製造業の購買担当者がAIにかわることってあり得るの?
電着促進剤とは、電気めっきの際に使用される添加剤の一種です。
めっきの処理時間を短縮し、均一なめっき層を形成することで品質向上と生産性向上を実現します。
私は某メーカーで10年間電着促進剤の開発に携わってきました。
例えば自動車メーカーの油圧ホース向けの亜鉛めっきラインでは、以前は4時間かかっていた処理時間を新開発の電着促進剤を使用することで2時間半に短縮できました。
これにより年間3000万円のコスト削減効果がありました。
電子部品メーカーでは、従来使っていた特殊な形状の基板に均一な金めっきが施せませんでした。
新規開発の電着促進剤を採用することで、初めて同一的なめっき層を形成できるようになり品質のバラつきが無くなりました。
品質保証できるようになったことで新規受注が増え収益アップにつながりました。
電着促進剤の開発は、めっき対象物の形状、性質、めっき条件など実地の使用条件を徹底的に分析する必要があります。
実験を重ね理解を深めることで、最適な成分設計と配合が可能になります。
実需に即した開発と品質向上を図ることが電着促進剤の真の力なのだと思います。今後とも実用性と効率性の向上を目指していきたいと考えています。
調達購買業務の効率化だけでなく、システムを導入することで、コスト削減や製品・資材のステータス可視化のほか、属人化していた購買情報の共有化による内部不正防止や統制にも役立ちます。