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投稿日:2026年8月27日

インボイス登録番号の調べ方|取引先が多いときは全件データとWeb-API

この記事のポイント(結論先出し)

登録番号は「T + 13 桁の数字」で、法人なら T + 法人番号になる[1]。国税庁の公表サイトで確認できるが、一度に検索できるのは 10 件まで[2]。取引先が数十社を超えるなら、全件データのダウンロードか Web-API を使う[3][4]。番号があるかないかで仕入税額控除の扱いが変わるため、受け取った時点で確認する仕組みにしておきたい。

登録番号とは何か

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適格請求書(インボイス)を交付できるのは、税務署長の登録を受けた適格請求書発行事業者だけである[1]。登録されると登録番号が通知され、公表サイトで登録番号や氏名または名称等が公表される[1]

番号の形

登録番号は「T + 13 桁の数字」の形式である。法人番号を有する課税事業者であれば「T + 法人番号」、それ以外の課税事業者であれば「T + 13 桁の数字」となる[1]

つまり法人の場合、登録番号は法人番号から機械的に決まる。個人事業者の場合はマイナンバーとは無関係の 13 桁が割り当てられる。

番号がないとどうなるか

登録番号のない請求書は適格請求書ではないため、原則として仕入税額控除ができない[1]。ただし一定期間は、仕入税額相当額の一定割合を控除できる経過措置がある[5]

この割合は 2026 年 9 月 30 日まで 80%、2026 年 10 月 1 日からは 70%に下がる[5]。詳しくはインボイスの経過措置は 2026 年 10 月から 7 割へで扱っている。

1 社ずつ調べる——公表サイト

国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトで、登録番号から登録の有無を確認できる[2]

検索のしかた

登録番号(「T」を除く 13 桁の半角数字)を入力して検索する。一度に検索できるのは 10 件までである[2]

法人番号から探したい場合は、国税庁の法人番号公表サイトで法人番号を調べ、その番号で検索する。会社名から登録番号を直接引くことはできないので、この 2 段になる。

検索して出てこないとき

まず入力を確認する。13 桁のうち 1 桁でも違えば出てこない。桁数が合っているか、「T」を含めていないかを見る。

それでも存在しない場合、公表サイトは不正なインボイスであることが疑われるときの情報提供先を案内している[2]。取引先に確認するのが先だが、番号を確かめずに処理し続けるのは避けたい。

登録日と失効日を見る

検索結果には登録年月日が表示される。取引の日が登録日より前なら、その取引は適格請求書の対象にならない。登録が取り消された場合の失効年月日も同様である。日付をまたぐ取引では、ここを確認する。

まとめて調べる——ダウンロードと API

取引先が数十社を超えると、10 件ずつの検索では回らない。公表サイトには 2 つの手段がある。

公表情報ダウンロード

公表情報のデータをファイルで取得できる[3]

種類 中身 作成の周期
全件データ 前月末日時点で公表している最新情報 毎月初日[3]
差分データ 新規追加・取消失効などの更新情報 日次[3]

ファイル形式は CSV・XML・JSON の 3 種類、文字コードは Unicode に対応している[3]。取引先マスタの登録番号列と突き合わせれば、一括で確認できる。

⚠️ 氏名等の一部の項目は、値を削除して提供されている[3]。個人事業者の氏名は全件データに含まれないため、番号の存在確認はできても名義の照合まではできない。名義まで見たい場合は公表サイトで個別に検索する。

Web-API

自社のシステムからリクエストを送り、指定した登録番号の情報や、指定した期間の更新(差分)情報を取得できる[4]。REST 方式で、令和 3 年 10 月から 3 つの機能が提供されている[4]

利用にはアプリケーション ID が必要で、発行費用は掛からない[4]。利用規約への同意が前提になる[4]

請求書を受け取ったときにその場で照合したい、会計システムに組み込みたい、という場合はこちらが向く。月次のバッチで足りるならダウンロードで済む。

どの方法を選ぶか

取引先の数 向いている方法
〜20 社 公表サイトで検索(10 件ずつ)
20〜数百社 全件データを落として突き合わせ
数百社以上/随時確認したい Web-API をシステムに組み込む

