- お役立ち記事
- 効果的な報連相とわかりやすい伝え方正しいききかた実践修得講座
月間83,046名の
製造業ご担当者様が閲覧しています*
*2025年5月31日現在のGoogle Analyticsのデータより

効果的な報連相とわかりやすい伝え方正しいききかた実践修得講座

目次
はじめに:なぜ「報連相」と「伝え方」「ききかた」が重要なのか
日本の製造業現場において、「報連相(報告・連絡・相談)」は不変のキーワードです。
昭和の高度成長期から令和の自動化、デジタル化が進む現在まで、品質・生産性・労働安全などあらゆる現場活動の基盤となっています。
ですが、報連相が“形式的”になり、「とりあえず言った」「言われたからやった」だけに終始してしまうケースも多く散見されます。
また、報連相が煩雑すぎれば現場は回りませんし、伝える側と受け取る側に齟齬が生じることでミスやトラブル発生の温床にもなります。
本記事では、大手製造業で20年以上現場を経験し管理職も務めた筆者が、「現場で本当に役立つ効果的な報連相のやり方」と「伝え方」「ききかた」、そしてこれを実践修得するためのノウハウを深掘りしてご紹介します。
製造業で求められる報連相スキルとは
現場での報連相の現実
「上司へ報告をしたつもりが、“そんな事、聞いていない!”と言われる」
「指示内容が不明確で現場の担当者が悩んでしまう」
「1枚の仕様書に解釈のブレが生じ、トラブルを招いた」
こうした事案は報連相やコミュニケーションのミスが原因ケースが大多数です。
特に製造業のような複数部門・多部署・多階層が絡む現場では、情報が正しく「伝わる」ことが何より大切です。
報連相を「業務プロセス」として捉える
報連相は単なる「会話」や「連絡」ではなく、業務上のプロセスだと自覚しましょう。
例えば以下のように業務フローの1ステップとして“組み込む”ことが重要です。
・作業開始前の5分間ミーティングで必ずリスクを全員で共有する
・日報や手順書に補足説明欄を設け、未然防止措置を報告する
・“判断に迷ったとき”サッと相談できるLINEグループや掲示板を作る
製造業の組織文化の中に自然に報連相が根付く仕組みを整えて初めて、情報伝達の精度やスピードが上がります。
わかりやすい伝え方:現場で失敗しない鉄則
伝える前に「相手視点」で情報を絞る
「結果から話す」「結論+理由ベースで伝える」。
これはビジネス全般に通じるコツですが、製造業、とくに現場作業員や設計・営業・調達など分野横断のチームの場合、“冗長な伝達”は混乱のもとになります。
必ず相手の業務・役割・知識レベルを意識し、必要最小限で「何が」「なぜ」「いつまでに」「どのように」を明示して話しましょう。
1対Nの伝達では「共通言語化」を徹底
・専門用語は補足をつける
・略語、省略言葉を避ける
・図やフロー図、写真を積極的に利用する
・“発信日時・内容・責任者・指示”の四つを残す(特に紙・口頭伝達の場合)
複数の部門・作業者が絡む伝達ほど、「こういった言い方で伝わっているはず」と思い込まないことが重要です。
伝えた後の「確認・フォロー」を怠らない
伝達時には「ここまでで質問はありますか?」とリアルタイムで相手に理解度を確認しましょう。
また、一斉伝達後は“聞いていない人”や“理解の浅い人”が必ず現れるものです。
・復唱(オウム返し)
・ポイント書き出し
・メモ提出
・現場写真・作業動画の活用
こうしたフォローアップが正確な伝達・作業品質を高めます。
正しいききかたが生産性を変える理由
「きく力」で現場は変わる
報連相や作業指示の失敗の多くは、「聞き間違い」「聞き流し」「分からないまま進めてしまった」ことに起因します。
特に若手やバイヤー経験の浅い人、外国人が増える現場では“わかったふり”や“遠慮”が大問題化します。
正しい「ききかた」を身につけることは、現場トラブルの未然防止や人材育成、品質向上の原点となります。
現場で有効な「ききかた」アクション例
1. 指示や説明を受けたら、必ず「自分の言葉で復唱」する
(例:つまり、この図面通りに寸法50ミリで明日までに加工する、で合っていますか?)
2. 聞き取れなかった部分や疑問点は「その場で即質問」する
(例:この工程はAからBの順でよいのですか?/ここの”省略記号XL”はどういう意味ですか?)
