による内部不正防止や統制にも役立ちます。