いずれの場合も、確認した日付を記録に残す。登録は取り消されることがあるため、「いつ時点で確認したか」が言えないと意味が薄い。

受け取った請求書の確認

番号があるかを最初に見る

請求書を受け取った時点で、登録番号の有無を確認する。支払処理の後で気づくと、仕訳をやり直すことになる。取引先マスタに登録番号を持たせ、請求書の番号と一致するかを見る形にすると、確認が仕組みになる。

番号があるのに記載がないことがある

登録済みの事業者でも、請求書に番号を印字していないことがある。この場合、区分記載請求書等の記載事項を満たしていれば、一律に経過措置の適用を受けることになる[5]。全額控除できたはずのものが 8 割(2026 年 10 月以後は 7 割)になるので、記載を依頼する。

帳簿への記載

経過措置の適用を受ける場合、帳簿に経過措置の適用を受ける課税仕入れである旨の記載が必要になる[5]。個々の取引ごとに書く方法のほか、記号を付けて別途凡例を示す方法も認められている[5]

取引先マスタの整え方

確認を一度で終わらせず、続く仕組みにするには、取引先マスタ側を整える。

持たせる列

登録番号/登録年月日/失効年月日/最終確認日/確認方法(サイト・データ・API)

最終確認日を持たせるのがこつである。番号があること自体は変わらなくても、登録が続いているかは変わりうる。いつ確認したかが分かれば、次にいつ見直すかも決まる。

確認の頻度

全件データは毎月初日、差分データは日次で作成される[3]。月に一度、差分データで失効を拾う運用にすれば、取引先マスタは十分に追いつく。取引金額の大きい先だけ頻度を上げる考え方もある。

登録していない先に印を付ける

登録番号の欄が空の取引先は、経過措置の対象になる。この区分を持たせておくと、仕訳のときに摘要が自動で付けられる。件数が多い会社では、手作業で「経過措置の適用を受ける旨」を書き切るのは現実的でない。

年間の取引金額と並べて見る

登録していない先を金額順に並べる。上位が、割合の引き下げで負担が増える先である。2026 年 10 月に 7 割、2028 年 10 月に 5 割、2030 年 10 月に 3 割と下がるため[5]、影響の大きい先から先に話をすることになる。

登録番号の確認でよくつまずくところ

桁数が足りない・多い

13 桁ちょうどでなければ登録番号ではない。手入力や転記の途中で桁が落ちていることがある。取引先マスタに入れる時点で桁数のチェックをかけると、後の照合が空振りしなくなる。

「T」を全角で書いている

請求書に「T1234…」と全角で印字されていることがある。検索するときは半角の数字 13 桁だけを入れる[2]。マスタに保存するときも、形をそろえておく。

枝番号や支店ごとの番号があると思っている

登録は法人単位である。支店や事業所ごとに別の番号が付くわけではない。同じ法人の請求書なら、どの拠点から来ても番号は同じになる。違う番号が来たら、別法人か誤記を疑う。

グループ会社の番号を取り違える

名称が似ている関連会社では、請求元と番号がずれていることがある。法人番号は法人ごとに違うので、番号で見れば区別できる。社名ではなく番号で照合するのが確実である。

立替払いの請求書

他社が立て替えて支払った経費を請求されるとき、請求書に記載されている番号は立替えた会社のものになる。実際の課税仕入れの相手方は、その先の事業者である。立替金精算書などで実際の相手方を確認する必要がある。

取引先へ確認するときの注意

登録の有無を尋ねること自体は問題ないが、登録しないことを理由に一方的に取引条件を変えると別の問題になる[6]。消費税相当額の扱いは協議し、その記録を残しておく。禁止行為の具体的な内容はインボイスの経過措置は 2026 年 10 月から 7 割へで扱っている。

