製造業の購買担当者がAIにかわることってあり得るの?
近年、我が国のFTA交渉が一気に進展している中、製造業の中小企業にとってFTAの機会は大きい。しかしFTA条項を正しく理解し活用することが難しく、恩恵を十分享受できない企業が少なくない。
FTAのメリットを生かすには、まずは輸出市場や輸入材料に注目したビジネスモデルの変革が重要だ。例えば、自動車部品メーカーA社はFTA交渉国の需要動向を分析し、北米向け高機能部品の生産ラインを新設。関税廃止効果で価格競争力が大幅に上がった。インドネシア向けの衣料品メーカーB社は、同国から安価に輸入できる原料を活用してコストダウンに成功した。
加えて、FTAのルールを正しく理解することも肝要である。製薬メーカーC社はFTA上の品目別上限数量超過で関税を誤って支払い続けていたが、委託したコンサルタントの助けで見落とし部分を発見し、年間数百万円の支出を抑えられた。FTA講習会や外交官からの直接相談も活用した。
製造業はFTAを契機に価値あるノウハウを生み出す機会になり得る。市場・課題に即応した開発力と、正しい知見に基づくフレキシブルな運用が鍵となろう。前向きな姿勢でFTAの恩恵を最大限享受し、成長へと舵を切れるはずだ。
調達購買業務の効率化だけでなく、システムを導入することで、コスト削減や製品・資材のステータス可視化のほか、属人化していた購買情報の共有化による内部不正防止や統制にも役立ちます。