製造業の購買担当者がAIにかわることってあり得るの?
MRPシステムをフル活用することで生産性が飛躍的に向上する
MRP(Materials Requirements Planningの略)システムは、在庫管理や生産計画を自動的に最適化してくれる強力なツールです。MRPシステムを正しく設定し、計画データを精緻に入力していけば、生産計画が立てられ、必要な原材料や部品の在庫状況も把握できます。
しかし、MRPシステムを活用する上で重要なのは、システムだけでなく人との関係も大切にすることです。計画データの入力・修正は生産現場の人が担当しますが、システム設定や動向把握はIT部門が行ないます。両者が協力してシステムを運用していくことで、最大限の効果が発揮されるでしょう。
一社でMRPシステムを導入した事例から、生産性向上効果を検証します。同社では部品調達と組立作業に時間がかかりすぎる問題がありました。MRPシステムを利用して、在庫点検の自動化と需要予測機能を活用しました。さらに生産計画データの正当性検証をIT部門と連携しながら行ない、誤発注を減らしました。
結果として部品調達の遅れが半減。組立ラインでは原因となる部品不足が解消され、生産性は15~20%アップしました。本件から、システムと人の連携が大切であることが伺えます。MRPシステムをフル活用すれば、生産性向上に大きく貢献できるでしょう。
以上、MRPシステムを活用した生産性向上方法について例を交えながら説明いたしました。システムと人の良好な連携管理がポイントだと思います。
調達購買業務の効率化だけでなく、システムを導入することで、コスト削減や製品・資材のステータス可視化のほか、属人化していた購買情報の共有化による内部不正防止や統制にも役立ちます。