発注時に明示すべき事項については発注書に明示しなければならない 12 項目で整理している。

よくある質問

登録番号は法人番号と同じか

法人番号を有する課税事業者であれば「T + 法人番号」となる[1]。したがって法人については、法人番号が分かれば登録番号も分かる。ただし登録しているかどうかは別の話で、番号の形が合っていても登録されていなければ適格請求書は交付できない。公表サイトで確認する。

会社名から登録番号を調べられるか

公表サイトの検索は登録番号を入力する方式である[2]。名称から探したい場合は、法人番号公表サイトで法人番号を調べてから検索する。

全件データに個人事業者の名前が載っていない

全件データおよび差分データについては、氏名等の一部項目の値を削除して提供されている[3]。個別に確認する必要がある場合は、公表サイトの検索を使う。

取引先が登録を取り消した場合は

失効年月日が公表され、差分データにも含まれる[3]失効日以後の取引は経過措置の扱いになるので、取引先マスタの登録番号を消すだけでなく、いつ失効したかを残しておく。過去の取引を遡って修正する必要はない。

登録番号が変わることはあるか

法人の場合、登録番号は法人番号に基づくため、法人番号が変わらない限り変わらない[1]。ただし登録が取り消されると失効する。失効年月日は差分データにも含まれる[3]

取引の途中で登録された場合は

登録日以後の取引が適格請求書の対象になる。登録日より前の取引は経過措置の扱いである。継続的な取引では、いつから切り替わるかを取引先に確認しておく。

登録通知を紛失した(受け取る側の相手が)

書面の通知書は再発行されない[2]。公表サイトで登録番号は確認できるので、番号自体は分かる。国税庁は、紛失の心配がない電子データによる通知の受領を勧めている[2]

登録番号のない請求書は受け取ってはいけないのか

受け取ってよい。区分記載請求書等の記載事項を満たしていれば経過措置の対象になる[5]。ただし控除できる額が減るため、金額の大きい取引先については登録の意思を確認しておく。

登録番号は請求書のどこに書いてもよいか

記載する位置に決まりはない。請求書の中で登録番号が読み取れれば足りる。複数の書類(納品書と請求書など)を合わせて記載事項を満たす形も認められている。受け取る側が探しやすいのは、発行者の社名・住所の近くである。

自社の登録番号はどこに書くか

売り手として交付する請求書や納品書に記載する。取引先から番号を尋ねられることも多いので、見積書の段階から入れておくと手戻りが減る。書類の記載事項については見積書の書き方で扱っている。

電子で受け取った請求書はどう保存するか

電子取引データは電子のまま保存する。登録番号の有無にかかわらず保存の義務は同じで、免税事業者から受け取った請求書も対象になる。要件は電子帳簿保存法にシステム無しで対応するにまとめた。

まとめ

登録番号は「T + 13 桁」で、法人なら法人番号がそのまま入る[1]。ただし番号の形が合っていることと、登録されていることは別である。確認は公表サイトで行う。

取引先が多いなら、10 件ずつの検索では回らない。全件データのダウンロード(毎月初日・CSV/XML/JSON)か Web-API(アプリケーション ID の発行は無料)を使う[3][4]

そして、確認は請求書を受け取った時点で行う。支払処理の後で番号がないと気づくと、仕訳をやり直すことになる。取引先マスタに登録番号を持たせ、突き合わせが自動で走る形にしておきたい。

出典・参考資料

  1. タックスアンサー No.6498 適格請求書等保存方式(インボイス制度)(国税庁)
  2. インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイト(国税庁)
  3. 公表情報ダウンロード(適格請求書発行事業者公表サイト)(国税庁)
  4. 適格請求書発行事業者公表システム Web-API 機能(国税庁)
  5. 消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関する Q&A 問113(令和 8 年 4 月改訂)(国税庁)
  6. 中小受託取引適正化法 テキスト「下請法」から「取適法」へ(公正取引委員会・中小企業庁/令和 7 年 11 月)

登録番号は、取引先マスタに持たせて突き合わせる

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