3. 内容を対話やメモで“可視化”する
(例:受けた指示をメモ帳や図に書き、都度合っているか確認)
4.「どうしても理解できない」「条件が不足」と感じた場合は遠慮せず上司・同僚に相談する
こうしたフローを徹底することで、伝えた側も「自分の言葉で説明する=理解度が上がる」「曖昧な指示がなくなる」ため、現場全体の効率化や再発防止にも直結します。
アナログ業界でも根付く「本質的なコミュニケーション」
なぜ「昭和的文化」でも報連相が守られるのか
一見すると前時代的、「口頭伝達」「紙の引継ぎ帳」という文化も、現場力・チームワークを維持し続けているのは事実です。
なぜなら、そこには人間関係をベースにした“信頼”や“顔と顔を合わせる安心感”があるからです。
それでも、現代の業務効率と両立させるためには、アナログの強みとデジタルツールの簡便さを組み合わせた「伝え方」「ききかた」が現場には求められています。
ベテラン×若手、バイヤー×サプライヤーで磨くスキル
報連相はベテランや上司だけでなく、若手、サプライヤー、間接部門、その全員が同じ価値観・共通の伝達基準を身につけて初めて力を発揮します。
世代・立場・業務分野を超えて、「常に相手の立場を想像し、正しく伝え、正しくきく」こと。
これが組織文化として根付くことで、たとえば「バイヤーの本音が分からない」「サプライヤーの悩みが届かない」といった課題も一気に解決されます。
実践ポイント:今日から使える「報連相・伝え方・ききかた」チェックリスト
報連相実践チェックリスト
– 何を、誰に、どのタイミングで、どの方法で伝えるか整理している
– 必要な情報を一度でまとめて過不足なく伝えている
– 結論・理由・期限・方法の順で報告している
– 伝えた相手の理解度を必ず確認している
– 相談時は背景や目的も簡潔に伝えている
– 未対応・未解決事項は明確にしてフォローしている
伝え方・ききかた実践チェックリスト
– 誰が聞いても分かる言葉や表現で話している
– 図や写真、具体例でイメージを補っている
– 専門用語や略語は必ず説明をつけている
– 整理して話す(1. 2. 3. と番号をつける等)
– 指示や説明を受けたあと自分の言葉で確認している
– 「大丈夫ですか?」「不明点ありますか?」と逆質問している
– 曖昧な点があれば再度質問、メモしている
まとめ:製造業の未来を支える「伝え方・ききかた」能力
報連相や伝え方・ききかたは、業務効率や品質向上のためだけでなく、組織文化や人材成長、現場に安心をもたらす“土台”です。
特に製造業、調達購買、生産管理、品質管理、工場の自動化といった分野活動では、伝わらない・聞けない、は致命傷になりかねません。
「単なる形だけの報連相」から「本質的なコミュニケーション」へ。
一人ひとりが自分ごととして「伝える」「きく」力を鍛え直し、現場ベースのイノベーションを一緒に実現していきましょう。
あなたの今日からの一歩が、現場の未来、ひいては日本の製造業の発展につながります。
資料ダウンロード
QCD管理受発注クラウド「newji」は、受発注部門で必要なQCD管理全てを備えた、現場特化型兼クラウド型の今世紀最高の受発注管理システムとなります。
ユーザー登録
受発注業務の効率化だけでなく、システムを導入することで、コスト削減や製品・資材のステータス可視化のほか、属人化していた受発注情報の共有化による内部不正防止や統制にも役立ちます。
NEWJI DX
製造業に特化したデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現を目指す請負開発型のコンサルティングサービスです。AI、iPaaS、および先端の技術を駆使して、製造プロセスの効率化、業務効率化、チームワーク強化、コスト削減、品質向上を実現します。このサービスは、製造業の課題を深く理解し、それに対する最適なデジタルソリューションを提供することで、企業が持続的な成長とイノベーションを達成できるようサポートします。
製造業ニュース解説
製造業、主に購買・調達部門にお勤めの方々に向けた情報を配信しております。
新任の方やベテランの方、管理職を対象とした幅広いコンテンツをご用意しております。
お問い合わせ
コストダウンが利益に直結する術だと理解していても、なかなか前に進めることができない状況。そんな時は、newjiのコストダウン自動化機能で大きく利益貢献しよう!
(β版非公開)